ムサカはギリシャやトルコの人気料理!レシピや国ごとの違い、食べ方
更新日:2023.04.03
投稿日:2022.03.10
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ムサカはトルコやギリシャ、ブルガリアなどのバルカン半島、エジプトなど広いエリアで食べられており、それぞれ材料や作り方が違う、とてもバリエーション豊かな料理です。ラザニアのような料理だと思われることも多いですが、実は全く違います。
この記事では、ムサカの国ごとの特徴やその食文化、自宅で作れるレシピ、手軽なアレンジレシピなどを紹介します。
Contents
ムサカとは?
ムサカとは、ナスなどの野菜とミートソースを合わせ、主にオーブンで焼いた料理です。トルコをはじめ、ギリシャやブルガリアなどのバルカン諸国、エジプトなど、東地中海沿岸の伝統料理として知られています。
ムサカといっても材料や作り方はさまざま。日本のおでんやおせち料理のように、地域によって違いがあります。
たとえば、トルコのムサカは揚げ焼きしたナス、トマトやピーマンなどの野菜をミートソースと一緒に混ぜ合わせて焼く、または重ねて焼いたものです。
ギリシャのムサカは、ナスやじゃがいもをミートソースと重ね、ホワイトソースとチーズをかけて焼いたものです。アメリカやヨーロッパ、日本で食べられるムサカは、ナスなどの野菜とミートソースを重ね、ホワイトソースをかけて焼いたものが多いです。
世界中で親しまれる人気の理由は?ムサカの魅力!
ムサカの人気の理由は「材料が手に入れやすい」「アツアツでも冷めてもおいしい」「パンにもご飯にも合う」などが挙げられます。ナスやひき肉は多くの国で手に入れやすく、日本でも比較的安価ですよね。
ムサカは焼き立てのほか、あえて常温にしたり冷やしたりして食べてもおいしいです。アツアツのムサカはパンにもごはんにも合いますし、冷やすとお酒のおつまみにぴったり。シーンを問わず気軽に食べられることが、ムサカの魅力といえるでしょう。
ムサカの日本での人気は?食べ方のおすすめは?
ギリシャでは、ムサカはちょっと特別な日に食べるごちそうです。日本でも、お祝いのディナーやパーティーにムサカを作ると喜ばれます。
耐熱容器に下ごしらえ済みの食材を入れれば、あとはオーブンで焼くだけ。忙しいおもてなしの場でも手間なく作れますし、焼き立ての香りでゲストの食欲もそそられます。
ナスやじゃがいも、トマト、ズッキーニなど冷蔵庫で余りがちな野菜と、ミートソース缶があれば作れる点も魅力。ムサカは手軽に作れるごちそうとして日本でも人気です。
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ムサカに合う飲み物は?ワインやビール?
ムサカはひき肉やチーズの濃厚なコクと、油を吸ったナスの食感がたまらない料理。ワインとのマリアージュも抜群です。
特におすすめしたいのは赤ワインとのペアリング。ギリシャやトルコはワインの生産地としても有名ですから、現地のワインを入手すれば本場のレストラン気分を味わえます。
また、ムサカはビールの苦みや炭酸との相性も抜群!うまみたっぷりのムサカをビールで流すおいしさは、止まらなくなってしまいそうです。
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ムサカの簡単な作り方やアレンジを紹介
ムサカのバリエーションは国によりさまざまなので、その魅力にハマるとたくさんのレシピを知りたくなるでしょう。まずは基本のシンプルな作り方を知っておくと、アレンジも成功しやすくなりますよ。
ここでは日本の家庭でも作りやすい、簡単なムサカのレシピを紹介します。
ムサカの簡単な作り方
ムサカは日本でもポピュラーになっており、さまざまな食品メーカーが作り方をアップしています。その中からおすすめのレシピをピックアップしました。
味の素パーク「ムサカ」
下ごしらえした野菜とトマトたっぷりのミートソースを耐熱容器に重ね、ソースとチーズをかけて焼き上げます。ヨーグルトと生クリームで作るさっぱりソースが特徴です。
参考レシピ:https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/704581/
エスビー食品株式会社「簡単!ムサカ(ギリシャ風グラタン)」
ホワイトソースの代わりにじゃがいものクリームをのせたアレンジムサカです。じゃがいも、ナス、ほうれん草が入って栄養のバランスもいいですね。
参考レシピ:https://www.sbfoods.co.jp/recipe/detail/06337.html
キャンベル「ムサカ」
ミートソースはキャンベルの「濃縮缶トマトスープ」で、ホワイトソースは「濃縮缶クラムチャウダー」で作る、調理時間40分の簡単ムサカです。スピーディーなうえ、味付けに失敗しにくいのもうれしいですね!
