ハドリアヌス神殿とは?世界遺産エフェソスを代表する必見観光名所
更新日:2023.11.20
投稿日:2023.11.20
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ハドリアヌス神殿(Temple of Hadrian)は、トルコの人気世界遺産・エフェソス遺跡にある歴史的建造物です。2世紀初頭にアテネからエフェソスを訪れたローマ皇帝ハドリアヌスを祝うために、P.クインティリウスによって建設されたと考えられています。神殿というよりは、ハドリアヌス帝に捧げられた記念碑といえます。
ハドリアヌスは、ローマ帝国の全盛期を支えた五賢帝の一人。当時、エフェソスはローマ帝国の属州の一つで、港湾都市として繁栄していました。
ハドリアヌス神殿はエフェソス遺跡の中でも特に保存状態が良く、美しい建築物として知られ、必見の観光スポットの一つになっています。
Contents
ハドリアヌス神殿の場所・アクセス
ハドリアヌス神殿のあるエフェソス遺跡は、トルコのエーゲ海沿いにあるイズミル県セルチュクの近くにあります。最寄りのイズミル空港からセルチュクまではバスで1時間ほど、そこからエフェソス遺跡までは車で約5分です。エフェソス遺跡は、2015年にユネスコ世界遺産に登録され、トルコの中でも屈指の人気観光地になっています。
ハドリアヌス神殿は、ヘラクレスの門からケルスス図書館まで続くエフェソスのメインストリート「クレテス通り」沿いのスコラスティカ浴場の前にあります。
名称 | ハドリアヌス神殿(Hadrian Tapınağı) |
---|---|
名称 | Acarlar, 35920 Selçuk/İzmir, トルコ |
営業時間 | 8:00~18:30(チケット売り場は17:30まで) |
定休日 | なし |
入場料 | 700TL(エフェソス遺跡) |
公式サイト | https://muze.gov.tr/muze-detay?SectionId=EFS01&DistId=EFS |
ハドリアヌス神殿の観光ポイント
ハドリアヌス神殿は、10メートル×10メートルほどの広さで、高さは約8メートルの建物で、前広間(プロナオス)と主広間(セラ)の2つの空間に分かれています。建設は2世紀ですが、4世紀に起きた地震によって一度改修されています。
まず目を引くのは、エレガントな雰囲気の美しいファサード。神殿の正面には湾曲したアーチを支える4本のコリント式円柱があり、その中央には勝利の女神ティケのレリーフが刻まれています。
神殿の正面にある碑文が刻まれた台座には、かつてハドリアヌス帝と並んで五賢帝と称されたディオクレティアヌス帝、マクシミアヌス帝、コンスタンティウス1世帝、ガレリウス帝の彫像が置かれていましたが、残念ながら現在は失われています。
神殿内部の扉の上には、アカンサスの葉の装飾とともに、ギリシャ神話の怪物メデューサと思われるレリーフが彫られています。両側には、エフェソス創建の歴史を描いた4つのフリーズが見られます。それぞれ、以下のようなものが描かれていると思われます。
- ゼウス、ニンフ、イノシシを撃つアンドロクロス
- 花輪が飾られた祭壇に生贄を捧げるローマ皇帝、ヘラクレス、アマゾネス
- デュオニソスから逃げるアマゾネス
- アポロン、アテナ、アンドロクレス、ヘルメス、アフロディーテなどの神々
なお、現在ハドリアヌス神殿内部にあるフリーズはレプリカで、オリジナルはエフェソス博物館に展示されています。エフェソス考古学博物館には、アルテミス像をはじめエフェソス遺跡の貴重な出土品が多数見られます。エフェソス遺跡行きのバスが発着するオトガル(バスターミナル)付近にあるため、併せて見学するのがおすすめです。
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