カッパドキア気球ツアーの予約方法や料金、おすすめの会社、注意点を解説
更新日:2023.12.06
投稿日:2022.04.17
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トルコが誇る世界遺産であるカッパドキアの魅力の一つが、悠久の時を経て生み出された奇岩群と、地形を巧みに利用したキリスト教の遺産群などが織りなす、この地でしか見られない絶景です。世界中のツーリストたちを惹きつけて止まないカッパドキアの絶景を、贅沢に空から楽しめるのが気球ツアー。
早朝に出発し、朝焼けに照らされたカッパドキアの絶景と多くの気球が飛ぶ美しい光景を眺めれば、忘れられない思い出になること間違いありません。一生に一度は行ってみたいカッパドキアの気球ツアーについて、詳しくご紹介します。
Contents
カッパドキア気球ツアーの予約方法と料金・値段
カッパドキア観光で気球に乗りたいなら、事前の予約が必須です。予約方法は次の3つが挙げられます。
- 国内のオプショナルツアー会社、旅行代理店で予約
- 現地のツアー会社に連絡して予約
- 気球会社に連絡して直接申し込み
カッパドキア観光の一環として気球に乗るのであれば、ツアーに参加するのがおすすめです。各旅行会社のツアーにおいてオプションで付けられることも多いので、ツアー内容を確認したうえで事前に申し込みましょう。
国内のオプショナルツアー会社や旅行代理店を通じて予約する場合、30,000〜35,000円程度が相場です。
カッパドキアの気球ツアーは早朝のみ
カッパドキアにおける気球ツアーは早朝、まだ暗い時間帯に出発します。バーナーの炎で気球の風船を膨らませるところから見ることができ、見渡す限り広がる暗がりの中に火が灯る様子はとても幻想的。
日の出が近づくころに離陸し、徐々に照らされていくカッパドキアの絶景を楽しめるのも、早朝出発ならではの魅力です。
体力を使う旅行中に朝早く起きるのは大変ですが、朝焼けの奇岩群や歴史ある遺跡を上空から望むというのは、何にも変え難いここでしか味わえない体験。トルコ旅行の際にはカッパドキアに滞在し、ぜひ早朝の気球ツアーに参加してみてください。
カッパドキア気球ツアーは中止になる可能性も
カッパドキアの気球ツアーは天候に左右されやすいのが特徴。たとえ予約していても、前日や当日にならないと実際に気球へ搭乗できるかわかりません。
カッパドキアにおける気球の飛行可否は、気球会社が独自に判断するのではなく、政府機関のトルコ航空局(民間航空本局)が厳密に天候状態をチェックして判断しています。トルコ航空局が調査結果をもとに、気球を飛ばしていいかどうか各気球会社に通達しているのです。
気球ツアーがキャンセルになった場合はどうなる?
調査結果によって前日にツアー中止が連絡されることもありますが、場合によっては当日朝に中止判断となる場合もあります。送迎バスで気球会社オフィスまで行ったものの、結局キャンセルになってしまったという事態もあり得ますが、搭乗者の安全を守るためにはやむを得ないことですね。
もしキャンセルになった場合でも多くの会社では料金が返金されますが、格安ツアーなどでは返金保証がない可能性もあります。そのため、しっかりと内容が確認できるツアーを予約するのがよいでしょう。
カッパドキア気球ツアー参加の確率を高めるコツ
ベストシーズンを狙う
年間を通じて行われるカッパドキアの気球ツアーですが、できれば天候の安定している5〜9月のベストシーズンを狙って参加するのがおすすめです。
そもそも気球は上空の気流を使って飛行するため、天気が良く気流が安定していないと飛び立つことができません。カッパドキアで実際に気球が飛行できるのは年間280〜300日ほどです。特に冬の12〜4月あたりは天候が不安定で、キャンセル日のほとんどはこの時期に集中しているため、できる限り避けたほうが良いでしょう。
トルコの気候を解説!季節別の服装や観光地のベストシーズンも紹介!
カッパドキアに連泊する
気候の安定しているベストシーズンを狙っても、急な天気の変化で気球ツアーが中止になってしまう可能性はあります。気球ツアーに参加できる確率を高めたいなら、カッパドキアに2~3泊して気球ツアーにチャレンジできる回数を増やすのがおすすめ。
そもそもカッパドキアは見どころが多いため、2日以上確保して観光するツアープランを組むのがベストです。
カッパドキアの気球ツアーはなぜ人気なのか?
