トルコ料理・グルメ旅

トルコ紅茶「チャイ」のおいしい飲み方や淹れ方から購入方法まで紹介！

トルコでは紅茶のことをチャイと呼びます。チャイといってもトルコのそれはミルクティーではありません。トルコの人は、砂糖をたっぷり入れて熱々のまま飲むのが一般的。

チャイが大好きなトルコ人は1日に何度もお茶を飲み、トルコは世界で最も紅茶を飲む国でもあるのです。今回は、そんな紅茶大国トルコチャイについて大調査。

基本情報や飲み方、淹れ方はもちろん、現地トルコのおすすめカフェの紹介やネットショップで購入できるトルコ紅茶まで、トルコ紅茶の情報満載でお届けします！

トルコ紅茶について知っておきたい基本情報

ここでは、トルコではチャイと呼ばれているトルコ紅茶についての基本情報をご紹介します。まずはトルコ紅茶がどんなお茶なのか知っておけば、よりおいしく、より深くトルコ紅茶が楽しめますよ！

トルコ紅茶とはどんな紅茶？

トルコでは紅茶を「チャイ」と呼ぶのが一般的です。チャイというと、私たち日本人はミルクやスパイスの入ったインドのチャイを連想してしまいがちですが、トルコのチャイはミルクティーではありません。

茶葉を煮出して淹れるトルコ紅茶は味が濃く、渋みのある深い味わいが楽しめるのも特徴的。トルコ人は熱々の紅茶に砂糖をたっぷり入れて飲んでいます。

トルコでは赤に近い鮮やかな色の紅茶が、よく煮出されていて味も香りもおいしいとされています。このような紅茶は「ウサギの血のチャイ（タヴシャン・カヌ）」と呼ばれ、上質な紅茶として重宝されているのです。

トルコは世界で一番紅茶を飲む国

トルコへ行くと、トルコ人がチャイを飲みながらおしゃべりしている姿をよく見かけます。それもそのはず、実はトルコは世界一のお茶の消費国。2016年のデータでは、トルコ人は１人あたり年間約4キログラムのお茶を飲んでいます（https://www.fao.org/3/MW522EN/mw522en.pdf）。日本は一人あたり年間約１キログラムにも満たないため、なんと4倍もちがいがある！

トルコは名実ともに、紅茶が大好きな国。トルコ人は1日に何杯もチャイを飲んでいるのです。

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トルコは紅茶の生産量も世界有数！

トルコは紅茶の消費量だけではなく、生産量も世界有数の国。ここでは、トルコの紅茶生産について解説していきます。

トルコは紅茶の生産が盛ん

トルコは紅茶の生産が盛んで、なんと世界で6番目といわれる生産量を誇ります（https://www.fao.org/faostat/en/#homeより）。さらにそのほとんどは、リゼという地域で生産されているというのも大きな特徴です。

最も有名な産地はトルコ北部にある「リゼ」

前述したように、トルコの紅茶のほとんどは「リゼ」という地域で生産されています。リゼは黒海に面していて、冬は温かく夏は涼しいという恵まれた気候の地域。急傾斜の土地に一大ティープランテーションが広がっています。１年を通じて一定の雨量がある場所なので、茶の木の栽培に非常に適しているといわれています。

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トルコ紅茶の歴史

トルコ紅茶の歴史は意外と新しく、1930年にジョージアから持ってきた種をリゼに植えたのが始まりといわれています。トルコでは、紅茶よりコーヒーの方がずっと歴史が古く、紅茶が広く飲まれるようになったのは最近のことなのです。

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1924年、トルコ共和国初代大統領のケマル・アタテュルクが、コーヒーより安価でできる紅茶の生産をはじめるべく、リゼを生産地と決定し、栽培が本格化したのは1800年代後半。その後、国の財政難でコーヒーが輸入できなくなり、紅茶の生産が増えていったようです。

トルコで一般の人々まで広く紅茶を飲む習慣ができたのは19世紀後半以降、オスマン帝国の時代といわれています。

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当時、財政難だったオスマン帝国が高価なコーヒーに代わるものとして、イラン経由で入ってくる安価なインドの茶葉を購入していたため、トルコでも広く紅茶を飲むようになったようです。

トルコ紅茶の淹れ方

トルコ紅茶をおいしく飲むために、ここではトルコ紅茶の淹れ方をご紹介していきます。

トルコ紅茶はチャイダンルックを使って淹れる

トルコでは紅茶は「チャイダンルック」という道具を使って淹れます。チャイダンルックは2段式になっているヤカンのようなもので、上段に茶葉を入れ、下段に水を入れて使います。下段の水が沸騰することで、上段の茶葉が蒸らされ、濃くおいしい紅茶が淹れられます。トルコでは、一般家庭でも、チャイダンルックで一日中チャイを沸かしているのだそうです。

