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チューリップはトルコ原産!品種改良の歴史やトルコにおける深い意味

更新日:2023.04.05

投稿日:2022.06.28

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ブルーモスク イスタンブール トルコ

日本人に、「チューリップはどこから来た花か」と質問をすると、ほとんどの人が「オランダ」と答えるのではないでしょうか?しかし、実はチューリップの原産国はトルコなんです。この記事ではチューリップの歴史やトルコのチューリップ文化を紹介します。

チューリップの原産地は実はトルコだった!

チューリップ園

チューリップの原産地はトルコですが、日本ではチューリップと聞くとオランダを思い浮かべる方が多いでしょう。このイメージは、日本人が大好きなアニメ「フランダースの犬」(ベルギーのオランダ語圏地域が舞台)や、日本にあるチューリップのテーマパークがオランダ風に作られており、オランダのランドマーク「風車」と「チューリップ」の印象が強烈にインプットされているからかと思います。

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チューリップは中央アナトリアで生まれた

たしかに、チューリップはオランダの国の花「国花」であり、現在見られる様々な種類のチューリップはほとんどがオランダで品種改良されたということも事実です。しかし、厳密にいえば、チューリップの原産地はトルコの内陸部である中央アナトリア(小アジアとも呼ばれます)という地域になります。

ただし、中央アナトリアは面積がとても広く、トルコだけではなくイランやアフガニスタンなどの周辺諸国にも接しているため、トルコだけが原産国とはいえない部分もあるでしょう。ちなみに、イランやアフガニスタン、カザフスタンなどもチューリップを「国花」としています。

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チューリップの原種は今の品種とは違う見た目だった!?

チューリップ

チューリップの原種は、現在のような丸っこい形ではなく、ユリのような花弁の先が尖った形をしていました。トルコの宮殿やモスクを彩るタイルには、原種チューリップのモチーフがよく使われています。

そのため、トルコの観光中にガイドさんから、「このタイルはチューリップの絵柄です」と説明を受けてもピンとこない日本人は多いかもしれません。もともとのチューリップは現在の日本人が知っているチューリップとは全く形が異なっているので、「トルコの人はユリの花をチューリップと思って育てていたのかな?」とさえ思ってしまいそうです。

チューリップの名前の由来

「チューリップ」という名前はトルコ語に由来しています。トルコ共和国の前身であるオスマン帝国に来た大使がチューリップの花を指して、「あの名前は何ですか?」と尋ねた際に、その方向にターバンを巻いた使用人がいたため、聞かれたのはターバンのことかと勘違いし、「チュルバン(ラテン語訳ではチューリパンとも言う)と言います」と答えたそうです。

聞きなれない言葉だったため、チュルバンをチューリップと聞き間違い、それがそのまま「チューリップ」という花の名前になったとされています。本来、トルコ語でチューリップは「ラーレ」です。

ちなみに、チューリップは学名も「チューリップ」で、ユリ科チューリップ属です。和名は「鬱金香(うっこんこう)」と言い、花の香りがウコンのような香りだったことに由来しています。

トルコにおけるチューリップの歴史

ここではチューリップのヨーロッパ伝来や、当時の人々にとってチューリップはどのような存在であったか、チューリップの品種改良などを解説します。

チューリップ狂時代|チューリップのヨーロッパ伝来

チューリップ

チューリップは当時のオスマン帝国の人々に愛され、多くのチューリップが町中を華やかに彩っていました。16世紀半ば、神聖ローマ帝国より派遣された大使がチューリップをいたく気に入り、その種と球根をウィーンにいる植物学者の友人に送ったのが、チューリップのヨーロッパ伝来とされています。

その後、ウィーンからアムステルダムに渡り、16世紀末にはネーデルランド連邦共和国(現在のオランダ)がチューリップの栽培に乗り出したそうです。アムステルダムなどヨーロッパの寒い気候でも花が咲くことを知ったオランダは、国家の一大プロジェクトとして、専門家チームを結成し、栽培や品種改良に心血を注ぎました。

