トルコヨーグルトは料理や美容健康におすすめ!歴史からレシピまで魅力を徹底紹介
更新日:2023.04.04
投稿日:2022.04.17
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ヨーグルト発祥の国はトルコだと知っていますか?トルコのヨーグルトは日本に比べて種類が豊富で、消費量も世界一です。世界三大料理の一つであるトルコ料理には、前菜からメイン、パン、デザートまで、ヨーグルトを使った料理が本当にたくさんあります。
この記事では、古代から愛され続けるトルコヨーグルトの特徴や歴史、魅力に迫りつつ、手軽に試せる簡単レシピを紹介します。
Contents
トルコのヨーグルトと日本のヨーグルトの違い
ヨーグルトというと、日本では朝食やおやつによく登場するイメージがありますよね。実はトルコでは、ヨーグルトをデザートだけではなく多くの料理に使います。トルコのヨーグルトは、日本のものと何が違うのでしょうか。
トルコのヨーグルトの特徴
「トルコヨーグルト」といっても特定の種類があるのではなく、トルコで食べられているヨーグルトを総称して、トルコヨーグルトと呼んでいます。
日本ではほとんどのヨーグルトが牛乳から作られるのに対し、トルコでは牛のほか、羊や山羊、水牛の乳からヨーグルトが作られています。
一般的なトルコのヨーグルトは日本のものに比べて固めで、味わいが濃厚なのが特徴です。水分が少ないためこってりしていて、食感はクリームのようになめらか。味や食感は、日本でも人気の高い「ギリシャヨーグルト」とよく似ています。
トルコヨーグルトは伸びるの?
トルコといえば、伸びるアイスクリーム「ドンドゥルマ(Dondurma)」が有名ですよね。ドンドゥルマはトルコの伝統的なアイスクリームで、ラン科の植物「サーレップ(Salep)」の根を乾燥させた粉末が入っているため強い粘り気があります。
「トルコではヨーグルトも伸びるの?」と思う人がいるかもしれませんが、トルコのヨーグルトは伸びません。伸びるというよりももったりとしていて、なめらかな口当たりが楽しめますよ。
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日本のヨーグルトの特徴
日本のヨーグルトは水分多めでやわらかく、ホエイ(乳清)が浮いたものが多いという特徴があります。ホエイとはヨーグルトの上澄みのような水分のことです。最近ではプロテインでおなじみなので、聞いたことがある人も多いかもしれませんね。
日本のヨーグルトは、製法によっておおむね5種類に分類できます。もっともシンプルなものが、牛乳を乳酸菌で発酵させただけの「プレーンヨーグルト」です。
発酵させた牛乳に甘みや香料を加えて、ゼラチンや寒天で固めた「ハードヨーグルト」もあります。またフルーツヨーグルトとして販売されているものの多くは、「ソフトヨーグルト」に分類されます。
ヨーグルトを攪拌して飲み物状にした「ドリンクヨーグルト」、空気を含ませて凍らせた「フローズンヨーグルト」も人気ですよね。
日本のヨーグルトは料理に使うよりも、朝食やデザートとして食べるイメージが強いかもしれません。また健康維持や向上のために食べる人も多く、特定保健用食品(トクホ)のヨーグルトも販売されていますね。
近年は筋トレやダイエットをする人を中心に、ギリシャヨーグルトやプロテイン入りといった高たんぱくヨーグルトも人気を集めています。
ヨーグルトの歴史
ヨーグルトは、人類が牧畜を始めた紀元前数千年前ごろから作られていた、といわれています。世界中で愛され続けるヨーグルトの歴史をひも解いていきましょう。
そもそもヨーグルトとは
ヨーグルトとは、乳などを乳酸菌や酵母で発酵させた「発酵乳」のことです。世界各地で牛乳のほか山羊乳や羊乳、水牛乳、馬乳などを使って、多種多様なヨーグルトが作られてきました。
原料乳だけではなく、ヨーグルトに含まれる菌も種類によってさまざまです。食べる目的に合わせて、菌の種類で選ぶのもいいかもしれませんね。菌の働きについてパッケージに表示してある商品も多いので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
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ヨーグルトの発祥はトルコ
日本では、ヨーグルトといえばトルコよりもブルガリアのイメージがあるかもしれません。
