ターコイズ(トルコ石)のヒーリング効果とは?お手入れ方法や浄化方法・見分け方を紹介
更新日:2023.04.04
投稿日:2022.03.31
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世界中の人々に愛されているターコイズ(トルコ石)は、かつて御守りや装飾品として用いられていた特別な石です。限られた場所でしか産出されない貴重な石は、人々の健康や幸運を願う石として崇められていた歴史があります。
ターコイズは美しいだけでなく、ヒーリング効果やお守りとしても人気のある石です。この記事では、ターコイズのヒーリング効果やお手入れ方法、本物の見分け方などを紹介します。
Contents
ターコイズ(トルコ石)の概要
主な原産地 | 中国、アメリカ、イラン、エジプトなど |
---|---|
誕生石 | 12月 |
石言葉 | 成功、繁栄、健康、安全、幸運など |
モース硬度 | 5~6 |
屈折率 | 1.6~1.65 |
比重 | 2.4~2.9 |
透明度 | 不透明 |
カラー | 青~緑 |
出典:GIA
ターコイズは、独特なブルーの色合いが特徴的な12月の誕生石です。薄い水色のものから濃いブルー、グリーンがかったものや黒や茶色の葉脈状の模様があるもの等、様々な表情を持っています。
ターコイズ(トルコ石)の色調
ターコイズ(トルコ石)は、ターコイズブルーと呼ばれる神秘的な青色が魅力です。また、ターコイズブルーには、多くのバリエーションがあります。
ターコイズ(トルコ石)の中で最も美しい色といわれているのが、鮮やかな青空のような「ロビンエッグ・ブルー(コマドリの卵の青)」と呼ばれる色調です。ヨーロッパコマドリは、イギリスの国鳥であり、非常に人気のある野鳥として知られています。ヴィクトリア朝時代のイギリスでは、ロビンエッグ・ブルーが貴重なものの象徴とされ、財産記録台帳の表紙にも使われていました。
このように、この色は欧州では古くから真実と高潔の象徴とされ、有名なジュエリーブランドのティファニーのティファニーブルーもこのロビンエッグ・ブルーからきているといわれています。ターコイズもこのロビンエッグ・ブルーの色調が一番美しく人気が高いです。
ターコイズ(トルコ石)の宝石言葉
花言葉のように宝石にも一つ一つ言葉の意味が込められています。ターコイズ(トルコ石)の宝石言葉は、「成功・繁栄・健康・旅の安全」です。夢や目標の実現をサポートし、心と体をリラックスさせて活力を与える石と昔から信じられてきました。また、旅のお守り石として、昔の人々は旅先の安全を祈願するために身につけていたそうです。
ターコイズ(トルコ石)の魅力や効果
ターコイズは「天の神が宿る石」といわれているように、ヒーリングやパワーストーンとして古来より多くの人に親しまれていました。ここでは、ターコイズのヒーリング効果やパワー、ターコイズブルーを使用したネイルなど、ターコイズの魅力を紹介します。
ヒーリングとしてのターコイズ(トルコ石)
ターコイズの最大の魅力である美しい水色は、大空や水を象徴しています。また、大自然の草や木々の葉っぱを連想させるカラーでもあり、持ち主の心のバランスを回復し、心から不安や心配を取り除いてくれるといわれています。
パワーストーンとしてのターコイズ(トルコ石)
ターコイズは、身につけることで、邪悪なエネルギーを払いのけ、夢や目標に向かって達成する力を与えてくれるパワーストーンとして人気です。ネガティブな感情を払いのけてポジティブな感情を与えてくれるともいわれています。
新しいことへの挑戦や大きな目標がある場合、前に踏み出す勇気がないときはターコイズのパワーを借りることできっと新しい道が開けるでしょう。
人気のターコイズネイル
女性のお洒落に欠かせないネイルアートでもターコイズの色は人気です。爽やかな空や美しい海を思わせるターコイズブルーは、夏のネイルとして特に人気があります。
また、春にはピンクやイエローなどのパステルカラーとの組み合わせや、黒や白のカラージェルで線を引いてターコイズの模様を描いてアンティークっぽくする等、様々なネイルアートで若い女性から大人の女性まで幅広く人気を集めています。
ターコイズ(トルコ石)はこんな人におすすめ
ヒーリング効果やパワーストーンとしても人気のターコイズ。身につけることでパワーが湧き、安心感を得られるでしょう。旅行や出張が多いため交通安全のお守りが欲しい人、実現したい夢や目標がある人、気分が落ち込みやすいため勇気を出して前向きな気持ちになりたい人などにもおすすめです。
ターコイズ(トルコ石)と相性の良い石は?