参考レシピ:https://www.campbellsoup.co.jp/recipe/detail.php?id=cc032
キャンベル社公式サイトhttps://www.campbellsoup.co.jp/
フライパンで作るムサカ
ご家庭によってはオーブンがないこともありますよね。そんなときにおすすめなのがフライパンでできるアレンジムサカです。フライパンで作るムサカのポイントは、フライパンの中に材料を重ね、蒸し焼きにすることです。
縦長にカットして炒めたナスをフライパンに敷き詰めたら、スパイスや塩こしょう、玉ねぎを混ぜたひき肉ダネの半量を乗せます。その上にトマトやチーズを乗せ、残りのひき肉ダネを乗せ、弱火で15分ほど蒸し焼きにしましょう。食べやすく切り分け、お好みでトマトソースをかけてくださいね。
残り食材もムダなく!リメイクムサカ
カレーが残ったら、ぜひムサカにアレンジしましょう。炒めたひき肉をカレーと混ぜ、スライスして焼いたナスと重ね、チーズを乗せてオーブンで焼くだけ!ひと味違うムサカを楽しめます。
肉そぼろが残ったら、和風ムサカにアレンジする手がありますよ。スライスして焼いたナスと肉そぼろを重ね、味噌や少量の醤油で和風にしたホワイトソースをかけて焼きましょう。あっさり風味で飽きの来ないおいしさが魅力です。
ムサカをもっと深く知ろう!ムサカの意味は?英語では?
ムサカはトルコでは「musakka」、英語では「moussaka」と書きます。語源はアラビア語で「冷やしたもの」を意味する「ムサッカア(musaqqaʿa)」です。
これは「冷たくする」という動詞「サッカア(سقع / saqqaʿa)」に由来しています。アラブ諸国では冷製の前菜にムサカがよく提供されます。また、トルコやギリシャでは温かい状態のほか、常温で提供されることもあるんです。本場のムサカは、冷やして食べることも一般的なメニューなんですね。
ムサカとラザニア、グラタンとの違いは?
「ミートソースを使う重ね焼き」という点で、ムサカはイタリア料理のラザニアと似ていますよね。ホワイトソースやチーズを使うムサカは、フランス料理のグラタンとも似ています。
これらの料理とムサカとの大きな違いは、パスタを使わないこと。また、スパイスを入れるので少しエキゾチックな風味があることもムサカの特徴です。
ムサカの発祥地はどこ?歴史は?