これは日本で最初に発売されたプレーンヨーグルトである「明治プレーンヨーグルト」が、ブルガリア共和国のヨーグルトを参考にして開発されたことに関係しています。
「明治プレーンヨーグルト」は、ブルガリア国との交渉の末、許可を得て「明治ブルガリアヨーグルト」と名称を変更しました。このような経緯で、日本においては「ヨーグルト=ブルガリア」のイメージが強いのでしょう。
しかし、ヨーグルト発祥の地はブルガリアではなくトルコです。なおブルガリアでもヨーグルトの歴史は古く、隣国トルコと同じように、多くの料理にヨーグルトが使われています。
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ヨーグルトはトルコ語
ヨーグルトという言葉は、古代トルコの発酵乳を指す「Yoğurt(ヨーウルトゥ)」が語源だとされています。なおYoğurtとは、「攪拌すること」を意味する動詞「yoğurmak」の派生語です。
ちなみにブルガリアの言葉では、ヨーグルトは「Kiselo mlyako(キセロ・ムリャコ)」と呼ばれています。これは「酸っぱいミルク」という意味です。
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トルコのヨーグルト消費量は世界一
トルコでは、日々の食卓に欠かせない食材であるヨーグルト。1人あたりのヨーグルト年間消費量は約35㎏で、世界1位となっています。ちなみに世界2位はトルコの隣国であるブルガリアで、年間消費量は約29kgです。
日本での1人あたりの年間消費量は約8~10㎏であることを考えると、トルコの人たちがどれほどたくさんのヨーグルトを食べているか想像できますね。
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日本のヨーグルトは戦後に広まる
日本でのヨーグルトの歴史は意外と古く、奈良時代には貴族がヨーグルトに似たものを食べていたようです。
しかし当時はごく一部の人だけが食べられる極上品でした。その後は武士の世の中になりますが、戦などでの保存食としては難しいヨーグルトは広まりませんでした。
明治時代になると乳牛が輸入されるようになり、一般家庭でも徐々に牛乳が飲まれるようになります。そのころ、「擬乳(ぎにゅう)」の名前で整腸剤として売り出されたのが、日本でのヨーグルトの原型です。
大正時代になると、国産ヨーグルトの第一号である「チゝヤスヨーグルト」が発売されます。ただしこれは一般向けではなく、病気の人向けに販売される高級品でした。
高級品だったヨーグルトが、日本の一般家庭でも食べられるようになったのは戦後のことです。1950年に当時の明治乳業が本格的なヨーグルト製造を始め、ほかの乳業会社も製造販売を開始。生産量が増えるにつれ、ヨーグルトは多くの人に広まっていきました。
トルコヨーグルトの種類
トルコのヨーグルトは種類が豊富です。乳製品売り場には、固さや原料乳、発酵のさせ方などが違うヨーグルトが、さまざまなサイズでずらりと並んでいます。ここではトルコでよく見かけるヨーグルトを紹介します。
自宅でも簡単に真似できる!スズメヨーグルト(Suzme Yoğurt )
正式には「スズメヨーウルトゥ」と呼ばれる、トルコの伝統的なヨーグルトです。ギリシャヨーグルトに似ていて水分は少なく、まるでクリームチーズのように濃厚です。
日本のヨーグルトを水切りすると、スズメヨーグルトに似た味わいを手軽に楽しめますよ。
運動をしている人に!タムヤウルヨーグルト(Tam Yagli Yoğurt)
「タムヤウルヨーウルトゥ」は、脂肪分そのままの「全脂肪ヨーグルト」です。高たんぱく質なので、運動をしている人にぴったり。反対に低脂肪で低カロリーな「ライトヨーグルト(Light Yoğurt)」もあります。
フルーツ入りならメイヴェリヨーグルト(Meyveli Yoğurt)
「メイヴェリヨーウルトゥ」は、日本でいうフルーツヨーグルトのことです。日本のものよりも甘く、ほとんどの商品に果肉が入っています。
お腹の調子を整える!バイオティクヨーグルト(Biotik Yoğurt)
日本の「プロバイオティクスヨーグルト」にあたるのが「バイオティクヨーウルトゥ」です。
従来のヨーグルトに含まれていた乳酸菌は、胃酸などによって死んでしまっていましたが、プロバイオティクスのヨーグルトではビフィズス菌などが生きて腸に届き、健康に役立つ菌が入っています。
