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ターキッシュアンゴラはトルコの国宝!特徴や飼い方、注意点

更新日:2023.03.31

投稿日:2022.02.14

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トルコ映画「猫が教えてくれたこと(原題「Kedi」)でも話題になりましたが、トルコ人には猫を愛する人が多くいます。地域猫・飼い猫を問わず、猫の存在がトルコの暮らしに溶け込んでいます。ターキッシュアンゴラは、そんなトルコにルーツがある、希少な種類の猫です。

この記事では「トルコの生きる宝石」と呼ばれるトルコ原産の猫、ターキッシュアンゴラの特徴や魅力、飼い方、歴史について紹介します。また、同じくトルコ原産の猫として、「泳ぐ猫」ターキッシュバンにも触れているので、猫が好きな方はチェックしてみてください。

ターキッシュアンゴラの特徴や容姿

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ターキッシュアンゴラは長毛種・シングルコート・フォーリンタイプの猫です。体だけでなく、しっぽの毛も長め。寿命は平均13年から18年くらいです。

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被毛

シングルコートとは毛の生え方の種類で、アンダーコートがなく体毛の密度が少ないことを意味します。同じ長毛種であるペルシャ猫など、他のダブルコートの猫に比べるとシングルコートの猫は体毛の量が少なく、スッキリとした見た目です。また、抜け毛が少ないこともシングルコートの猫の特徴といえます。

毛色

ターキッシュアンゴラの毛の色は白が多く、その他にはブラック、ブルーグレー、レッド(茶色)、クリームなどのソリッド(単色)や、三毛(キャリコ)、べっ甲、タビー(シマシマ)、バイカラー(2色)など、さまざまな毛色と柄のパターンがみられます。毛の質は細く、シルクのようなツヤがあるのが特徴です。

目の色

目は丸みを帯びたアーモンド形をしています。瞳の色は青が多く、他には緑、アンバー、グリーンゴールドなどです。中には左右の瞳の色が異なるオッドアイも見られます。

体格

体格は2.5 kg~5 kgのミディアムサイズで、フォーリンタイプに分類され、筋肉質。頭はくさび型でミディアムサイズ、鼻は長め、脚も長めです。左右の耳の間隔が狭く、頭の上寄りに付いています。耳は三角形でピンと立っており、エレガントな印象です。

好奇心旺盛!ターキッシュアンゴラの性格

ターキッシュアンゴラは猫の中では知性がかなり高く、束縛されることを嫌がるような自由きままな性格です。野生の感覚も強く残しているため、人間に構われすぎたり抱っこされたり、人間と長時間触れ合ったりすることは苦手かもしれません。

ターキッシュアンゴラは賢いぶん好奇心が旺盛で、行動的でもあるため、探検や遊ぶことが大好き。高いところに上がってみたり、細く狭い場所に入り込んだり、ヒモなどにぶら下がってみたりと、とにかくあらゆることに興味を持つ猫です。それだけに、イタズラもよくするので、飼い主が注意して対策をとらなければなりません。

リーダーシップのある相手には従順なので、飼い始めにしっかりとしつけをしておけば、その後のトラブルを防止できるでしょう。キャットタワーやキャットウォークなど、運動ができる飼育環境づくりも大切です。

ターキッシュアンゴラは社交的でフレンドリーな性格をしており、人間にもよくなつきます。家族など信頼した人間と遊ぶことも大好きです。愛情深く、寛容性もあるため、子どもとも仲良く暮らせます。

ターキッシュアンゴラの飼い方

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たくさんの魅力を持つターキッシュアンゴラですが、飼育にはどのような注意点があるのでしょうか。ここでは、エサ、お手入れ、かかりやすい病気についてみていきましょう。

餌の種類、餌の与え方

ターキッシュアンゴラは骨が細いため、体重が増えすぎると全身に負担がかかりやすくなります。低カロリー設計かつ栄養のバランスが取れたフードを選び、体重の増減をチェックしつつ、適量を与えるように注意しましょう。

猫の適正体重は1歳時点の体重もいわれていますが、個体により異なります。健康診断などの機会に獣医師と相談しつつ、体重管理をしていくことが大切です。猫は、体格ごとの適正体重より15%~20%以上を超えると肥満とされます。ターキッシュアンゴラの平均体重は2.5 kg~5 kgなので、小柄な子なら3kg弱、大柄な子なら6kg弱を超えないように注意しましょう。

ターキッシュアンゴラの被毛、爪などのお手入れ法

ターキッシュアンゴラの被毛は長くて細いため、絡まらないようにこまめなブラッシングが必要です。いちど絡まってしまうと、ブラッシングしてもなかなかほどけなくなり、猫に負担を与えてしまいます。頻度としては1週間に1回~2回程度、スリッカーブラシや歯の細かいコームなどを使って、被毛をコーミングするようにしましょう。