トルコの中央部に位置するカッパドキアは、世界遺産の中でも珍しい複合遺産。複合遺産とは、自然遺産と文化遺産どちらの要件も満たすもののことで、雄大な自然の素晴らしさとそこで育まれた豊かな文化を同時に感じられる遺産です。
こうした自然と文化が生み出す雄大な景色を、上空から見るためのサービスとして始まったのが気球ツアーサービスでした。
カッパドキアはトルコの人気世界遺産!観光名所と旅行ツアーの楽しみ方
カッパドキアで世界遺産に登録されている部分は100平方キロメートル、主要な観光スポットがある範囲だけでも約1,500平方キロメートルにも及びます。奇岩群や地下都市といった名所を一通りチェックしたいのなら、数日は滞在したいところ。
限られた時間の中でカッパドキアを満喫するためには効率よく回る必要があり、一つの手段として気球ツアーが誕生しました。今ではカッパドキア観光に欠かせないおすすめアクティビティとなっています。
気球の眼下に広がる大パノラマの雄大な景色は、カッパドキアを訪れたら必ず目に焼き付けてほしい絶景です。
カッパドキア気球ツアーの歴史
カッパドキアでは1980年代から熱気球が飛ばされるようになり、観光向けの気球ツアーを提供する会社が提供されたのは1991年のこと。カッパドキアでここまで気球が広まったのは、広大で障害物の少ない土地、雨が少なく乾燥している気候といった、熱気球の飛行に適した環境がそろっていたことが要因と考えられます。
気球ツアーは旅行者の間で人気を博すようになり、やがて「カッパドキア=世界遺産」というよりも「カッパドキア=気球」というイメージが、定着したのかもしれませんね。
一度は行きたい世界遺産・カッパドキア!奇岩と地下都市に眠る歴史を紐解こう
カッパドキア気球ツアーの行程を紹介
カッパドキアの絶景を空から楽しめることで人気の気球ツアーですが、実際どのようなタイムスケジュールで行われるのでしょうか。ここでは、気球ツアーに参加した場合の行程例を紹介します。
主催するツアー会社によって内容が異なるため、事前によく確認するようにしましょう。
気球ツアーのタイムスケジュール
4:00〜5:30 | ホテル出発 | 送迎スタッフによるお迎えあり |
5:30〜7:30 | 朝食 オフィス出発 気球搭乗 オフィス到着 |
・気球会社オフィスにおける朝食サービス ・気球への搭乗 ・フライト証明書の配布 |
7:30〜8:30 | ホテル到着 | 送迎スタッフによる見送りあり |
ここに記載しているスケジュールは大まかなものであり、シーズンや混雑状況などによって時間が前後する可能性があります。
1.送迎バスがホテルに到着
早朝4〜5時ごろ、宿泊しているホテルのロビーに送迎バスが到着。バスのスタッフの案内に従ってバスへ乗車し、一旦気球会社のオフィスへと出発します。日本語を話せるスタッフが大半なので、何か疑問や困りごとがあっても確認できて安心です。夜明け前でまだ眠いかもしれませんが、この後に待つ絶景に心を躍らせながら旅立ちましょう。
2.朝食サービス
送迎バスで気球会社のオフィスに到着。オフィスでは、ツアー参加者向けの朝食が用意されています。気球搭乗中の気圧の変化などで体調を崩してしまわないよう、温かな紅茶やコーヒー、パンとジャム、チーズなどの美味しい朝食でお腹を満たしましょう。
ここでしっかりと朝食を食べておけば、気球ツアー終了後すぐにカッパドキア観光を楽しめます。
3.気球の離陸場所へ移動
朝食を食べ終わると、ツアー参加者それぞれの名前とグループが呼ばれます。気球ツアーはグループ単位で行われるため、人数が揃い次第、グループごとに分かれてバスへ乗車し、気球の置かれている場所へと移動します。
気球の置かれている場所に近づくと、炎によって夜明け前の暗がりの中に美しく浮かび上がる、多くの気球が見えてくることでしょう。熱気球は風船内の空気をバーナーの炎で温めて膨張させ、質量を軽くすることにより浮かび上がる仕組み。
気球を立ち上がらせるため、搭乗前に風船内の空気を炎で温めておくのです。気球が少しずつ立ち上がって準備が進んでくると、グループごとに気球へ乗り込むよう呼ばれます。
4.気球に乗り込む
搭乗予定の気球が完全に立ち上がったら、いよいよ気球に搭乗です。スタッフの手を借りながら、足に引っ掛ける穴を使ってゴンドラに乗車します。この際、ゴンドラをまたいで乗車しなければならないので、気球ツアーには動きやすい服装や靴で参加するのがおすすめ。
参加メンバーがゴンドラに乗り込むと、パイロットより着陸時の態勢(ランディングポジション)について説明を受けます。気球の着陸時には一定の衝撃が見込まれるため、万が一に備えて衝撃に耐えられる姿勢を取る必要があるのです。膝を曲げて中腰の姿勢になる、携帯・カメラ・メガネといった身につけているものの落下に気をつけるなど、一通りの注意点について説明があります。
着陸態勢を何度か練習したら、気球の風船に向かって大きな炎を吹きかけ、ゴンドラは離陸。気球は徐々に高度を上げ、お待ちかねの空の旅がスタートします。
