マルマリスは美しい海と山に囲まれたエーゲ海のリゾート!観光の見どころ解説
更新日:2023.04.04
投稿日:2022.04.22
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時間を忘れてゆったり過ごす、贅沢な旅がしたいのなら、トルコの都市マルマリスはいかかでしょうか?日本からの交通の便は決してよいとは言えませんが、世界有数のリゾート地であるマルマリスに到着すると、長旅の疲れも一気に吹き飛ぶことでしょう。
マルマリスとはどのような都市?
マルマリスはトルコ南西部のエーゲ海地方にある都市です。この都市は1980年代から開発され、多くのリゾートホテルが建てられ、トルコ国内で人気のリゾート地となりました。
マルマリスの主な収入源は観光業となっています。都市の人口は約3万人ですが、観光シーズンには人口の10倍以上の観光客が訪れます。
美しいビーチと澄んだ海水が特徴で、ヨットのセーリングなどのマリンスポーツが盛んです。また、エーゲ海の海岸線を巡るクルーズ船の寄港地にもなっています。
マルマリスは、海沿いにある2つの山が交差する間に位置しており、古くからエーゲ海岸線の拠点となっていました。そのため古代に作られた建物の遺跡なども残ります。
リゾート開発された港周辺の喧騒から少し離れれば、静かな旧市街やマルマリス城などの歴史的な遺跡も見学できるという、エーゲ海の魅力を贅沢に楽しめる都市です。
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マルマリスの場所と行き方
マルマリスは、トルコ南西部のムーラ県に位置する都市です。日本から行く場合は、イスタンブール空港で国内線に乗り換え、ムーラ県にあるダラマン空港まで約1時間30分のフライトが必要です。なお、ダラマン空港からマルマリスまでは約100㎞離れており、車で約1時間30分かかります。
また、ギリシャ神話や世界七不思議の一つである巨像でも有名なエーゲ海に浮かぶロードス島は、このマルマリスから比較的近い場所にあります。
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両都市間でフェリーが運航しており、片道1時間の距離です。基本的には1日に1便で、朝にマルマリスのフェリー乗り場を出発し、夕方に戻ってくるスケジュールとなっています。
マルマリスに長期で滞在しながら、ロードス島を含め周辺のビーチリゾートを観光することも人気となっています。
マルマリスの気候
マルマリスは地中海性気候に属しており、夏は乾燥して気温が上がり、冬に比較的多く雨が降るのが特徴です。
7月と8月が1年で一番気温が高く、最低気温は20℃、最高気温は34℃ほどです。反対に1月の最低気温は2℃、最高気温は10℃ほどとなります。
5月から10月にかけては、雨が降ることはほとんどありません。しかし10月後半から雨天がみられるようになり、特に11月以降は集中的に大雨が降ることがあります。なお、集中豪雨によって都市で洪水が発生する場合もあります。
気温差が和らぎ、雨期になる前の9月から10月にかけてが観光のピークシーズンとなります。この時期には、トルコ国内、ヨーロッパ、ロシアなどから多くの観光客が訪れます。
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マルマリスの歴史
マルマリスの都市がいつ建設されたのか、正確には分かっていません。文献に初めて登場するのは、紀元前6世紀のこと。エーゲ海沿いの小アジア南西部にあった古代都市カリアの一部として、ピュスコスという名前で記されています。
紀元前334年にカリアは、アレクサンドロス大王の東方遠征の際にマケドニア軍の侵略を受けます。ピュスコスも包囲され、敗北を悟った住民たちは城を焼き払い丘に逃げたという記録があります。その後、城は修復されマケドニア兵の駐屯地として使われました。
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マルマリスという都市名で知られるようになったのは、13世紀にこの地で建国されたメンテシェ侯国の時代です。この名前はギリシャ語のマーマロン(大理石の意味)に由来しています。
マルマリス周辺で大理石が豊富に採掘され、それらが港から輸出されたことから、大理石の呼び名が由来の、マルマリスという都市名になりました。15世紀になりオスマン帝国が小アジアを征服すると、マルマリスもオスマン帝国の都市となります。
オスマントルコ帝国と敵対関係にあった聖ヨハネ騎士団が、マルマリスから目と鼻の先にあるロードス島に本拠地を置いていたため、マルマリスは海軍の基地となります。その後、紀元前から存在したマルマリスの城は、1522年にスレイマン1世によって再建され、都市は要塞化されました。