ムサカの発祥地についてはいくつか説があり、トルコともエジプトともいわれます。オスマン帝国で発祥し、人の移動とともに広まったため「中東・地中海発祥の料理では?」という意見もあります。
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ただし、ギリシャのムサカが現在のかたちになった経緯ははっきりしています。確立したのは、ギリシャの料理人ニコラオス・ツェレメンテスです。
1920年代、ツェレメンテスはギリシャ料理をヨーロッパの料理に近づけるため、フレンチの技法を取り入れて今のムサカを生み出しました。ホワイトソースを使うことなど、ギリシャのムサカがおしゃれなのはフランス料理を取り入れているからなんですね。
ムサカの発祥!?トルコ料理の「ムサカ」
ホワイトソースを使わず、あっさり仕上げるのがトルコのムサカ(Musakka)の特徴。トルコの大衆食堂ロカンタでも大人気のメニューで、お米のピラフや、ひきわり小麦のピラフ「ブルグルピラウ」などを添えて食べます。
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実は、ムサカはトルコ発祥という説もあるんです。トルコのムサカはとてもポピュラーな料理で、使われる材料も本当にさまざま!ひき肉は牛肉のほか羊肉が使われることもあり、細かく切った鶏肉を使うアレンジもあります。
野菜は素揚げやソテーにしたナスと、ピーマンやトマトを使うのが一般的です。にんじん、玉ねぎ、じゃがいものほか、カリフラワーやズッキーニを使うこともあり、野菜がたくさん摂れるメニューとしても人気です。
トルコのムサカのレシピ、ポイントは?
トルコのムサカのポイントは、ナスを事前に揚げ焼きすること。ミートソースのうまみを吸い込んだトロトロナスは絶品です!
【材料(2~3人分)】
- ナス 4本(1cm輪切りにしてあく抜き)
- トマト 1/2個(湯むきしてみじん切り)
- 玉ねぎ 1/2個(みじん切り)
- にんにく 1/2片(みじん切り)
- 牛ひき肉(羊でも) 150g
- 揚げ焼き用油 適量
- オリーブオイル 大さじ1.5
- トマトペースト 大さじ1
- 水 150ml
- 塩 1~2つまみ
- シナモン クミン ナツメグ パプリカパウダー(あれば) 少々
【作り方】
- 水気を拭いたナスを両面揚げ焼きにし、油をきっておく。
- フライパンにオリーブオイルを熱してにんにくと玉ねぎを炒め、ひき肉とトマトペーストを加えてよく炒める。
- トマトと塩、スパイス類、水を加えて10ほど煮込む。
- 耐熱容器にナスを入れてミートソースをかけ、180度に予熱したオーブンで20分程度焼く。
各国で違うムサカの食べ方|いつどんな時に食べる?
ムサカはトルコやギリシャのほか、エジプト、ブルガリア、セルビアなどさまざまな国に広まり、国によってスタイルや食べ方が変わっていきました。
たとえば、手間をかけて食材を重ねるギリシャのムサカは、食卓のごちそうです。一方、重ねずに作るトルコやエジプトのムサカはもっとカジュアルなイメージです。
国によって異なるムサカの歴史や文化、呼び方、現地でのおすすめの食べ方を詳しくご紹介します。
ギリシャを代表する家庭料理「ムサカ」
ギリシャのムサカはギリシャ語で「mουσακάς」と書きます。「Moussaka」と書くこともあり、ギリシャの大衆食堂タヴェルナでムサカを食べたいときはこれらの表記を探すといいでしょう。
ムサカはギリシャでもっとも有名といえる料理です。家庭やタヴェルナで食べられるのはもちろん、なんと「ムサカの缶詰」もあるほど身近なメニューなんですよ。
ギリシャのムサカは、じゃがいもやナス、ミートソース、ホワイトソースを重ねてオーブンで焼くのが特徴。切り分けたときに立方体になり、断面の層がしっかり見えるのが正統派とされます。
また、小さめのグラタン皿に材料を入れて焼いたムサカもポピュラー。切り分けたムサカより少し柔らかく、これも人気のメニューです。
ギリシャのムサカレシピ、ポイントは?