開封したらすぐに食べきる必要があるため、小さなパッケージで売られていることがほとんどです。
乳糖不耐症の人にはラクトズスズヨーグルト(Laktozsuz Yoğurt)
乳製品でお腹がゴロゴロしやすい人におすすめなのが「ラクトズスズヨーウルトゥ」です。乳糖不耐症の人向けのヨーグルトで、ラクトース(乳糖)は含んでいません。
濃いめ好きさんに!カイマックヨーグルト(Kaymakli Yoğurt)
「カイマック」とは、牛乳を温めたときにできる膜のこと。表面に膜のある「カイマクルヨーウルトゥ」は、脂肪分が高くて濃いのが特徴です。
反対にカイマックなしでさっぱりした風味の「カイマクスヨーグルト(Kaymaksiz Yoğurt )」もあります。
トルコヨーグルトの美容・健康・ダイエット効果
ヨーグルトはおいしいだけではなく、美容や健康にも良いのが嬉しいですよね。ダイエットを目的にヨーグルトを食べる人も少なくありません。ここではトルコヨーグルトの美容や健康、ダイエット効果についてチェックしましょう。
腸内環境を整えるサポートをしてくれる
私たちの腸内には500~1,000種類もの細菌がいますが、それらは体に良い効果をもたらす「善玉菌」、体に有害な物質を作り出す「悪玉菌」、良い働きも悪い働きもしない「日和見菌」の3つに分けられます。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は「善玉菌」です。善玉菌は消化吸収を助けたり、病気への抵抗力をつけたりと体の役に立っている有用菌です。
ビフィズス菌や乳酸菌は腸内にいる悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌の増殖を助ける働きがあります。そのため、ヨーグルトを食べる習慣をつけることで腸内環境を整えられるのです。
善玉菌が増えると腸のぜん動運動が活発になり、お通じもスムーズになります。便秘がちの人やダイエット中の人には嬉しい効果ですよね。
さらにヨーグルトは良質のたんぱく質や、肌の新陳代謝に欠かせないビタミンAやB2も含んでいます。美肌を目指す人にとっても、ヨーグルトは強い味方なのです。
ヨーグルトの効果はヨーグルト菌によるもの
ヨーグルトに含まれる菌は、私たちの体に嬉しい効果をもたらします。菌によって効果や働く場所も違うので、自分に合うヨーグルトをぜひ見つけてください。代表的なヨーグルトの菌をチェックしてみましょう。
乳酸菌
乳酸菌とは、糖類を分解して乳酸などを作る細菌の総称です。たくさんの種類がありますが、まとめて「乳酸菌」と呼んでいます。主に小腸で働きます。
ビフィズス菌
主に大腸で働く菌です。酢酸や乳酸を作ることで悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整えます。なお、以前はビフィズス菌も乳酸菌の一種とされていましたが、昨今は異なる種類と考えられています。
ガセリ菌
乳酸菌の一種です。腸内に長く留まり、腸内環境を整える菌として注目されています。
1073R-1乳酸菌
人間の免疫システムの一つである「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」を活性化させる効果があります。
LG21乳酸菌
胃酸に強く、胃で増殖する力が強いため「胃で働く乳酸菌」と呼ばれます。
なお、善玉菌は生き物なので、腸内で働くためにはエサが必要です。善玉菌のエサとなるのは食物繊維やオリゴ糖ですが、中でも海藻類やイモ類に多く含まれる「水溶性食物繊維」が特に好まれます。ヨーグルトとともに、積極的にとりましょう。
トルコではヨーグルトが身近なもの
トルコにおいて、ヨーグルトは毎日の料理に欠かせない食材の一つです。そのためお店にはさまざまな種類のヨーグルトがずらりと並び、多くの人がキロ単位で購入していきます。
トルコのヨーグルトは日本のものに比べて固めで水分が少なく、まるでクリームのような食感です。酸味が少ないので、ヨーグルトの酸っぱさが苦手な人でも食べやすいかもしれませんね。
中でも「スズメヨーグルト(Suzme yoğurt )」は高たんぱくかつ低脂肪。健康志向の人にぴったりです。味付けの幅も広く、塩やにんにく、ハーブなどと合わせていろいろな料理でおいしく食べられます。
トルコヨーグルトを作ってみよう!