爪が伸びすぎると家具などにダメージを与えるほか、肉球に食い込んだり、物を引っ掛けて猫自身がケガをしたりするおそれがあります。数週間を目安に爪を切ってあげましょう。また、猫は歯周病になりやすいため、歯磨きは毎週するほうがよいです。目ヤニなどが出たら、お湯で湿らせた柔らかい布で優しく拭き取ってあげてください。

ターキッシュアンゴラの気をつけたい疾患

ターキッシュアンゴラはアンダーコートがない種類の猫のため、ダブルコートの猫と比べると寒さに弱いところに注意が必要です。夏と冬で気温の変化が大きい日本で、シングルコートの猫を飼う場合は、冬の防寒対策が欠かせません。一年間を通して室温を一定に保つために、エアコンを活用しましょう。湯たんぽや電気あんか、猫自身の体温を活用したあったかグッズなども役に立ちます。

また、ターキッシュアンゴラならではの疾患や、純血種ならではの疾患にも注意が必要です。ターキッシュアンゴラは基本的に健康な子が多いものの、中には肥大型心筋症や神経筋障害(運動失調)を発症する場合があります。また、左右の瞳の色が異なるオッドアイの子は片耳あるいは両耳に難聴が出る傾向があり、自分の声が聴こえないため大きな声で鳴きがちです。集合住宅など近所への騒音が必要な飼育環境では難しいかもしれませんが、対策ができるなら問題ありません。

ターキッシュアンゴラを飼うにはどうしたらよい?

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ターキッシュアンゴラは購入できる?

ターキッシュアンゴラは原産地のトルコでも大切に保護されている希少種です。そのため、日本の一般的間ペットショップではほとんど取り扱いがなく、簡単に購入できないのが現状です。

どうしても購入したい場合は、ターキッシュアンゴラを取り扱っているブリーダー・キャッテリーから購入するという方法もあります。ターキッシュアンゴラを取り扱うブリーダー・キャッテリーが見つからない場合は、CFAなどのキャットクラブに問い合わせてみましょう。数は多くないものの、ターキッシュアンゴラ専門のブリーダーやキャッテリーもいるようです。ターキッシュアンゴラの価格相場は30万円~です。

日本国内でターキッシュアンゴラを購入する方法がどうしても見つからない場合、外国から輸入するという選択肢はあります。しかし、送料などの費用負担が増える、外国との取引ではトラブルが発生するリスクが比較的高い、輸送される猫の心身にも負担がかかるなど、注意すべき点は少なくありません。

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保護猫としてターキッシュアンゴラを迎えるのは可能?

最近では新しく猫を飼う際に、飼育放棄や多頭崩壊などから保護された猫を選択することが推奨されています。しかし、ターキッシュアンゴラに関してはそもそも希少種なため、保護団体などに保護されるケースはめったになく、里親募集の情報もほとんどありません。

ターキッシュアンゴラの原産地と種のルーツ

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ターキッシュアンゴラは、現在のトルコの首都であるアンカラ近くの山岳地帯にルーツを持つ猫です。マヌル猫から自然派生した小型の猫をトルコ人の先祖であるタタール人が飼いならしたことがターキッシュアンゴラのルーツと言われています。アンゴラとはアンカラの昔の名前で、ターキッシュアンゴラという品種名には「トルコ・アンゴラ地方の猫」という意味があります。

アンカラ原産の動物には、ターキッシュアンゴラの他にアンゴラウサギとアンゴラヤギがいます。アンカラ地方はトルコ中部にあり冬の寒さが厳しい地方のため、その環境に適応するために長くしなやかで美しい被毛を持つことが、アンゴラ原産動物の共通点です。モヘア(モヘヤ)はアンゴラヤギの被毛から作られます。また、アンゴラウサギの被毛はアンゴラウールとも呼ばれ、衣類などに使用されています。

ターキッシュアンゴラの歴史と血統

ターキッシュアンゴラは、1620年~1625年の間にフランス人がターキッシュアンゴラをフランスに持ち帰り、繁殖させていったことをきっかけにヨーロッパに広がっていきました。17世紀には、イタリアでもターキッシュアンゴラ協会が作られ、現在も活動が続いています。また、18世紀末のフランス革命で処刑された悲劇の王妃マリー・アントワネットも、ターキッシュアンゴラを愛したといわれています。

ところが、1900年代初期に、品種名としてのターキッシュアンゴラは事実上、その姿を消しました。ペルシャ猫の繁殖プログラムにおいてターキッシュアンゴラが無差別に使用され、別の品種となってしまったためです。その後、長きにわたり、長毛の猫はすべて「アンゴラ」と呼ばれていました。そこで、トルコ政府がアンカラ動物園と協力して、ブルーとアンバーの目を持つ純白のアンゴラ猫を保護するための飼育プログラムを開始したことにより、再びターキッシュアンゴラがよみがえりました。

また、1962年には、アメリカの軍人がターキッシュアンゴラの雄雌をアメリカへ持ち帰り、繁殖させ、数を増やしていきました。現在では、ヨーロッパなどでターキッシュアンゴラの繁殖が継続されつつ、いくつかの猫血統登録団体に公認され、純粋なターキッシュアンゴラの絶滅を防ぐ配慮がなされています。

国際的な猫血統登録組織であるWCC(World Cat Congress)は9つの公認団体から結成されていますが、ターキッシュアンゴラはその中の4団体であるCFA、FIFe、WCF、TICAに登録されている猫の品種です。ターキッシュアンゴラの定義は、公認団体によって定義が多少異なります。

ターキッシュアンゴラと同じトルコ原産!ターキッシュバンとは?

