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モザイクの技法や歴史を解説!モスクやカテドラルなど世界遺産を彩る芸術

更新日:2023.04.05

投稿日:2022.09.13

Views: 1887

アヤソフィア大聖堂 モザイク キリスト教

モザイクとは、モザイクタイルやガラスなどの小片などを組み合わせながら1枚の絵に仕上げていく技法のこと。細やかな色や形の組み合わせからなる作品の数々は芸術性が高く、古来カテドラルやモスクなどを装飾する手法としても用いられてきました。

今回はそんなモザイクについて、技法や歴史などの基本的情報はもちろん、世界遺産の建築物などに施された有名なモザイクについてもご紹介していきます。

モザイクとは何?

モザイク アンティオキア

モザイクとは色ガラス、モザイクタイル、大理石、貝殻、木などの素材の小片を配置し、絵を描きあげていく技法のこと。色が組み合わさることで、1枚の絵が完成します。おもに、建築物の床や壁面、工芸の装飾として用いられてきました。

古くから世界中で使われている技法でもあり、カテドラルの内部空間やモスクの外壁などの装飾手法として用いられることも多いです。古代から中世にかけておもに地中海域を中心に発展し、そこから世界各地に広まって使用されるようになりました。

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モザイクの3つの技法

ゼウグマ・モザイク博物館

ここでは、直接技法、間接技法、二重間接技法というモザイクの3つの技法について解説していきます。

直接技法

直接技法とは、モザイクを構成する小さな角片(テッセラ)を1個ずつ直接貼り付けていく技法のことです。壁画などの絵画的表現に最適で、プロセスを確認しながら作品を完成させることができます。テッセラの位置や角度、色彩を調整することができますが、作品が大きくなると完成したモザイクの平らさを調整することが難しくなってしまうのが難点です。

間接技法

間接技法とは、粘着性のある紙の上に上下逆さまにテッセラを置き、最後にそのまま壁や床の表面に移すという技法のことです。単純な模様や幾何学模様などの巨大制作物を制作する際に有効な技法で、模様を何度も反復する大規模なプロジェクトに用いられることが多いです。

二重間接技法

二重間接技法とは、メディウムと呼ばれる粘着性のある紙やプラスチックを使う技法のことです。まず、メディウムの上に表面を上にしてテッセラを貼り付けていきます。次にその上にメディウムをかぶせて、作品をひっくりかえします。この時点で作品はメディウムに挟まれています。

最後に、最初に使用したメディウムをはがしてできあがり。設置は現地でおこないます。完成イメージを制作途中で確認しながら作業が進められるだけでなく、部分ごとに制作できるので、大きな作品でも工房などで分担しながら作業できます。

モザイクの歴史

モザイクやモザイクを用いた美術作品の成り立ちには長きにわたる歴史があります。ここでは、モザイクの歴史を紐解いていきましょう。

古代のモザイク

モザイク アンティオキア

モザイクの起源は、紀元前3000年シュメール時代の神殿のモザイクだといわれています。古代エジプトではピラミッドの墓の壁が色タイルで装飾されていたようです。

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マケドニア王国のあったギリシアのアイギナ島では、紀元前4世紀のモザイク画が発見されています。また、古代ローマでは皇帝ネロが作らせた黄金宮殿ドムス・アウレアの壁や床がモザイクで覆われていたことがわかっています。

床モザイクは1~6世紀に、古都アンティオキアで特に多く作られました。アンティオキアは、セレウコス朝を開いたセレウコス1世により築かれた都市で、ローマ帝国の有力都市のひとつでした。

現在はトルコの都市アンタキヤとなっているのですが、この地で2010年に世界最大の床モザイクが発見されており、その後発見現場でもあるアンタキヤ・ミュージアム・ホテルの地下に展示されています。ちなみに、このモザイクを調査したハタイ考古学博物館にも、屈指の古代モザイクコレクションが展示されています。

中世のモザイク

初期キリスト教美術がその後のモザイクアートの発展の礎に

アヤソフィア モザイク画 キリスト教

313年にローマ帝国によりキリスト教が公認され、キリスト教芸術も日の目を見ることになります。キリスト教が迫害されていた時代にも密かに描かれ、連綿と受け継がれていたモザイク画も、この時代に開花しました。

キリスト教の公認によって、ローマの四大バシリカをはじめ、キリスト教の聖堂が建築されるようになり、聖堂内もモザイク画で装飾されます。文字が読めない信者のために聖書の大切な場面などが、壁面にモザイクで描かれるようになりました。