結果、チューリップは当時のどの花にも見られないほど鮮やかな色彩と形で、他の花を圧倒し、富の象徴として高値で取引されるようになります。こうして、「チューリップ・バブル」と呼ばれる黄金狂時代が作り上げられました。

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チューリップの進化

チューリップ イスタンブール トルコ

1つのステータス・シンボルとなったチューリップはさらなる進化を遂げ、単色の花に複数の色が入るもの、炎のような模様が入るものなどが作り出され、贅沢品として人気を誇りました。

実はチューリップの花弁に模様が入るのは、品種改良や進化ではなく、チューリップ特有の「モザイク病」と呼ばれるウイルスが原因なのですが、当時の技術ではウイルス感染のメカニズムは解明されておらず、偶発的な突然変異の発症によるものと考えられていたようです。

また、模様の入ったチューリップからできた球根は、モザイク病のウイルスが伝染しており、球根が劣化するというリスクもあったようですが、当時の人々からはウイルスにかかっている球根とそうでない球根を見分ける術はありませんでした。そのため、ウイルスに感染したかどうかは花が咲くまでわからず、どんな模様が入るのか、模様の入った花が咲くのかさえ、わからない状態でチューリップの取引をしていたとされています。

チューリップの高値取引

チューリップ

ウイルスが伝染した状態でもチューリップの人気はとどまることを知らず、価格は上昇し続けました。17世紀半ばの最高値には、1つの球根で家一軒が建つほどであったといわれています。

この取引に参加していたのは一部の投資家やお金持ちだけではなく、品種改良で一旗揚げようとする一般庶民も多く、そのおかげで単色のチューリップ球根1つでも高値が付いていったようです。

こうしたチューリップ・バブルのお陰で、当時の「先物取引」が発展していきました。チューリップは種から花を咲かせ、その花から球根を作るため、新種を作るのに7~12年程かかりますが、現物(球根)がない中でも先を見越して予約をするという、現代の先物取引の枠組みが作られていったそうです。なお、花は春に咲くのですが、球根の取引は秋~冬にかけて行われたため、手形による先物取引が発達していったとされています。

チューリップの品種改良

チューリップ・バブルのおかげでチューリップの品種改良が進み、現在に残るようなチューリップの種類も見られるようになりました。赤、白、黄色の単色や、縞模様入り、2色カラー、縁取りカラー、花弁が尖っている品種、ギザギザしている品種など、色も形も様々です。この功績はオランダのお陰であるといえるでしょう。

チューリップの種類

チューリップ 種類

現在、チューリップの品種は5,000を超えるとされ、そのうちの1,000種ほどが市場に出回り、世界中で育てられています。豊富な種類や寒さに強く育てやすいということから、日本人には春の花として人気がありますね!

品種は開花時期の早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)、原種の4品種に大まかに分けられ、さらに花の形や葉の付き方などで15系統に分類されているそうです。花の形は、一重咲、八重咲、ユリ咲、フリンジ咲、パーロット咲などがあります。原種に近いユリ咲は近年人気が出始めていますので、トルコのタイル・モチーフとしてのチューリップを見ても違和感のない人も増えてくるかもしれません。

また、植物界では永遠のテーマであろう、「青」や「黒」の花を咲かせるプロジェクトも見逃せません。「黒いチューリップ」は濃い紫の花を作ることで完成していますが、自然界で「青い」チューリップやバラを作ることは、現代の技術を持ってしても、かなり難しいようです。今のところ、カラースプレーの色付けや、青い水を吸い上げて花弁に色を付けるという方法のみでしか、青いチューリップやバラを生み出すことはできないとされています。

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トルコにおけるチューリップの意味合い

チューリップ

トルコでチューリップは「国花」というだけでなく、色々な意味合いや感情を揺さぶる花とされています。例えば、トルコ語でチューリップのことを「ラーレ(lale)」と言いますが、この言葉にはイスラム教の神「アッラー(allah)」と同じ文字が使われています。

また、「ラーレ(lale)」を反対から読むと、イスラムのシンボルである三日月「ヒラル(hilal)」と似た単語にもなるんです。こじ付けのような言葉遊びですが、トルコ人はチューリップに対して、このような神聖な意味も込めて大事に扱っていることが伺えます。

