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太陽とバラの島「ロードス島」の歴史や世界遺産、人気観光スポットをご紹介!

更新日:2023.04.05

投稿日:2022.09.13

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ロードス島

ロードス島は太陽とバラの島とも呼ばれる、ギリシアの島です。中世の雰囲気をたずさえた街並みや、島から眺める地中海の青い海をはじめとした景観が美しく、特にヨーロッパでは人気のリゾート地としても有名。

さらに、中世史において重要な意味を成すオスマン帝国との戦い「ロドス包囲戦」の舞台でもあり、さまざまな歴史や文化が交差してきた特別な島でもあります。今回はそんなロードス島について、歴史からおすすめの観光スポットまでくわしくご紹介します。

ロードス島とはどんな島?

ロードス島

ここでは、ロードス島がどんな島なのか、その概要やアクセス方法についてご紹介していきます。

太陽とバラの島とよばれる美しいギリシアの島

ロードス島は、エーゲ海南部のアナトリア半島沿岸部にあるギリシア領の島です。太陽神ヘリオスの巨大像があったこと、ロードス(ロドス)とはもともとローズの意味があったことから「太陽とバラの島」とも呼ばれています。

淡路島の約2倍の面積で、ドデカネス諸島で最も大きな島でもあります。島の中心都市は、北端にあるロドスという街。過ごしやすい季候の美しい島として、海外からの観光客もたくさん訪れるリゾート島としても有名です。

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トルコからのほうがアクセスしやすい

ロードス島

ロードス島はギリシア領ですがトルコ寄りにある島で、実はトルコからの方がアクセスしやすい島なのです。島から約18kmの位置にアナトリア半島があり、最も近いトルコの都市はマルマリス。マルマリスからロドスへの距離は約47kmですが、ギリシアのアテネからだと約433kmありますので、トルコの方が近いことがわかりますよね。

トルコのマルマリスからロードス島へアクセスする場合はフェリーを利用します。フェリーの所要時間は約1時間で、マルマリスからなら日帰りも可能。マルマリスを拠点としてロードス島を訪れるのもおすすめです。

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日本では『ロードス島攻防記』や『ロードス島戦記』などの小説やゲームで知られている

ロードス島がどんな島か知らない人でも、小説やゲームのタイトルとして、その名前を聞いたことがある人は少なくないのではないでしょうか。

『ロードス島攻防記』(新潮文庫)は塩野七生さんによる歴史小説で、1522年のオスマン帝国とのロドス包囲戦をモデルとした小説です。

一方、『ロードス島戦記』(角川文庫)は水野良さんによるファンタジー物語で、実際の歴史などとは関係がないフィクションです。エルフをはじめ、その世界観や設定は現代日本のアニメやゲームに多大な影響を与えたといわれています。

そのほか、さまざまな創作作品のタイトルなどにも、ロードス島の名が使われています。

世界の七不思議「ロードス島の巨像」でも有名

ロードス島の巨像 ギリシャ 世界の七不思議

ロードス島の巨像とは、紀元前3世紀頃に作られたと考えられている、太陽神ヘリオスの巨像のこと。ギザの大ピラミッド、バビロンの空中庭園、エフェソスのアルテミス神殿、オリンピアのゼウス像、ハリカルナッソスのマウソロス霊廟、アレクサンドリアの大灯台とならんで世界の七不思議のひとつとされています。

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ロードス島の巨像は、大きさが34メートルもあったともいわれています。完成後60年ほどで大地震に遭い倒壊。人々はこれを神の怒りだと捉えたので、そのまま再建されなかったと伝えられていますが、実在したかどうかは今もわかっていません。

世界遺産にも登録された「ロドスの中世都市」

ロードス島

ロドスの中世都市とは、ロードス島の首都の旧市街にある遺跡で、1988年にはユネスコの世界遺産にも登録されています。

ロドスの中世都市は、イスラム勢力に追われた聖ヨハネ騎士団が、キプロスに代わる新たな本拠地として築いた城塞都市のことで、騎士が用いる言語別に建てられた7つの館跡などが残っています。

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遺跡の数々は状態が良好に保たれていて、中世ヨーロッパ都市の優れた例証として評価されています。

中世史の重要な舞台となったロードス島の歴史

ロードス島

ロードス島は、地中海の要所として中世史における重要な歴史の舞台ともなってきました。ここでは、ロードス島の歩んだ激動の歴史をたどっていきましょう。

ヘレニズム時代からローマ時代のロードス島

ヘレニズム時代、仲介貿易によって栄えていたロードス島を巡って、アンティゴノス朝マケドニアとプトレマイオス朝エジプトが争います。結果はプトレマイオスの勝利で、島にはプトレマイオンという神殿が建てられました。

その後、マケドニア戦争などでギリシア諸都市を征服したローマが、東地中海支配の拠点としてデロス島を自由貿易港としたことで、ロードス島の繁栄は次第に衰退していきます。

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ヨハネ騎士団によって城塞に囲まれた中世都市に

1291年に十字軍運動の拠点だったアッコが陥落したことで、1309年にヨハネ騎士団がロードス島に到来。この島を拠点として活動するようになります。ヨハネ騎士団はイスラム世界と戦うためにロードス島を要塞化し、200年以上も守り続けました。この時代に築かれた城塞都市は良い状態で現存していて、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

