異国情緒たっぷり!水タバコ(シーシャ)の吸い方や仕組み、歴史を解説
更新日:2023.04.04
投稿日:2022.04.06
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水タバコは、現在のイラン(旧ペルシャ)で発明されたと考えられている煙草の一種です。
ディズニー映画「不思議の国のアリス」に登場する青いイモムシが、水タバコの煙をアリスに吹きかけながら気だるそうに話すシーンも印象的ですね。
最近では、日本国内でも水タバコを楽しめる専門店が増えてきています。ここでは、日本を含めた世界各国で嗜まれている「水タバコ・シーシャ」について解説いたします。
水タバコとは?
水タバコ(シーシャ)は、水パイプという喫煙具を使用する喫煙方法です。
専用の香りがつけられた煙草の葉に炭をのせるなどして熱し、煙草の煙をガラス瓶の中の水にくぐらせ、ろ過された煙を吸います。煙が水を通ることで冷やされるので、柔らかな味わいになります。
吸い始めると、甘い香りと煙が立ち込める水タバコは、「煙草の煙」と「フレーバー(香り)の蒸気」の両方が楽しめるハイブリッドな煙草です。使用されている煙草は、製造工程で煮たり蒸したりするので、ニコチンやタールのかなりの部分を洗い流しています。
そのため、独特な煙臭さがなく、ニコチン・タールの量が圧倒的に少ないため軽い吸い心地を楽しめます。
水タバコの値段|自宅で楽しむ場合と専門店で頼む場合の価格帯は?
水タバコを自宅で試す場合、器具の価格は3,000円程度から。「シーシャフレーバー」と呼ばれる水タバコ専用の煙草の葉は800円程度からあります。また、専門店で頼む場合、1台あたり1,500円から2,000円程度が相場のようです。
水タバコの仕組みと電子タバコの違い
水タバコと電子タバコはどちらも同じように煙をモクモクと吸い、フルーティーな香りを楽しめることなど、共通点も多いので違いが気になります。
実際のところ、水タバコと電子タバコの仕組みはとても似ています。水タバコはシロップに煙草の葉を漬け込んで、フルーティーで甘い香りを生み出します。
電子タバコは専用のリキッドがあり、その成分が水タバコのシロップに酷似しているので、味わいに共通点があります。
水タバコは、好みに合わせてフレーバーのアレンジやアルコールの追加、氷を入れるなど、さまざまな楽しみ方ができるのが、電子タバコとの大きな違いです。
水タバコは合法?
独特の形状の器具を使って多量の煙を吸っている、という光景から、水タバコになんとなく怪しいものを感じ、「法律に触れないの?」と心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
映画やテレビの影響で、少々アンダーグラウンド的なものというイメージもあるかもしれませんが、もちろん水タバコは日本でも合法です。
水タバコに使われている葉は一般的な煙草の葉ですので、分類はパイプタバコとされています。
水タバコの年齢制限
水タバコは基本的に煙草の葉を使用しているため、紙巻き煙草と同様に日本では20歳未満の利用は違法です。水タバコ専門のお店にも年齢制限があり、来店時には身分証の提示をお願いされるケースもあります。
水タバコの健康への影響
水タバコは煙を水に通して吸うため、紙巻き煙草よりもニコチンやタールの摂取量は少なくなる傾向にあります。しかし、完全にゼロになるわけではないので、吸い過ぎるとニコチン中毒になる可能性があります。
また、吸引時間は約1時間にも及ぶため、その長さが関係し、1回の吸引で取り込む一酸化炭素は紙巻き煙草1本分の4.5倍にも相当するという指摘もあります。
水タバコは紙巻き煙草より依存性も低いとされますが、健康への悪影響が皆無ということではないため、吸い過ぎには注意しましょう。
ニコチン・タールフリーの水タバコ
水タバコにはニコチン・タールが含まれていないものもあります。これは煙草の葉を使用せず、サトウキビの葉などに香りをつけたものを代用してフレーバーに使用するもので、非喫煙者でも安心して楽しむことができます。