チャイダンルックを使ったトルコ紅茶の淹れ方

ここでは、チャイダンルックを使った紅茶の淹れ方を、順を追ってみていきましょう。

【チャイの淹れ方】

1. 下段のポットに水を入れる
2. 上段のポットに茶葉を入れて火にかけ沸騰させる
3. 沸騰する間に上段の茶葉が蒸気で蒸らされる
4. 下段のポットが沸騰したら、上段のポットにお湯を注ぐ
5. 15分ほど弱火にかける
6. 紅茶の色と香りが出てきたらできあがり
7. 紅茶の濃さは好みで、お湯を足して薄めながら調整する

トルコ紅茶の飲み方

おいしい紅茶の淹れ方がわかったら、本場の飲み方もマスターしておきたいところ。ここでは、トルコ紅茶の飲み方を解説していきます。

トルコ紅茶は専用チャイグラスで飲む

トルコ人はトルコ紅茶をマグカップなどで飲むことはせず、専用のチャイグラスで飲みます。チャイグラスは手のひらサイズで、チューリップのような形をしています。小さな受け皿もついていて、皿ごと手にとってグラスをつまんで持ちながらお茶を飲みます。

チャイグラスはその曲線の滑らかさも美しく、さまざまなデザインが施されているものなどもあり、トルコ土産としても人気が高いです。紅茶を飲むときはもちろん、日本酒を飲むときなどに使ってもおしゃれですし、インテリアとして飾っておくのも素敵ですよ。トルコを旅したら、ぜひお土産に購入してくださいね。

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濃い紅茶に砂糖を入れて飲むのがトルコスタイル

チャイにはミルクやスパイスなどは入っていないということは前述しましたが、トルコでの王道のスタイルは濃い紅茶に砂糖をたっぷり入れて飲むというもの。

最近ではダイエットのためにストレートで飲む人もいますが、基本的には一緒に添えられている角砂糖などを溶かして飲みます。初めてトルコ紅茶を飲むなら、まずはトルコスタイルでいただいてみてはいかがでしょうか。

トルコ人は熱々のチャイを飲む

トルコ人は熱々のチャイを飲むのが一般的で、熱々だからといって冷めるまで待っていると、お茶を下げてしまう店もあるぐらい。そのため、サーブされるときも熱々でやってくるので、トルコで紅茶を飲むときは火傷をしないように十分注意しましょう。

トルコではチャイは熱いもの。グラスのふちを親指と人差し指でつまむように持ってゆっくり飲むということを、覚えておきましょう。

トルコのお茶菓子をあわせてチャイを飲んでみよう

トルコ紅茶を淹れたら、本場さながらにトルコのスイーツをお茶菓子に組み合わせるのもおすすめです。ロクムやパラグヴァといった、伝統的なトルコのスイーツはトルコ紅茶との相性も抜群。

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せっかくのティータイム、とことんトルコスタイルを極めてみるのも楽しいですよ。

トルコ人に行ったらチャイの専門店をのぞいてみよう

世界一の紅茶消費国トルコでは、人々の生活に紅茶が密接に関わっています。ここでは、トルコの生活になくてはならない、トルコのチャイ専門店について解説していきます。

トルコのチャイ屋さん「チャイジュ」

トルコ人が一般的に利用するチャイ屋さんが「チャイジュ」です。街角や路肩の一角にある小さな店で、腰掛け椅子が置いてあり、その場でチャイもいただけますが、おもに近隣の会社や店や家などに配達をおこなっています。

グランドバザールなどで買い物をしていると、チャイをたくさんのせたお盆を持って店々をまわっているチャイジュの店員さんの姿を見かけます。トルコの人は、気軽にチャイジュにお茶をオーダーするのが一般的だそうです。

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トルコの男性が社交場として利用する「チャイ・エヴィ」

チャイ・エヴィは男性の社交場です。アルコール禁止のイスラム教の男性にとって、トルコ紅茶は大切な社交ツール。そのため、チャイ・エヴィでビジネスや政治の話をするのはもちろん、トルコ式麻雀などのゲームを楽しむこともあります。

水たばこを吸いながらチャイを飲んでリラックスしている男性も少なくありません。しかしながら、先にも述べたようにチャイ・エヴィは男性の社交場。トルコでも女性が利用することはありませんので、観光客であっても女性は利用を遠慮しましょう。