ターコイズと相性の良い石として、水晶やアメジスト、ローズクォーツなどがあります。
水晶は良運や発展運の効果があるといわれています。水晶とターコイズを組み合わせると潜在的な能力を高められるでしょう。
アメジストは邪気から守る効果があるとされているため、運気を上昇させたいときにアメジストとターコイズを組み合わせるのもおすすめです。
ローズクォーツは女性をサポートしてくれる効果があるとされています。ローズクォーツをターコイズと組み合わせることで仕事や育児はもちろん、恋愛面でも効果が期待できるでしょう。
ターコイズ(トルコ石)の選び方
ターコイズは、鉱物に含有される銅の割合や不純物により見た目の印象が異なります。ターコイズの色は基本的にブルーとグリーンの2色です。
銅を多量に含んだ地下水が鉱物と反応してブルーやグリーンの色合いが生み出されるため、色合いは銅の含有量によって微妙に異なってきます。一般的に、濃い色合いのものはグレードが高い傾向です。
また、石の表面にマトリックスと呼ばれる点や線の模様が入っているターコイズもあります。マトリックスの色合いは様々で黒や茶色、赤、白、ゴールドなどが多く、模様の入り方によって価値が異なります。
全体が均一で、蜘蛛の巣のような細密な模様は評価が高いですが、最も価値が高いのは、マトリックスの入っていないターコイズです。
ターコイズ(トルコ石)の模造品に注意
ターコイズは古い歴史を持つ石で、日本だけでなく世界中でとても人気があります。そのため、模造品も多く出回っており、購入には知識が必要です。模造品として多いものとして、白色のハウライトやマグネサイトをブルーに着色したものがあります。色の濃さや模様に違和感がある場合は、鑑定士に確かめてもらうと安心です。
また、模造品は、アセトン入りの除光液で擦ると塗料が溶けることで確認できます。しかし、店頭では確認しにくいため、本物かどうかは購入前に確認が必要です。
また、カジュアルなアクセサリーに使用されているものの中には、プラスチック製の模造品を使っている可能性があるため注意しましょう。本物のターコイズはある程度の重さが感じられますが、プラスチックの模造品は軽いのが特徴です。
ターコイズ(トルコ石)のスリーピングビューティーとは?
アメリカやイラン、中国などで産出されているターコイズですが、中でも最も美しいといわれているのが、「スリーピングビューティー」のターコイズです。アメリカのアリゾナ州にあるスリーピングビューティー鉱山で採れることからこの名が付きました。
鉱山の名前はグリム童話「眠れる森の美女」からきていて、鉱山を遠くから見たときに眠れる森の美女に見えたことから名付けられたそうです。
この鉱山は産出のピークを迎え、2012年に閉山しているため新たにターコイズが採れることはありませんが、スリーピングビューティーから産出されたターコイズは鉄をほとんど含まないため、美しい混じり気のない鮮やかな青色です。ターコイズの中でも最高級とされています。
ターコイズ(トルコ石)とトルコの関係
ターコイズはトルコ石と呼ばれるように、ターコイズとトルコには深い関係があります。ここでは、ターコイズとトルコの関係について紹介します。
ターコイズ(トルコ石)はトルコ原産ではない?
ターコイズ(Turquoise)の語源は、フランス語で「トルコの石」を意味する「Pierre turquoise」
に由来しています。和名で「トルコ石」と呼ばれているターコイズ(Turquoise)ですが、実はトルコで採掘された石ではありません。
かつて、トルコの商人がシルクロードを経由してユーラシア大陸全土にターコイズを伝えたことから、トルコ石と呼ばれるようになったといわれています。また当時、道中の安全を願って商人たちがラクダの首にターコイズをつけていたことから、旅のお守りとしても定着しました。
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ターコイズ(トルコ石)の産地は?