ニコチン含有タイプと吸い心地に大差がないフレーバーもありますので、健康面が気になる方や、ヘビースモーカーの方も気軽に吸えます。
水タバコの吸い方
水タバコは煙を吐き出す際に香りを楽しむものですので、深く吸い込んだらすぐに吐き出すのがポイント。まずは深呼吸するように吸い込み、水がボコボコと音を立てるくらいに大きく、ゆっくりと時間をかけて吸い込むのがコツです。
呼気を肺一杯に入れたら、あくびをするように口を丸く開けて、ゆっくりと吸い込んだ息を吐き出します。途中で息を止めずに、吸ったら吐くリズムで行うのがコツです。慌てるとむせてしまいますので、ゆっくりリラックスして吸い込むことが大切です。
煙を吐き出す際は強く息を吐く必要はないので、丸く開けた口から煙が自然と外に出ていくような感覚でゆっくりと吐き出します。
水タバコは長時間吸い続けていると酸欠になる可能性がありますから、適度な休憩時間をとりながら楽しんでください。雑談したり飲み物を飲んだりして休憩をはさみながら、ゆっくりリラックスして味わいましょう。
3~4回吸ったら休憩を1回挟むくらいの間隔がおすすめです。
水タバコをさらに楽しむ裏技
ここでは、水タバコをさらに楽しむ“裏技”をご紹介しましょう。
水タバコを吸う際に使用するガラス瓶に氷を入れると、冷却が大幅に促進されます。冷えた煙は喉越しが良く、味わいも丸くなります。
ですが、冷やすと甘みと香りは感じにくくなるため、淡い甘さのフレーバーとは相性がよくありません。ミント系は清涼感がアップするため、特に夏場におすすめです。
その他にもガラス瓶にジュースやお酒を入れると味や香りをプラスできます。オレンジジュースや紅茶は各フレーバーとも相性がよいので、水と半分くらいの量で試してみてください。
ワインやリキュール、スピリッツ等も美味しいですが、飲む場合と違い粘膜での直接吸収になるため、酔いが早く回ってしまいがちです。そのため、水で薄めて入れた方がよいでしょう。
煙の輪を作る吸い方のコツ
水タバコは煙が多いので、煙の輪を作って遊ぶことができます。
一番簡単な方法は舌を使うやり方で、丸くすぼめた口から舌で煙を押し出すと、リング状の煙が出てきます。上手くいかない場合は、頬を指先で押せば空気砲のように煙を出すことができます。
使い捨てで気軽に楽しめる携帯シーシャとは?
水タバコと同様に、フレーバーを楽しむ煙草の種類に「携帯シーシャ(モバイルシーシャ)」という電子煙草があります。キャップを外してすぐに吸えて、ライターもバッテリーも不要の使い捨てタイプなので、気軽に持ち運んで楽しめるのが特徴です。
SHISHA TIME(シーシャタイム)、MINISHISHA(ミニシーシャ)、ChillMist(チルミスト)など複数の商品が販売されています。
吸引時には本体が光るなど、スタイリッシュな新感覚の電子タバコです。煙草独特の匂いもないので服に匂いがつく心配もなく、残り香も気になりません。何よりもニコチン中毒やタールが含む有害物質を心配しなくてよいので、健康が気になる喫煙者の方は試してみるとよいかもしれません。
水タバコの起源
水タバコの起源は、1500~1600年代のオスマン帝国(トルコ)かエジプト、あるいはインドだとされています。
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煙草を使った喫煙も、1500年代から1600年代には世界中に普及していましたので、煙草の普及と共に喫煙具も様々な種類の物が販売されるようになったと考えられます。
また、インドの医者が煙草の有害な煙を水に通して浄化する目的で発明したという説もあります。その結果、インドの貴族の間で嗜好品として一般的となり、インド貴族のシンボルともなりました。
水タバコの普及
水タバコは1600年代初頭に、まずペルシャで普及していったといわれています。一般の人々の嗜好品として人気に火がついてからは、中東の地で一気に広まりした。
水パイプの素材も、陶器やガラス、ひょうたんなど、さまざまな喫煙具が作られたようです。ガラスは、現在でも工芸地として馴染みの深いヴェネツィアからも輸入していたそうなので、相当な人気だったことが窺えます。