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夏に登場するチャイガーデン「チャイ・バフチェスィ」

トルコでおもに夏に登場する「チャイ・バフチェスィ」はオープンエアのカフェのことです。夕日や海などの絶景が眺められるチャイ・バフチェスィは、観光客はもちろんトルコの人々にも人気です。有名なチャイ・バフチェスィをご紹介しますので、トルコを旅したらぜひ利用してみてくださいね。

Sarayburnu çay bahçesi（サライブルヌ・チャイ・バフチェスィ）

ボスボラス海峡の美しい眺めが見渡せるカフェ。伝統的なトルコスイーツをいただくことができます。24時間営業なのも嬉しい。

店舗名	Sarayburnu çay bahçesi
住所	Hoca Paşa, Kennedy Cd. No:8, 34112 Fatih/İstanbul

Pierre Loti Tepesi（ピエール・ロティ・テペスィ）

イスタンブールとボスボラス海峡を愛したフランス人作家・ピエール・ロティにちなんで店名がつけられたとう有名カフェ。

トルコの伝統的なお菓子とお茶を楽しみながら、ボスボラス海峡の美しい眺めを丘の上から見渡せます。金角湾からガタラ塔まで、イスタンブールの名所が眺められると、観光客からも人気です。

店舗名	Pierre Loti Tepesi
住所	Eyüp Merkez, Karyağdı Sk. No:20, 34050 Eyüpsultan/İstanbul
公式サイト	https://pierrelotitepesi.com/index2.asp

トルコ人おすすめ！イスタンブールでトルコ紅茶が楽しめるカフェ

ここでは、トルコ人おすすめのイスタンブールで紅茶が飲めるカフェをご紹介します。次回のトルコ旅行の時に、ぜひ訪れてみてくださいね。

Dem Moda（デム・モーダ）

産地別、品質別にバリエーション豊富なチャイが味わえるカフェ。チーズケーキがおいしいことでも知られています。店のインテリアもおしゃれで、ちょっと休憩するのにもおすすめ。茶葉をお土産に購入することもできますよ。

店舗名	Dem Moda（デム・モーダ）
住所	Caferağa, Şair Nefi Sk. 9/A, 34710 Kadıköy/İstanbul
公式サイト	https://dem.istanbul/

Şark Kahvesi（シャルク・カフヴェスィ）

グランドバザールの中にある、1959年創業のカフェ。オスマン帝国時代を彷彿とさせる雰囲気の中で、チャイやトルココーヒーがいただけます。

店舗名	Şark Kahvesi
住所	Beyazıt, Yağlıkçılar Sk. No:134, 34126 Fatih/İstanbul

トルコで茶器や茶葉をお土産にするならおすすめの店は？

イスタンブールを旅するなら、エジプシャンバザールを訪れるのがおすすめです。雑貨店や紅茶専門店などで、美しいチャイグラスやチャイダンルックが販売されています。旅の思い出に、自分のお気に入りを見つけてください。

トルコ紅茶もエジプシャンバザールの紅茶専門店で購入できますが、現地のスーパーなどでもたくさんの種類の商品を販売しています。時間があれば覗いてみてくださいね。

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ネットショップで購入できるトルコ紅茶をご紹介

今すぐトルコ紅茶を飲んでみたいという方は、日本でも通販でトルコの茶葉を購入できます。ここでは、ネットショップで販売されているおすすめアイテムをご紹介します。

Çaykur

「Çaykur（チャイクル）」は、トルコで最大手の紅茶ブランド。黄色のパッケージのRize TuristÇayは最もスタンダードで伝統的なトルコの紅茶で、初めて飲む人にもおすすめです。

https://www.amazon.co.jp/dp/B003D0YN9I

Doğadan

トルコでもおなじみのブランドDoğadan（ドアダン）の茶葉。砂糖やハチミツとも相性が良い。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00NXG7UQK

Hazer Baba

イスタンブールのエジプシャンバザールに店舗を構える、トルコの有名メーカーHazer Baba（ハゼル・ババ）の、伝統的なトルコ紅茶。スイーツも販売しているメーカーなので、一緒に購入するのもおすすめ。

https://www.grandturkishbazaar.com/ja/product/turkish-black-tea-hazer-baba-150g/

紅茶大国トルコのチャイを味わおう！

トルコは世界で一番紅茶を消費する国で、生産量も世界有数。知る人ぞ知る紅茶大国なのです。今回ご紹介したトルコ紅茶の飲み方や淹れ方なども、ぜひ実践して味わってみてください。茶葉はネット通販などでも手に入るので、日本にいながらにして味わうこともできますよ。

トルコ旅行に出かけられる際は、ご紹介した現地トルコのおすすめ店にぜひ足を運んでみてください。熱々で甘いトルコ紅茶を飲みながら、次回のトルコへの旅に思いをはせてみてはいかがでしょうか。