トルコ風のヨーグルトを手軽に味わうなら自分で作ってみませんか。家庭で簡単にできるレシピを紹介します。
トルコ風ヨーグルト
日本の一般的なプレーンヨーグルトを水切りすると、まるでトルコのヨーグルトのような濃厚な味わいになります。作り方はとっても簡単!まずはボールの上にザルを置き、キッチンペーパーを敷いてプレーンヨーグルトを乗せます。
ラップをして冷蔵庫に入れ、30分以上置けばトルコ風ヨーグルトのできあがりです。そのまま一晩置いておくと、こってりと濃厚な仕上がりになりますよ。
アイラン
アイランはトルコで古くから親しまれている、国民的なヨーグルトドリンクです。日本の飲むヨーグルトと違って甘くはなく、塩味でさっぱりしています。
【材料(コップ1杯分)】
- プレーンヨーグルト(無糖):100g
- 水:100㏄
- 塩:小さじ1/4
材料をすべて合わせ、泡立て器またはミキサーでかき混ぜます。白い泡が立つまでしっかり混ぜたら完成です!
ヨーグルトと水の量は1:1が基本ですが、濃いめ好きの人ならヨーグルト多めでも良いかもしれません。塩加減もお好みで調節してくださいね。
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トルコ風ヨーグルトソースのレシピ
トルコ料理に欠かせない万能ヨーグルトソースです。肉料理はもちろん、サラダやパン、フライ料理などにもぴったりですよ!
【材料(作りやすい分量)】
- プレーンヨーグルト(無糖):100g
- おろしにんにく:1/2かけ(チューブのものなら小さじ1/2)
- 塩:少々
- レモン汁、コショウ:好みで少々
作り方
すべての材料を混ぜ合わせるだけです。手作りしたトルコ風ヨーグルトを使えば、より濃厚な味になりますよ。
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トルコヨーグルトを使った料理
日本ではヨーグルトを使った料理はそれほど多くありませんよね。しかしトルコでは、前菜やサラダ、スープ、メイン、パン、デザートまで、本当に多くの料理にヨーグルトが使われます。
トルコ料理は世界三大料理!ケバブなど定番有名メニューを徹底紹介
イスケンデルケバブ
一口大の薄焼きパンにドネルケバブを乗せ、たっぷりのトマトソースと溶かしバターをかけ、ヨーグルトを添えた料理です。
スパイシーなトマトソースとバターが効いたお肉は、食べ応え抜群!ヨーグルトと一緒に食べることでさっぱり感も加わり、止まらないおいしさです。
シシケバブ
肉や野菜を一口大にカットして串に刺し、こんがり焼き上げた料理です。ヨーグルトを使った調味料に漬け込むことで、お肉がやわらかくジューシーに仕上がりますよ。
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マントゥ
マントゥは小麦粉で作った生地にひき肉などの具を詰めて茹でた、小さな水餃子のような料理です。トルコの伝統料理の一つで、家庭でもよく作られます。ヨーグルトソースやチリパウダー、溶かしバターをかけて食べます。
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ジャジュク(サラダ)
前菜(メゼ)の一種で、冷菜です。刻んだきゅうりとヨーグルト、ミント、水を混ぜ、塩とにんにくで味付けします。水分が多めなので、冷製スープのようなイメージです。
ヤイラ・チョルパス(スープ)
ヨーグルトを使ったミント風味のスープです。トルコの伝統的な家庭料理で、お米が入っていることもあります。ちなみにヤイラは高原、チョルパスはスープという意味です。
バターのコクとミントのさわやかさがマッチした、やさしい味わいですよ。
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世界のヨーグルト事情
ヨーグルトのような発酵乳は、世界の各地で食べられています。世界のヨーグルト事情を覗いてみましょう。
人間が牧畜を始めた紀元前数千年前から、発酵乳は世界各地で食べられてきました。原料乳も製法も地域によって異なるため、味わいもさまざまです。
発酵乳は世界で400種類あるともいわれ、私たちが普段食べているヨーグルトとは印象が違うものも多くあります。
ケフィール:ロシアやウクライナなど
「ケフィール」は、日本では「ケフィア」や「ヨーグルトきのこ」の名前でおなじみですね。コーカサスの山岳地方が原産とされ、消費量が多いのはロシアやウクライナ、ポーランド、チェコスロバキアやスカンジナビア諸国です。
乳酸菌のほか酵母や酢酸菌類が含まれる、とろみのある発酵乳です。酸味が強く、ピリッとした独特の味わいなので、フルーツやハチミツなどと混ぜて飲む人も少なくありません。
クーミス:カザフスタンやモンゴルなど
「クーミス」は、「クミス」とも呼ばれる馬乳から作られたアルコール性の発酵乳です。中央アジアでは紀元前2500年頃から存在していたようです。
アルコール度数は3%程度と、コーカサス地方原産の「ケフィール」よりも高くなっています。マルコ・ポーロの『東方見聞録』にも、「蒙古人の大好きな飲料」としてクーミスが紹介されています。
マルコ・ポーロは何をした人?生涯、東方見聞録、紅茶まで紹介!