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ビザンツ美術として花開いたモザイク

イエス・キリスト

モザイクは、5~15世紀の東ローマ帝国時代に最盛期をむかえます。古代のギリシア美術やヘレニズム美術、ローマ美術をふまえながら、東ローマ帝国の勢力が及んだ東方地域やキリスト教的な要素も融合したこの時代の美術は、ビザンツ美術とも呼ばれています。

ビザンツ美術を代表するといわれるのが、モザイク画です。東ローマ帝国の首都、コンスタンティノープルやイタリアのラヴェンナ、シチリア島などでは、大聖堂を見事なモザイク画が飾っていました。

また、この時代を代表する作品といえば、トルコイスタンブールにあるアヤソフィア大聖堂のモザイク画でしょう。また、ビザンツ帝国が滅亡した際に破壊されたコンスタンティノープルの大宮殿の床を飾っていたモザイクの一部は、現在トルコのイスタンブールにあるモザイク博物館に展示されています。モザイクを発展させたビザンツ美術は、その後イスラム芸術にも影響を与えることになります。

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イスラム美術と融合してさらに発展

イズニックタイル

7~10世紀には、イスラム文化圏では、中世初期モスクの内部や外壁、天井を飾るためにモザイクを用いるのが流行します。

これは、イスラム勢力がビザンツ帝国の領土だったシリアを奪ったことで誕生したウマイヤ朝において、ペルシャのタイル装飾やビザンツのモザイクアートを融合した建築美術が発展したからだと考えられます。

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タイル装飾はイスラム以前のサーサーン朝で発展しましたが、イスラム勢力によりサーサーン朝が征服されたことで、イスラム文化に取り入れられました。

メスキータ スペイン

さらに、こうした文化や技術は、8世紀には北アフリカにまで広がっていたイスラム教徒からスペインに伝わります。スペインのメスキータ(コルドバの聖マリア大聖堂)は、2つの宗教が同居する建築物。キリスト世界とイスラム世界の文化の融合や歴史の歩みを体現しています。

また、イスラム文化圏でよく使用された幾何学模様は、イスラム支配下のスペインで生まれたイスパノ・モレスク様式にも大きな影響をあたえました。

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16~17世紀になると、ビザンツ帝国を滅ぼしたオスマン帝国下で幾何学な形状にカットされた色タイルによる壁面装飾が広まっていきます。

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近代のモザイク

近代になっても、たくさんの建築物がモザイクで飾られています。特に有名なのは、スペインバルセロナにある、アントニオ・ガウディが作ったグエル公園。色鮮やかなタイルによるモザイクが斬新で、異色のモザイクアートといえるでしょう。

モザイク画の最高峰が見られるトルコのアヤソフィア

アヤソフィアは、1985年にイスタンブールの歴史地区のひとつとして世界遺産に登録されています。現在のアヤソフィアができたのは537年。キリスト教国家だったビザンツ帝国(東ローマ帝国)の主聖堂として重要な役割を果たしました。

1453年にコンスタンティノープルが陥落し、オスマン帝国の手に渡ってからはモスクに改修されます。その後、1935年からは博物館として一般公開されていましたが、2020年からは再びモスクとなりました。

現在は、礼拝の時間以外は内部を見学でき、入り口にある聖母マリアと幼子イエス像などのフレスコ画を目にすることができます。

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世界遺産にも登録されているイタリアのラヴェンナの初期キリスト教建築群

ラヴェンナ モザイク

イタリアのラヴェンナの初期キリスト教建築群には、現在もモザイク画の傑作の数々が現存しています。1996年にはユネスコ世界遺産にも登録され、イタリアの有名観光地としても世界中で知られています。

ラヴェンナは5世紀には西ローマ帝国の主都として栄えました。その後8世紀まではビザンチン帝国西領域の首都となりさらなる栄華を極めていました。当時の栄光を現代に伝えるかのように、町に点在する見事なモザイク装飾をほどこされた建築物を見学することができます。ここでは、特に有名な4スポットをピックアップしてご紹介します。

サン・ヴィターレ聖堂

サン・ヴィターレ聖堂は、547年に大司教マクシミアヌスが献堂した聖堂です。旧約聖書をモチーフとしたモザイクが現存していて、ビザンツ帝国の皇帝ユスティニアヌスと皇后テオドラの見事なモザイクが見られることでも知られています。