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チューリップはチャイ・グラスのモデル

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トルコ人の日常に欠かせないものとして、紅茶(チャイ)がありますが、このチャイ・グラスもチューリップの形を模して作られたと言われています。チャイ・グラスの形はユリ咲のチューリップに似ており、底のほうが少し膨らんだ形はまさに原種のチューリップです!そう思うだけで、チャイの時間が楽しくなってきますよね。

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イスタンブールで行われる「チューリップ・フェスティバル」

チューリップ イスタンブール トルコ

春の風物詩として、イスタンブールでは4月に「チューリップ・フェスティバル」が1ヶ月間開催されます。町の至るところにチューリップが植えられますが、特に注目したいのは公園です。多くの公園ではありとあらゆる種類のチューリップがびっしりと敷き詰められ、週末になると大勢の人々が公園にピクニックにやってきます。

加えて、祭りの期間中には世界一の大きさを誇るという、「花の絨毯」がお目見えするのです。その大きさは1,400㎡以上、チューリップの数は56万以上あります。場所は旧市街世界遺産歴史地区のど真ん中、アヤソフィヤの前です。ヨーロッパの経済を混乱させたチューリップですが、当時のスルタン(王様)もチューリップをアヤソフィアの前で眺めていたのかと、悠久の歴史に思いを馳せるのもまた一興ですよ!

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世界最大のチューリップ博物館

チューリップ

世界最大のチューリップ博物館がイスタンブールにあるのをご存知ですか?チューリップ博物館は、チューリップに関する調査や研究、保護を進めているイスタンブールチューリップ財団が2015年に設立しました。チューリップ博物館では、チューリップの歴史や文化、生育過程に触れることができます。

また、館内にはトルコの伝統工芸エブル(水の上にインクを落とし、水面に植物などの模様を描いて、紙に写し取る絵画)のワークショップや、チューリップをモチーフにしたお土産品、カフェ、図書館などもあり、見どころも満載です!イスタンブール観光の際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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名称 イスタンブールチューリップ博物館(İstanbul Lale Müzesi)
住所 Emirgan, Koruyolu Cd. No:1, 34467 Sarıyer/İstanbul, Turkey
開館時間 9:00~19:00(4~9月)
9:00~18:00(10~3月)
休館日 月曜日
入場料 5TL
公式サイト https://www.ilav.org/lale-muzesi.php

日本におけるチューリップの意味合い

トルコチューリップ

日本にチューリップが渡ってきたのは、19世紀の明治時代になってからです。もちろん、当時は上流階級などのお金持ちの観賞用でした。その後、大正時代になってから本格的な栽培が始まったと言われています。現在では、富山県と新潟県が生産量の多くを占める名産地として知られています。

日本におけるチューリップの花言葉

日本人が好きな「花言葉」ですが、チューリップは色によって花言葉が異なります。なお、花の本数によっても意味合いが変わってくるそうです。

愛の告白
新しい愛、失われた愛
名声、正直、望みのない恋
愛の芽生え、誠実な愛
不滅の愛
チューリップ全般 思いやり

チューリップの童謡

日本人なら誰もが知っている「チューリップ」の童謡。

♪さいた さいた チューリップの花が
ならんだ ならんだ 赤 白 黄色
どの花みても きれいだな♪

この歌は、1930年(昭和5年)に作詞された曲で、当時は日本が第二次世界大戦の泥沼に嵌ろうとしているところでした。「どの花みてもきれいだな」という歌詞には、誰にでも良いところがある、みんなの良いところを探そう、という前向きなメッセージが込められているそうです。

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世界中で愛されるチューリップ

チューリップ イスタンブール

トルコの内陸部からオランダへ渡り、そこから大きく世界へと広まっていったチューリップ!世界中で愛されているチューリップですが、トルコの人々にとって、チューリップは単なる農産品ではなく、世界に誇るべき文化だと考えられています。チューリップがトルコの人々にとって特別なものである象徴として、チューリップ・フェスティバルやチューリップ博物館が今もなお存在しています。ぜひトルコを訪れる際には、至るところにあるチューリップの模様を探してみてくださいね!

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