ダヒ:インドやネパール、パキスタンなど
「ダヒ」はヨーグルトに似た発酵乳で、牛や水牛の乳から作られます。家庭料理には欠かせないもので、肉料理、サラダ、ドリンクなどに使われます。
ちなみにインドのドリンク「ラッシー」は、ダヒを攪拌してバターを取り除いたものです。またダヒのホエイを取り除いて練り上げた「スリランド」は、デザートやお菓子の材料として食べられています。
ヴィーリ:フィンランド
「ヴィーリ」は「ビーリ」とも呼ばれ、世界でもほかにないカビを使った発酵乳です。糸を引くような粘り気があり、トルコアイスのように伸びます。酸味は控えめでピリッとした風味があり、朝食やおやつとして食べられています。
サコーラス:ギリシャ
ヨーグルトのことを、ギリシャでは「チアウルティ」といいます。チアウルティからホエイを除いたものが、ギリシャの伝統的な濃縮ヨーグルト「サコーラス」です。日本でもギリシャヨーグルトとしておなじみですね。
世界のヨーグルトドリンク(飲むヨーグルト)を紹介
世界各地でさまざまなヨーグルトドリンクが飲まれています。日本とは少し違う、各国の「飲むヨーグルト」を見てみましょう。
アイラン:トルコ
トルコの国民的飲料といえば、塩味のヨーグルトドリンク「アイラン」です。8世紀頃にはすでにトルコに定着していたようで、現在でもスーパーなどで手軽に購入できるほか、カフェや食堂、日本でもおなじみのマクドナルドやバーガーキングといったファストフード店にも置いてあります。
塩味でさっぱりしているので、こってりしたものの多いトルコ料理との相性は抜群。ケバブなどの肉料理を食べるときには欠かせません!
ラッシー:インド
インドの発酵乳「ダヒ」から作られるヨーグルトドリンクが「ラッシー」です。水分が多めでサラッとしたものから、濃厚でヨーグルトのようにドロッとしたものまで濃さはさまざま。
インドでは、食事と一緒に飲む場合はスパイスを効かせたラッシーが好まれます。なお、砂糖やフルーツを加えた甘いラッシーもあります。
ヨーグルトコーヒー:ベトナム
「ヨーグルトコーヒー」は、ベトナムのハノイ発祥。10年程前から「スアチュア・ダインダー・ヴォイ・カフェ」として親しまれているドリンクです。
ベトナムではコーヒーに練乳を入れて飲むのが一般的ですが、そのアレンジの一つとしてヨーグルトコーヒーが生まれたといわれています。
酸味が控えめのヨーグルトに砂糖や練乳を加え、そこにコーヒーを注いだものを「ヨーグルトコーヒー(スアチュア・カフェ)」呼ぶようになりました。氷をたっぷり入れて、よくかき混ぜながら飲むとデザート感覚で楽しめます。
ドゥーグ:イラン、アフガニスタン
「ドゥーグ」はアイランと同じく塩味のヨーグルトドリンクです。イランやアフガニスタンで、主に食事と一緒に飲まれています。ヨーグルトを炭酸水で割り、ミントと塩・コショウを加えて作ります。肉料理にぴったりの、シュワッとさわやかな味わいです。
おいしいトルコヨーグルトで美と健康をゲットしよう!
世界三大料理の一つであるトルコ料理に欠かせないヨーグルト。トルコを訪れた際には、ぜひ本場のトルコヨーグルトや、ヨーグルトを使った料理を味わってみてくださいね。
また日本にいても、手作りすれば手軽にトルコ風ヨーグルトを楽しめます。おいしいトルコヨーグルトを毎日の食卓に取り入れて、美しくかつ健やかな毎日を過ごしたいですね!
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