ギリシャのムサカのポイントは、層がしっかり出るようミートソースやホワイトソースを硬めに作ること。あればケファロティリチーズを使うと本場の味になります。
【材料】(2~3人分)
■ミートソース
- 玉ねぎ 1/2個(みじん切り)
- にんにく 1/2片(みじん切り)
- オリーブオイル 大さじ1
- 牛ひき肉 180g
- 赤ワイン(白ワインでも) 大さじ1.5
- ★トマト 1個(みじん切り)
- ★トマトペースト 小さじ2
- ★シナモン 小さじ1/4
- ★オールスパイス(クローブパウダーでも) 少々
- ★ローリエ 1枚
- ★塩・こしょう 適量
■ホワイトソース
- バター 30g
- 小麦粉 30g
- 牛乳 280ml
- 塩・こしょう・ナツメグ 各少々
■具材
- ナス 2本
- じゃがいも 1個
- オリーブオイル 適量
- 塩 適量
- 粉チーズ(あればケファロティリ) 30~40g
【作り方】
- フライパンにオリーブオイルを熱してにんにくと玉ねぎを炒め、ひき肉を加えてよく炒める。ポロポロになったらワインを加えて煮立たせる。★の材料を加え、汁気がなくなるまで煮る(トマトの水気が足りなければ少量の水を加えて煮る。ローリエは取り除く)。
- 別のフライパンにバターを溶かし、小麦粉を焦がさないようよく炒め、牛乳を少しずつ加えてホワイトソースを作る。軽く煮たら塩こしょう、ナツメグで味をととのえる。ボウルにあけてラップをかけておく。
- 縦1cm幅に切ったナスと5mm幅に輪切りにしたじゃがいもをそれぞれフライパンで焼き目をつけ、塩で味をととのえる
- 耐熱容器にじゃがいも全量を敷き、ミートソース・粉チーズ・ナスを重ねることを2回繰り返す
- ホワイトソースを全面に伸ばし、残りの粉チーズをかける
- 180℃に予熱したオーブンで30分程度、じゃがいもが柔らかくなるまで焼く
- 粗熱が取れてから切り分ける
エジプト料理は煮込む「ムサカ」
エジプトのムサカの特徴は、煮込み料理であること。ナスとひき肉を使う点はトルコやギリシャのムサカと同じですが、ホワイトソースやチーズは使いません。ひき肉、ナス、玉ねぎなどをトマトで柔らかく煮込んだもので、イタリア料理のカポナータと少し似ています。
数種のスパイスやハーブが入るので、アラブ料理らしいエキゾチックさと奥深さが感じられますよ。グリーンチリやレッドペッパーを入れて刺激的に仕上げることもあります。
ムサカは、エジプトのカジュアルなレストランで気軽に食べられる料理です。中が空洞のエジプトパン「アエーシ」とよく合うので、ぜひ一緒に食べてくださいね。
ヨーグルトを使うブルガリアの「ムサカ」
ブルガリアでもムサカ(мусака)はとてもポピュラーです。野菜と肉のオーブン焼きであることは他国と似ていますが、ブルガリアならではの特徴もあります。それは、ソースにたっぷりのヨーグルトを使うこと。
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ブルガリアではヨーグルトと少しの小麦粉、生卵を混ぜて白いソースをつくり、食材の上にかけてオーブンで焼き上げます。また、ミートソースにはトルコやギリシャと同じく玉ねぎ、トマトを使いますが、メインの野菜にはじゃがいもを使うのがスタンダードです。
ブルガリアではいろいろなレストランでムサカを食べられます。ヨーグルトソースがつくことも多いので、ぜひ一緒に食べてくださいね。
ブルガリアのムサカレシピ、ポイントは?