5.上空からカッパドキアを堪能
ゴンドラは地上を離れてどんどん高度を上げていき、眼下には雄大なカッパドキアの景色が広がっていきます。45分〜1時間程度の空の旅の間、地上から眺めるだけでは決して見ることのできない360°パノラマの絶景を存分に楽しめるのが魅力です。
悠久の自然と豊かな文化が織りなすカッパドキアならではの風景に、日の出の光が差し込む瞬間、カッパドキアを訪れてよかったと心から感動を覚えるに違いありません。
高度3,000フィート程度(最高6,000フィート)まで達する気球から眺められるカッパドキアの景色は、有名なキノコ岩の数々だけではありません。自然地形を巧みに利用して作られた家々や洞窟ホテル、岩山に築かれたオルタヒサル城を中心としたオルタヒサルの街並み、ギョレメ渓谷やゼルべ渓谷、トルコ語で「赤い川」を意味するクズルウルマックなど、広大なカッパドキアを代表する景色を一気に楽しめるのです。
眼下のカッパドキアの絶景だけでなく、周囲の空に浮かぶ色とりどりの気球が朝焼けの大地に彩りを加えます。これこそが、朝早くに眠い目をこすりながら頑張って起きた人だけに与えられる、カッパドキアからの素敵な贈り物と言えるでしょう。
6.名残惜しい中、着陸
一生の思い出に残るようなカッパドキアの素晴らしい景色に魅了されるも、45分〜1時間程度で素敵な空の旅も終わり。気球は徐々に高度を下げていきます。
気球は飛行機やヘリコプターのように舵が付いているわけではないため、上空の風の強さと向きを正確に読みながら操縦することが求められます。そのため、気球の操作には高い技術と集中力が必要です。
定められた着陸場所へ正確に着陸するためには、地上クルーの役割も重要。こうしたパイロットと地上クルーの高度な連携プレーによって、旅行者は安心して気球ツアーに参加できるのが分かりますね。
気候がいいときであれば着陸時もそのままの体制で問題ありませんが、天候によっては着陸態勢が求められる場合もあります。その際は、パイロットの指示に従って、離陸前に教わった中腰の姿勢を取りましょう。
信頼できるパイロットや地上クルーに従えば、最後まで安心安全な気球ツアーを楽しめます。
7.飛行証明書の授与&シャンパンサービス
無事地上に着陸すると、自分の名前と搭乗日の日付が入った、世界に一つだけの飛行証明書がスタッフから渡されます。気球の上から見えた絶景とともに、カッパドキア旅行の大切な思い出として持ち帰ってくださいね。
証明書を受け取ったらシャンパンで乾杯します。カッパドキアの爽やかな朝の空気の中で飲むシャンパンは、何とも言えない幸福感をもたらしてくれること間違いありません。
ツアー参加者がシャンパンで余韻に浸っている間、クルーたちは気球を畳んで片付けていきます。こうして、世界中の観光客に人気の気球ツアーが毎日安全に行われています。
8.ホテルへ移動
気球ツアーを一通り終えたら、再び送迎バスに乗ってホテルへ移動。シーズンや混雑状況によって時間は前後しますが、おおむね8:30ごろまでには宿泊しているホテルに到着します。ホテル到着後、時間はたっぷりありますので、一日中カッパドキア観光を満喫しましょう。
カッパドキア気球ツアーでは実績と信頼のある会社を選ぼう
今やカッパドキア観光の目玉とも言える気球ツアーだけに、気球会社は実に25社、登録されている気球は220機に及びます。ツアー会社もたくさんあり、上空には毎朝最大100機もの気球が飛んでいます。
気球ツアーは気球会社ごとにツアー内容が異なるため、申し込む前に必ず内容を確認しましょう。中には格安ツアーもありますが、後悔しないためにも実績と信頼のある会社を選びたいところです。
おすすめなのは、日本語が話せるスタッフがいるツアーやサービス内容に満足できるツアーを選ぶこと。また、気球は安心安全な乗り物ですが、万が一のときにも対応できる搭乗者保険が含まれているかもチェックしておきたいポイントです。
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カッパドキアのおすすめ気球ツアー会社3選
以下で、口コミサイトでも評判の良い気球ツアー会社を3つご紹介します。いずれも、トリップアドバイザー(TripAdvisor)で星5つの評価を獲得している気球会社です(2023年9月時点)。
- カッパドキアバルーン社(Kapadokya Balloons):https://www.kapadokyaballoons.com/en
- アトモスファーバルーン社(Atmosfer Balloons):https://www.atmosferballoons.com/en
- レインボーバルーン社(Rainbow Balloons):https://www.rainbowballoons.net/en
カッパドキア気球ツアーでよくある質問
気球ツアーの事故ってあるの?