オスマン帝国との戦い「ロドス包囲戦」の舞台となる

ロドス包囲戦 オスマン帝国

1522年の「ロドス包囲戦」とは、オスマン帝国がロードス島から聖ヨハネ騎士団を駆逐した戦いのことです。

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オスマン帝国は、1480年メフメト2世の時代に最初のロードス島への攻撃をおこないましたが失敗しています。それでもオスマン帝国は、さらなる領土の拡大のため、東地中海の海路の安全や円滑な商品流通をおこなうためにもロードス島の征服を虎視眈々と狙っていました。

1522年、スレイマン1世の時代にオスマン帝国軍がふたたびロードス島に侵攻。半年に渡る攻防が繰り広げられた結果、オスマン帝国が勝利します。敗戦後、ヨハネ騎士団で残った者はマルタ島に移っていき、後にマルタ騎士団と呼ばれるようになったといわれています。

イタリア領からギリシア領へ

ロードス島

1912年、トルコ領だったロードス島はイタリアにより占領されイタリア領になります。その後、第二次世界大戦後の1947年にはドデカネス諸島とともにギリシアに編入され、ロードス島は現在もギリシア領となっています。

地理的に重要な場所にあることで、多くの文明や国が島に介入してきましたが、近代になってからは、中世の雰囲気を残しながらさまざまな文化や歴史が混じり合う独自の個性を持つ島として発展。現在はリゾート島としても人気を博しています。

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ロードス島のおすすめ観光スポット

ロドスの中世都市は、ユネスコの世界遺産にも登録されています。14~15世紀にかけて、この島を拠点としていたヨハネ騎士団により都市が要塞化されていきます。11の門やたくさんの防壁などをたずさえた都市は、ヨーロッパでも有数の城塞都市へと発展しました。現在でもこれらの遺跡は非常に状態の良い状態で保存されているため、当時の都市の息吹を感じることができます。

Medieval City of Rhodes – UNESCO World Heritage Centre

ここでは、ロードス島を訪れたら絶対にいっておきたい、おすすめの観光スポットをご紹介いたします。

モノリソス城

モノリソス城 ロードス島

モノリソス城は、ロードス島の西端にある城です。1480年に要塞として建てられ、現在も城壁などの遺跡が残っています。岩山の上に建てられているため、エーゲ海と周囲の島々を一望できる絶景スポットとしても人気があります。

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騎士団長の宮殿

騎士団長の宮殿 ロードス島

騎士団長の宮殿は、その名の通りグランドマスターともいわれる騎士団長の居住地です。宮殿規模の建物で、部屋数が158室もあります。

考古学博物館(騎士団の病院)

史家の北部にある考古学博物館は、もともとは騎士団の病院として使われていた建物。現在は、出土品などの歴史的遺物を展示しています。ゴシック建築の城のような建物で、アーチ形の窓や入り口が目をひきます。

リンドス村

ロードス島 リンドス

リンドス村はリンドスのアクロポリスのふもとにある村です。街は道が細く迷路のように入りくんでいるので、徒歩での移動がおすすめ。カフェやレストラン、ホテルなどもあります。近くにはビーチがあり、夏期には遊泳も可能。ビーチから眺めるアクロポリスの風景も美しく、ロードス島屈指の人気スポットといえるでしょう。

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リンドスのアクロポリス

ロードス島 アクロポリス

紀元前10世紀頃にドーリア人が築いたとされるアクロポリス。リンドス村の小高い丘にあり、紀元前のアテナの神殿やレリーフ、20本物柱跡などの遺跡が残っています。丘の上からは、リンドス村と美しい海が見渡せる絶景スポットでもありますので、ぜひ足を伸ばしてみてくださいね。

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マンドラキハーバー

ロードス島 マンドラキハーバー

マンドラキハーバーは、ロードス島の海の玄関口ともいえる港。以前は軍港として利用されていた港でもあります。港の近くには要塞の砦や風車が残されています。日中は美しい海が眺められる港でもありますが、エーゲ海に沈む夕日を堪能できる場所としても人気があります。

カリテアスプリングス

カリテアスプリングス ロードス島

カリテアスプリングスは、ロードス島で最も人気があるといわれるスポット。古代ローマ時代を彷彿とさせる建物が印象的な温泉で、地元では人気のウエディングフォトスポットでもあるそうです。

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ツァンビカビーチ

ツァンビカビーチは、エーゲ海ならではの紺碧の海が広がる遠浅のビーチです。レストランやバーもあるので、食事をしながらゆっくりと海辺の時間が楽しめます。

カメイロス遺跡

カメイロス遺跡は、ドーリア人が築いた古代都市の遺跡です。1852年頃から発掘され、アテナの神殿や貯水池、アゴラなどが見つかっています。現在は、建物の基礎部分を見学することができます。出土品はロドスにある考古学博物館などに展示されています。

トルコからアクセスできるロードス島を訪れてみよう

ロードス島

今回はロードス島について、その歴史やおすすめの観光スポットなどを紹介しました。ロードス島は、トルコのマルマリスからフェリーで1時間ほどでアクセスできる美しいリゾート島です。中世の歴史を今に伝える遺跡が良い状態で残っていて、それらは世界遺産にも登録されています。

地中海の海の要にある島で、オスマン帝国との戦い「ロドス包囲戦」の舞台にもなり、中世史においても重要な場所でもあります。オスマン帝国が確固たる繁栄を築いた中世の歴史に思いをはせながら、トルコの旅にプラスして足を伸ばしてみるのもおすすめです。

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