ターコイズが採掘される場所は限られています。主な原産地は、中国、アメリカ、イラン、エジプトのシナイ半島などです。現在、世界最大の産出量を誇るのは中国で、ジュエリーに加工されるターコイズは中国中部の湖北省で産出されたものがほとんどを占めています。アメリカの主産地は、1920年代までニューメキシコ州でしたが、現在はアリゾナ州やネバダ州の鉱山で採掘されています。
イランのニシャプール地区で産出されるターコイズは、ムラのない深いブルーの色合いが貴重とされています。また、古代エジプトでは、ターコイズを宝飾品として使用していたことも有名な話です。エジプト王妃ゼルのミイラの手首には5000年もの間、ターコイズのブレスレットが着用されていました。1900年に発掘された際もターコイズは美しい状態のままだったといわれています。
ターコイズ(トルコ石)の歴史
世界で最も歴史が古い宝石の一つといわれるターコイズは、世界各地に多くの歴史的エピソードを持ちます。前述した古代エジプトでのエピソードの他、考古学の発掘調査では、3000年以上も昔に中国の職人がターコイズを刻み、美術品を作っていたことが判明しています。
チベットではターコイズは国家を象徴する石とされ、幸運や健康をもたらすお守りとして広く親しまれてきました。また、アメリカの先住民族は、ジュエリーの材料としてターコイズを物々交換していたといわれています。そのため、インディアンジュエリーには、ターコイズが使用されていることが多いのです。
狩りや戦いのお守りとしても銃や弓にターコイズがつけられていました。「ターコイズブルー」と色の名前にもなっているように、空や水を彷彿させる色から古代より儀式や雨乞いなどにも用いられてきたという話もあります。
ヨーロッパと日本への普及
ターコイズは、これ程までに古くから存在を知られていた宝石にも関わらず、ヨーロッパでは14世紀まで宝飾品として使用されていませんでした。その理由の一つとして、カトリック教会の影響力の低下により、教会以外の宝飾品としてトルコ石を使用することが認められなかったことが関係していたといわれています。
日本では18世紀まで存在すら知られていませんでしたが、後に徐々にジュエリーとしての価値を持つようになっていきました。現在では、男性向けのジュエリーとしても人気があります。カジュアルにもフォーマルにも使えるため、贈り物としても喜ばれるアイテムです。
トルコのモスクとターコイズブルー
トルコにおける一番わかりやすいターコイズブルーの例がモスクです。トルコでモスクを観光していると多くのモスクの内部が美しいターコイズブルーのタイルで飾られていることに気付きます。
ターコイズブルーは、オスマン帝国時代のイズニックタイルの中で最も好まれた色でした。代表的な建物は、世界遺産に登録されているイスタンブール歴史地域にある観光の目玉スポット通称「ブルーモスク」と呼ばれる「スルタンアフメットモスク」です。
通称ブルーモスクと呼ばれる通り、内部は21,043枚の青を基調としたタイルが壁一面を覆っており、その美しさはオスマン建築の最高傑作と称されます。このようにトルコ石の色であるターコイズブルーは古くからトルコの人々とは深い縁で繋がっているのです。
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ターコイズブルーが美しいイズニックタイル
ブルーモスクをはじめ、トルコのモスクを美しく飾っている「イズニックタイル」は、名前の由来にもなっているイズニックという町が発祥です。イズニックは、トルコのマルマラ地方ブルサ県にあります。イズニックは、14世紀頃からタイルや陶器の生産で栄え、イズニックで作られた陶器はオスマン帝国の宮殿にも使われています。
なお、イズニックタイルの製法は、原材料となる土にさらに白い土を塗り、下絵を描いてから透明の釉薬(うわぐすり)を塗るのが特徴です。
やがて中国の染付文化の影響によって、下絵には白地をいかしたコバルトブルーが使われるようになり、15世紀になるとターコイズブルーや緑、赤など複数の色が用いられるようになりました。