2019年の科学技術雑誌「Aerospace Medicine and Human Performance」によると、2013年8月〜2017年7月の4年間に行われたカッパドキアの気球ツアーにおいて、事故の発生件数はわずか12件。
空を飛ぶ乗り物である以上、絶対に事故が起きないとは言い切れませんが、自動車事故よりは発生率が低いといえます。カッパドキアの気球ツアーは万全な安全対策が施されているので、非常に安全性の高いアクティビティと考えてよいでしょう。
気球に乗るときの服装は?
標高1,000mにあるカッパドキアは内陸性気候。地中海性気候で東京とほぼ同じくらいの気温であるイスタンブールと比べて気温は低め。最も暑くなる8月は最高気温が30℃程度まで上がるものの、最低気温は20℃を下回ります。そのため、気球ツアーが行われる早朝は真夏でも気温が低く、服装には要注意。
ただ、気球搭乗中はバーナーの火によって暖かく過ごせるため、脱ぎ着しやすい服装を準備しておくのがおすすめです。
気球の搭乗条件は?
気球は6歳以上・身長120cm以上の方であれば搭乗可能ですが、次に挙げる条件に当てはまる方は残念ながら搭乗できません。
- 高所恐怖症やパニック障害を持っている方
- 妊娠している、または妊娠している可能性のある方
- 外科手術を受けて間もない方
- 乗り降りにあたってゴンドラをまたげない方
- 気球飛行中の45分〜1時間の間に立ったままでいられない方
- 膝を曲げて中腰になる着陸態勢を約5分間取れない方
- 骨が弱い方
- 臀部、膝関節、腰などに痛みを感じる方
上記以外で搭乗に支障がありそうな事情を抱えている方は、事前に医師などへ相談してみてください。
カッパドキアの気球ツアーには洞窟ホテル宿泊がおすすめ
気球ツアーは早朝に開催されるので、前日はカッパドキアのホテルに泊まる必要があります。カッパドキアのホテルには、繁華街のホテル、内装にこだわったホテルなどさまざまな種類がありますが、特におすすめなのが洞窟ホテルです。
カッパドキアが誇る特異な岩窟群を活かしたホテルで、寝泊まりするだけで自然や文化を肌で感じられますよ。
洞窟ホテルはその名のとおり、奇岩群を掘って作られた古い住居をそのまま客室として利用しているのが特徴。カッパドキアには洞窟に似せて作られた「洞窟風ホテル」もありますが、せっかくなら本物の奇岩群を活用した洞窟ホテルに泊まりたいところ。
中でも、「アナトリアンハウス」や「ミュージアムホテル」など高台に建つホテルに泊まれば、空に浮かぶ無数の気球をテラスから眺めることができるので、気球に乗らない日も楽しめますね。観光ツアーを探す際には、洞窟ホテルに泊まれるツアーがおすすめです。
カッパドキアの洞窟ホテルで非日常の体験を!魅力や選び方、おすすめを紹介
カッパドキアの気球ツアーの口コミ・評判
カッパドキアで気球ツアーに参加したよ〜!!夢だったこの景色を見られて本当に嬉しい!!
夜明けからたくさんの気球が上がっていくのが幻想的でとても良かった✨✨
みんなにおすすめしたいくらい最高でした!! pic.twitter.com/MEm2WRv4IP
— sato🌍世界一周中 (@roundtheworld71) August 25, 2023
早朝のカッパドキアにて、気球に乗りました🇹🇷
たった一度きりの人生、忘れられない経験を増やしていきたい。 pic.twitter.com/w4NZpzhVuL— さあや|旅するWebデザイナー🇹🇷 (@saaya_journey) August 30, 2023
一生に一度の体験をカッパドキアの気球ツアーで!
世界的にも珍しい複合遺産のカッパドキア。広大なエリアの中に、奇岩群やそれを活かした街並み、キリスト教遺産など数多くの名所が点在しています。こうした名所の数々を気球に乗って上空から眺めれば、その神秘的な絶景に思わず息を飲むことでしょう。
日の出とともに少しずつ光が差し込むカッパドキアの大地や、空に浮かぶ色とりどりの気球たちを見ていると、この場所こそがユートピアなのだと感じてしまうかもしれません。
トルコ旅行の際は、カッパドキアの気球ツアーで一生に残る思い出づくりをしてみませんか。
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