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近代までマルマリスは海軍の軍港であり、漁師たちが住む地方都市でした。ですが、1957年に起きたフェティエ地震により、城や要塞を除く地域全体が壊滅してしまいました。
痛ましい天災があったものの、その景観と歴史的価値は失われることはありませんでした。1980年以降はリゾートホテルが相次いで建設され、現在はトルコを代表するリゾート地となっています。
マルマリスとその周辺の観光名所
ホテルとビーチでのんびり過ごすのもよいですが、さまざまな魅力あふれる土地・マルマリスを訪れるのであれば、市内の観光もお忘れなく!マルマリスとその周辺にある観光の見どころをご紹介いたします。
海岸線沿いのクルージング
ヨットでのセーリングや、大型クルーザーで海岸線沿いを航海する多くのクルーズツアーがあります。
1日ツアーの場合、所要時間は7時間ぐらいで、海の洞窟などを含め5~6か所の見どころやビーチに停泊します。サンドウィッチなどの軽食ランチがツアーに含まれているのが一般的です。
透明度の高いターコイズブルーの海を船上から見ることができ、また海岸線沿いの美しい街並みを眺めることができるのも魅力です。
マルマリス城と旧市街
旧市街の狭い石畳の道を登っていくと、マルマリス城にたどり着きます。城壁からは湾全体を一望することができ、絶景を楽しめます。
この城は1522年に、オスマン帝国のスレイマン1世によって再建されました。ロードス島騎士団やエーゲ海から攻めてくる、敵の侵入を防ぐための要塞としての役割を担ったものでした。
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その後マルマリス城は、1979年から改修工事が行われ、要塞としての役目を終えて1991年に博物館となりました。城には7つのギャラリーがあり、一番大きい部屋が展示ホールとなっています。館内には、この地で発見された各時代の出土品が展示されています。
旧市街にあるグランドバザールでは、絨毯や土産物などが販売されています。スレイマン1世の母・アイシェハフサスルタンによって建てられた、小さなキャラバンサライ(隊商宿)も見ることができます。
また、港のにぎわいから離れた静かな旧市街には雰囲気のよいカフェやレストランがあり、観光に疲れた時の休憩場所として最適です。
マルマリス国立公園
マルマリスの東側に広がる森林に覆われたエリアは国立公園となっています。国立公園では、野生のヤギなど、生息する動物を、間近で見ることができるジープツアーが行われています。
また、ガイド付きのトレッキングツアーもあり、ハヤブサやワシなどの鳥や、さまざまな植物を観察することもできます。
特に、マルマリスの南東8㎞に位置するユルディズ島からは、湾と海岸線沿いにマルマリスの町を一望できます。ぜひユルディズ島の山道をハイキングしてみてください。
なお、島という名が付いているものの、実際は大きな半島です。そのためマルマリスから陸路で行くことができます。
ニマラ洞窟
ユルディズ島の見どころの一つが、半島で一番高い場所にあるニマラ洞窟です。考古学者の研究により、この洞窟で1万2千年前から人類が居住していたことが分かっています。
この神秘的な洞窟は古くから礼拝所として使われており、古代ギリシャ時代にはアポローンとアルテミスの母親であるレトが奉られていました。
かつては、半円形の石の祭壇に陶器やレトの彫刻が供えられていました。なお、この洞窟は1999年に保護地域に設定されています。
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ダルヤン川でのクルーズ
ダルヤンはマルマリスから東に90㎞離れた場所にある小さな町です。町の真ん中を蛇行して流れるダルヤン川でのリバーボートクルーズは、多くの観光客に人気があります。
川沿いの岩壁に掘られた紀元前4世紀頃の岩窟墓は、リバークルーズでしか見ることができません。短いクルーズはダルヤンの町から下流のエーゲ海に下るコースで、長いコースは上流のキョイジェイズ湖にも行きます。
キョイジェイズ湖には泥風呂で有名なスルタニエ温泉があり、ここへの立ち寄りもツアーに含まれます。
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カウノス遺跡
ダルヤンの町から川の対岸にあるのがカウノス遺跡です。この場所に都市が作られたのは紀元前9世紀ごろとされ、貿易の重要な港として紀元前4世紀頃に最盛期を迎えました。
しかし、川から運ばれる土砂の堆積により、港としての機能は失われてしまい、オスマン帝国時代には完全に放棄されてしまいます。遺跡は丘の斜面に沿って点在をしており、ローマ式浴場、円形劇場、アクロポリスなどを見学することができます。
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