ブルガリアのムサカのポイントは、下焼きした具材にヨーグルトソースをかけ、焼いて仕上げること。チューブリッツァというハーブがあればいっそう本場風になります。
【材料】(2~3人分)
■具材
- 玉ねぎ 1/2個(みじん切り)
- にんにく 1/2片(みじん切り)
- 合いびき肉 150g
- オリーブオイル 大さじ1
- トマトペースト 大さじ1
- じゃがいも 3個(皮をむいて1cm角に切る)
- チューブリッツァ(セボリー) 小さじ1/2※なければタイムでも
- カットトマト缶 200g
- 塩 こしょう 適量
■ソース
- ヨーグルト 150g
- 小麦粉 大さじ1
- 卵 1個
【作り方】
- フライパンにオリーブオイルを熱して玉ねぎとにんにくを炒め、しんなりしたら合いびき肉とトマトペーストを加えて炒める。
- 肉に火が通ったらじゃがいも、チューブリッツァ、塩こしょうを入れて軽く炒め、カットトマト缶とじゃがいもがひたるくらいの水(分量外)を入れ、じゃがいもが柔らかくなり汁気がなくなるまで煮る。
- 具材を耐熱容器に移し、180℃に予熱したオーブンで20分程度焼く。
- ヨーグルトと小麦粉、卵をよく混ぜてソースを作る。
- 焼き上がった具材にソースをまんべんなくかけ、さらにオーブンで10~15分程度焼く。
セルビア料理での「ムサカ」
セルビア料理のムサカはランチの定番。じゃがいもとひき肉がメインで、卵とキセラパブラカというサワークリームを混ぜたソースをかけて焼き上げます。ソースに卵や乳製品をかけて焼く点はブルガリアに似ていますね。手順もブルガリアのムサカと同じく比較的シンプルです。
また、ドライ玉ねぎなどの野菜・スパイス・塩をミックスした調味料「ザーチン」を使うのも特徴。ザーチンはいわゆるコンソメやだしの素のような調味料です。
ムサカはセルビアの一般的なレストランで食べられます。日本では手に入りにくい材料を使うので、ぜひセルビアならではのムサカを味わってみてくださいね。
セルビアのムサカレシピ、ポイントは?
セルビアムサカの特徴といえば、キセラパブラカとザーチン。キセラパブラカは牛乳とサワークリームで代用できます。
ザーチンは塩こしょうとハーブミックスか、通販で手に入るブイヨン「ベゲタ」でも代用できますよ。日本で手に入る材料を使ったレシピを紹介します。
【材料】(約3~4人分)
■具材
- 玉ねぎ 1個(みじん切り)
- じゃがいも 3~4個(皮をむいて0.5mmにスライス)
- 合いびき肉 300g
- サラダ油 大さじ1
- パプリカパウダー 小さじ1★
- ハーブミックス小さじ1★
- 塩 小さじ1/2~1
- こしょう 少々
■ソース
- 卵 1個
- 牛乳 130ml
- サワークリーム 60ml
- 塩 少々
【作り方】
- スライスしたじゃがいもにサラダ油とハーブミックスの少量をまぶしておく。
- フライパンにサラダオイルを熱して玉ねぎを炒め、しんなりしたらひき肉を加えて炒める。
- 肉に火が通ったら★の調味料を入れ塩こしょうで味をととのえる。
- 耐熱容器にじゃがいもの半量を並べ、炒めた具材を入れ、さらに半量のじゃがいもを並べる。
- 耐熱容器にアルミホイルをかぶせ、180℃に予熱したオーブンで30分程度焼く。
- ソースの材料をよく混ぜて焼いた具材にかけ、ホイルをかぶせずに15~20分ほど、焼き色がついてじゃがいもが柔らかくなるまで再度オーブンで焼く。
その他の国でのムサカ事情
アラブ諸国のムサカはエジプトのムサカ同様、カポナータに似たスタイルが多いです。ただし、材料などは国により少しずつ違います。たとえば、レバノンのムサカはズッキーニとラム肉を使うものや、ひよこ豆を使うベジ仕様のものが有名です。
ボスニアのムサカはひき肉やトマト、じゃがいもを使った重ね焼きタイプがスタンダード。ブルガリアに比較的近いためか、卵と乳製品を合わせたソースをかけるムサカも多くみられます。ボスニアやセルビアではじゃがいもの代わりにお米を使ったムサカもあるそうですよ。
ムサカをもっと知りたい!ムサカが出てくる映画や本は?