ターキッシュバン

トルコ原産の猫としてはターキッシュバンも有名です。トルコではターキッシュアンゴラと同じく希少な猫種として保護措置がとられています。一般的な寿命は9年~15年です。

ターキッシュバンは猫の中でも最古の品種の1つです。トルコの山岳地方で自然発生し、中近東で飼い猫として愛されてきました。ヨーロッパでも広く知られるようになったのは20世紀の半ば以降です。イギリス人がトルコのヴァン湖で泳いでいる猫を発見し、イギリスに持ち帰って繁殖させるようになりました。また、1970年代にはアメリカにも持ちこまれ、本格的な繁殖がスタートしました。

泳ぎが得意なことが最大の特徴で、「トルコのスイミングキャット」としても知られています。被毛はセミロングで防水性が高く、水に入っても皮膚が濡れにくくなっています。そのため、他の品種の猫よりも水を嫌がらないという傾向がありますが、すべてのターキッシュバンが泳ぐわけではありません。無理やり泳がせようとするのは猫にストレスを与えるため禁物です。

ターキッシュバンはトルコ原産の泳ぐ猫!魅力や飼育上の注意は?

ターキッシュアンゴラとターキッシュバンの違い

ターキッシュアンゴラと名前は似ていますが、ターキッシュバンの見た目や性格・特徴はターキッシュアンゴラとはかなり異なります。

ターキッシュバンの特徴は「丸顔」「間隔の狭い三角形の耳」「アーモンド形の大きな目」です。つまり、顔の形がターキッシュアンゴラと異なります。

ターキッシュバンの体格は、ターキッシュアンゴラよりも骨太で、がっしりとしたロング&サブスタンシャルタイプです。体のサイズも4kg~8kg程度と、大きめです。胴体の色は基本的に白で、頭と尻尾は色分けされています。

ターキッシュバンもターキッシュアンゴラと同様に、入手が難しい猫です。一般的なペットショップでの取り扱いはまれなため、CFAなどのキャットクラブに問い合わせてブリーダーを探してみるといいでしょう。

トルコ人は猫が好き

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イスラム教と猫の深い関係

イスラム教の開祖であるムハンマドが猫を愛したため、イスラム教徒には猫好きな人が多いといわれています。ただし、イスラム教徒に限らず、イタリアやギリシャなど地中海世界の各国はだいたい猫好きな傾向があるので、宗教だけが理由ではないかもしれません。明るい太陽が白やライトブラウンの家々を照らし、海や緑、花々がそれを彩る風景には自由に散策する猫の姿がよく似合います。

銅像になった猫「トンベリ」

トンベリはイスタンブールの有名な地域猫です。歩道の段差に肘をかけて座るふてぶてしい姿が人気でしたが、亡くなってしまいました。彼を愛したイスタンブールの人々は銅像を建てて、彼の思い出を残したのです。

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イスタンブールは猫の街

イスタンブールには町のあちこちに地域猫や飼い猫が自由に散歩する姿が見られます。アヤソフィアやトプカプ宮殿など観光スポットには旅行者に慣れた猫たちがたくさんいて、人なつこく近寄ってくることがあります。

その他、エフェソス遺跡やプリンセス諸島、カッパドキアなど、トルコ周遊ツアーで立ち寄る町や観光スポットでも猫に出会えるかもしれません。ランチを食べるレストランのテラスにも猫たちが集まってきます。また、猫を愛する心優しいトルコの人々は、決まった飼い主を持たない野良猫に食事を与えたり、専用の小屋などを作ってあげたりすることも珍しくありません。

トルコは野良猫に超優しい国!カワイイ猫事情を紹介

そんなトルコ人と猫の関係を描いた映画が「猫が教えてくれたこと(原題:Kedi)」です。

映画『猫が教えてくれたこと』”Kedi”

ターキッシュアンゴラを生んだ猫の楽園トルコをぜひ訪れてみて!

猫が好きな方にとって、トルコは必ず訪れるべき国です。イスタンブールはもちろん、トルコ中の観光スポットやレストランなどで、自由気ままに生きる猫たちに出会えるかもしれません。ターキッシュアンゴラやターキッシュバンを生んだ猫の楽園トルコをぜひ訪れてみてください。

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