ラヴェンナ モザイク

ガッラ・プラチディア霊廟

ガッラ・プラチディア霊廟は、ホノリウス帝の異母妹の墓でギリシア式の小さな礼拝堂です。内部のモザイクは、この町で最古のものといわれています。

ネオニアーノ洗礼堂

ネオニアーノ洗礼堂は、もともとは古代ローマの浴場だったともいわれている洗礼堂です。キリストの洗礼場面と12使徒のモザイクで、丸天井が埋め尽くされています。

サンタボッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂

サンタボッリナーレ・ヌオーヴォの聖堂の内部にも美しいモザイクが施されています。正面に向かって左に22人の聖女、右に26人の殉教者のモザイクが並んでいます。

トルコで美しいモザイクが見られるスポットをご紹介

ゼウグマ・モザイク博物館

トルコにも美しいモザイクが見られることで有名なスポットがたくさんあります。ここでは、おもな6つのスポットについてご紹介していきます。

イスタンブール大宮殿モザイク博物館

イスタンブール大宮殿モザイク博物館は、第4回十字軍の時代まで使用されていた、東ローマ帝国の大宮殿跡に建てられた博物館です。館内には、この場所で発見されたモザイク画が展示されています。各作品は、当時の生活や狩猟など90のシーンがモチーフとなっています。

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カーリエ博物館/イスタンブール

カーリエ博物館

カーリエ博物館はもともとコーラ修道院という聖堂でしたが、オスマン帝国時代にモスクとなり、カーリエ・ジャーミィと呼ばれていました。20世紀に入って、建物に施されているフレスコ画が修復され、博物館として公開されています。

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キリストや聖母マリアの生涯を中心とした物語が、細密な描写で放言されていて、ビザンチン美術100年の歴史を代表するとも称されています。

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ゼウグマ・モザイク博物館/ガズィアンテプ

ゼウグマ・モザイク博物館

ゼウグマ・モザイク博物館は、トルコ南東部のガズィアンテップにある世界で2番目に大きいモザイク博物館です。ガズィアンテップのダム建設予定地から発見された遺跡を展示するために開館された博物館で、「ゼウグマのモナ・リザ」とも呼ばれる「ジプシーの少女」というモザイク画が展示されていることでも知られています。

聖ニコラウス教会/アンタルヤ

サンタクロース教会 トルコ

聖ニコラウス教会はトルコ南部のアンタルヤ県にある教会跡です。諸説ありますが、サンタクロースのモデルとなった聖ニクラウスが葬られているのではないかといわれています。教会の床全体が見事なモザイクに覆われていて、その地下に聖ニコラウスが眠っているのではないかともいわれていますが、調査は進んでいません。

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アンタルヤ考古学博物館/アンタルヤ

アンタルヤ 考古学博物館

トルコ南部のアンタルヤ地方は、アジアとヨーロッパの文化が交わる地で、これまでさまざまな国が建国され繁栄し衰退するという歴史をたどってきました。そのため、多くの遺跡や歴史的建造物などがあります。アンタルヤ考古学博物館では、これらの出土品などを所蔵する博物館で、クサントスで発掘されたモザイクの一部など、歴史的にも貴重なモザイクも展示されています。

トルコ土産におすすめのモザイク雑貨

トルコを旅して、モスクなどを飾るモザイクの美しさに感動したら、モザイクにちなんだトルコ土産を探してみてはいかがでしょうか。グランドバザールなどで購入することができますよ。ここでは、おすすめアイテムをご紹介します。

モザイクトルコランプ

トルコランプ モザイクキャンドル グランドバザール

トルコランプはオスマン帝国の時代から庶民に親しまれてきたランプです。色ガラスやビーズをひとつずつ組み合わせて模様を描いているため、ひとつずつ手作りで模様も全部違っています。安いものなら2000円程度で購入できるので、自分へのお土産にもおすすめです。ランプに電球が付属されていない商品もあるため購入時に確認してくださいね。

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モザイクキャンドルホルダー

モザイクキャンドルホルダーは、その名の通り、モザイク模様を貼り合わせて作ったキャンドルホルダーです。デザインが細かくて美しいのが特徴的で、キャンドルを入れるとモザイクと光の柔らかなコントラストに癒やされます。

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美しいモザイク芸術に出会えるトルコを旅しよう

ゼウグマ・モザイク博物館

今回はモザイクについてご紹介しました。モザイクとは、色ガラスやモザイクタイル、大理石、貝殻、木などの素材の小片を配置し、1枚の絵を描きあげていく技法のことです。古くから世界中で使用されてきた技法で、カテドラルの内部空間やモスクの外壁などの装飾手法としても多く用いられてきました。

トルコには、アヤソフィアをはじめ、美しいモザイク画で装飾された歴史的建造物がたくさんあります。さらに、発掘されたモザイクを展示する博物館もありますので、興味のある人はぜひ巡ってみてください。繊細かつ巧妙なモザイク画は荘厳で、見る人に感動を与えてくれます。悠久の歴史に思いをはせながらトルコを旅して、美しいモザイク画に出会ってください。

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