2002年公開の映画「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」は、ギリシャ系アメリカ人のヒロインがアメリカ人と愛を育むコメディです。子どものころお弁当にムサカを持って行き周囲にからかわれるシーンは、アメリカとギリシャの文化的な違いを簡潔に印象付けていました。
1999年公開の『アタック・オブ・ザ・ジャイアント・ケーキ』は、巨大ムサカが街を襲うという、まさにムサカが主役の映画。きれいな層のギリシャムサカがうねりながら人々を襲う姿はとてもシュールです。
大人気のグルメドラマ「孤独のグルメ」でも、主人公の井之頭五郎が異国情緒にワクワクしつつギリシャのムサカを食べる回がありました。ムサカのナスのおいしさに感動するゴローさんの様子、ぜひチェックしてください。
日本で「ムサカ」を食べるなら?関東(東京・神奈川)のおすすめレストラン
近年では、日本でもムサカを提供するレストランが多くあります。ここでは関東からおすすめのお店を紹介しますね。
Taverna Milieu(タヴェルナ ミリュウ)
東京都港区にあるギリシャ料理店「Taverna Milieu(タヴェルナ ミリュウ)」は「孤独のグルメ」にも登場した、異国情緒とゆったりした雰囲気が魅力のお店です。
シナモンがふんわり香るムサカは大人気のメニュー。四角に切り分けたものを提供されるので、層の見事さも楽しめます。アツアツなのもうれしい!食べやすく優しい味で、ギリシャ料理を初めて食べる人にもおすすめです。
店名 | Taverna Milieu(タヴェルナ ミリュウ) |
---|---|
住所 | 東京都港区東麻布2-23-12 |
電話番号 | 03-3568-7850 |
ホームページ | https://milieu.tokyo/ja/home-jp/ |
SPARTA(スパルタ)
神奈川県横浜市の「SPARTA(スパルタ)」は日本でもっとも歴史のあるギリシャ料理店です。水色と白を基調としたかわいらしい店内は地中海の海と空を思わせます。
「ムサカも食べたいけど他のメニューも気になる」という方は、ムサカに前菜6品、パン、サラダ、スープ、デザート、ドリンクがセットになったランチコースがおすすめです。ムサカを含む人気メニューを宅急便で全国配送しているので、自宅でもスパルタの絶品メニューを楽しめますよ。
店名 | SPARTA(スパルタ) |
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住所 | 神奈川県横浜市中区吉田町3-7 |
電話番号 | 045-253-1645 |
ホームページ | https://www.sparta.jp/ |
Turkish Kitchen Izmir(ターキッシュキッチン イズミル)
東京都杉並区の「Turkish Kitchen Izmir(ターキッシュキッチン イズミル)」は本場のトルコ料理を楽しめる根強い人気のレストランです。
こちらのムサカは、ひき肉とナス、トマトなどがふんだんに入った優しい味付けのもの。ソースたっぷりで、トルコのパン「エキメキ」ともピラフとも相性抜群です。ムサカを味わってみたい人は、予約の際にメニューを確認してみましょう。
店名 | Turkish Kitchen Izmir(ターキッシュキッチン イズミル) |
---|---|
住所 | 東京都杉並区阿佐谷北2-13-2 パサージュ阿佐谷2F |
電話番号 | 03-3310-4666 |
ホームページ | https://asagaya-izmir.com/ |
ムサカの奥深さを味わおう
バリエーション豊かな歴史のあるナスのおすすめ料理、ムサカの魅力をお伝えしました。ギリシャ料理のイメージを持っていた人も、トルコやエジプト、ブルガリアのムサカを食べてみたくなったのではありませんか?
ムサカは地中海料理のレストランでも食べられますし、レシピもそんなに難しくないので、ぜひ、気になった国のムサカを食べてみてくださいね。
世界三大料理の一つトルコ料理にはムサカをはじめ、日本人の口にも合う魅力的なメニューが盛りだくさん。トルコ旅行に行った際には、ぜひ本場のトルコ料理を味わってみてください!
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更新日:2023.04.05
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更新日:2023.02.28
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