イズニックタイルが最盛期の16世紀には、独特の花や植物の模様が描かれるようになり、イスタンブールを中心としたオスマン帝国宮廷社会で人気を集めました。イスタンブールのブルーモスク、トプカプ宮殿をはじめ、このあたりの時代にイスタンブールに建設された宮廷やモスクは壁面をイズニックタイルで美しく装飾され、都市の景観に彩りを与えたことで知られています。
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ターコイズ(トルコ石)の取扱いとお手入れ・浄化方法
ターコイズは、他の宝石に比べると割れやすい性質があります。そのため、取扱いや保管には注意が必要です。また、パワーストーンであるターコイズは、持ち主に代わってマイナスのエネルギーを溜め込んでくれるため、定期的に浄化すると良いとされています。そこで、ターコイズの取扱いやお手入れ方法、浄化方法などについて紹介します。
ターコイズ(トルコ石)の取扱い方法
ターコイズには、目に見えないような穴(細孔)が沢山空いているため、汗や水に弱く、汚れがついてしまうと石の中まで浸透してしまいます。化粧品や日焼け止めクリーム、香水でも同様なので注意が必要です。
様々な汚れが劣化の原因となり、ターコイズの色あせや変色を起こしてしまいます。身につけていると完全に防ぐことはできないため、アクセサリーを外したら柔らかい布で汚れを拭き取りましょう。
また、ターコイズのモース硬度はやや低めの6以下なので、衝撃に弱い性質があります。硬度が弱いのは、多孔質で小さな穴が空いていることも関係しています。落としたり、家具にぶつけたりすると割れたり傷がついたりしやすいので、取扱いには注意が必要です。特に淡い水色のターコイズはすぐに変色してしまうため、より注意深くお手入れして下さい。
ターコイズ(トルコ石)のお手入れ方法
美しい青色が魅力的なターコイズですが、正しいお手入れを行わなければ色あせや変色を起こし、輝きが失われてしまいます。青色が失われてしまうと、ジュエリーとしての価値も下がってしまうため、正しいお手入れ方法を覚えておくことが大切です。
日常の基本的なお手入れは柔らかい布で優しく拭くことです。ターコイズを身につけるたびに行いましょう。ターコイズについた汗や皮脂、化粧品類を乾拭きすることで劣化を遅らせ、美しい色を保てます。ただし、ターコイズは割れやすいため強い力で拭くことは避けて下さい。
汚れがひどいときは、中性洗剤での洗浄も可能です。しかし、ひどい汚れでない限り洗浄はおすすめできません。目に見えない小さな穴が空いている多孔質のターコイズは、しっかり乾かしたつもりでも水や洗剤の成分が浸み込んでしまうからです。また、超音波洗浄機やスチームでの洗浄も刺激が強いため行わないようにしましょう。
ターコイズ(トルコ石)の浄化方法
ターコイズの主な浄化方法には月光浴、水晶、ホワイトセージを用いた方法がありますが、手軽に浄化するなら月光浴がおすすめです。風水においてターコイズは空という意味があるため天と相性が良いとされています。
月光浴の方法は、満月の日を選んでターコイズに月の光をあてるだけです。ただし、変色や劣化の原因になるため、ターコイズに香水や塩などをかけないようにして下さい。
ターコイズ(トルコ石)は旅の記念やプレゼントにもおすすめ
ターコイズは、その名に反してトルコ原産の石ではありませんが、古くからトルコと深い関係にあるのは事実です。そのため、現在もトルコ国内でターコイズを取り扱っているお店は多くあります。ネックレスやブレスレット、指輪、ピアスなどの素敵なアクセサリーは女性に人気です。
また、ターコイズは「友情の石」ともいわれています。プレゼントしたり、されたりすることによってお互いの心を繋ぐ絆をより一層深めパワーアップしてくれるでしょう。トルコ旅行の際は、ターコイズとトルコの歴史に思いを馳せながら、旅の記念に自分や大切な人へのプレゼントにお気に入りの一品を選んでみてはいかがでしょうか。
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