その後水タバコは、1600年代後半からペルシャや北アフリカ移民によって、ヨーロッパ各地に広められたといわれています。水タバコはトルコでとても人気が出たようで、結果、数多くのバリエーションが生まれました。
その後に、ロンドンやパリなど、ヨーロッパ各地に進出していったといわれています。特にアラブ系の人々が多く住んでいた地域には、現代のシーシャカフェのような施設が多数あったようです。
水タバコの各国での名称
中東各国をはじめ、様々な国で嗜まれている水タバコは、国ごとに名称が異なります。
エジプトをはじめとする北アフリカのマグリブ諸国では、シーシャ(Sheesha)と呼ばれています。これは、ペルシャ語でガラスを意味する「シーシェ」が語源だと考えられています。
トルコでは、ナルギレ(nargile)と呼ばれ、この名称はトルコ以外にもシリア地方やバルカン半島など幅広い地域で用いられていますが、中でもアラビア語圏(主にシリア・レバノン地域)においては、ナルジーレ、ナルギール、アルギーレなどのバリエーションがあります。
インドやパキスタンで主に用いられる名称がフッカー(hookah)です。この名称が植民地期に英語へ伝わったため、フーカー(hookah)は、現在の英語圏で広く用いられています。
シーシャカフェのルーツ
近年、日本でも増えてきた水タバコを専門に提供するシーシャカフェは、インドで始まったといわれています。
その後、水タバコの人気が高いトルコやエジプトなどの国々で一般的になっていきました。今では世界各国でシーシャカフェがありますが、特にイギリスやオランダで人気です。
東京都内のおすすめシーシャカフェ
世界各国で親しまれている水タバコですが、東京都心部を中心に水タバコの吸えるシーシャカフェが増えてきています。ここでは、都内のおすすめのお店をご紹介いたします。
浅草・KIMET(キメト)
「神が宿るシーシャ」と称えられ、多くの水タバコ好きに聖地と呼ばれているのが、浅草の「KIMET(キメト)」です。浅草の雷門から5分程度で大きなファラオの看板が目印です。
完全予約制で、7席程の店内はいつも満席になる人気ぶりです。店主しのさんの手による、魔法がかったようなフレーバーに加え、瓶の中身もジュースやミルクを入れるなどアレンジして出される水タバコは、誰もが驚きます。
また、チャイなどの自家製ドリンクも美味しいと評判です。電話番号は非公開ですので、ツイッターのメッセージからの予約のみとなります。
住所 | 東京都台東区浅草1-41-9 |
---|---|
電話番号 | 非公開 |
公式サイト | https://twitter.com/shinoshisha |
恵比寿・moffoom(モフーム)
恵比寿駅から徒歩2分の場所にある、2016年4月にオープンした水タバコ専門店です。
ムーディな色合いのインスタ映えする店内でデートにもおすすめのお店です。スリランカの最高級紅茶ブランド「ムレスナティー」がメニューにあり、水タバコに負けない奥深い味わいを楽しめます。
フレーバーは100種類もあるので、水タバコ未経験の方はスタッフの方に相談してみましょう。
住所 | 東京都渋谷区恵比寿南1-11-19 中島ビル101 |
---|---|
電話番号 | 03-6451-2408 |
公式サイト | http://zzap.shop/ |
チルイン 渋谷センター街1号店
「チルイン」は、都内に数店舗を展開する水タバコのチェーン店です。どの店舗も店員さんの説明がとても親切で丁寧ですので、初心者にもおすすめです。システムは、時間無制限のフリードリンク制のため、カフェとしても使えて便利です。
住所 | 東京都渋谷区宇田川町31-4 シノダビル6F |
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電話番号 | 03-6427-0826 |
公式サイト | https://shisha-chillin.com/ |
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