三姉妹の岩とは？カッパドキア屈指の人気フォトスポットの伝説

三姉妹の岩（Üç Güzeller）は、特徴的な3つの奇岩が並ぶ、カッパドキアで最も人気の高いフォトスポットの一つです。背の高い2本の岩に、それより一回り小さい1つの岩が挟まれる形でそびえたっており、三美人の岩（Three Beauties）とも呼ばれます。

世界遺産に登録されているカッパドキアには、人々の想像をかきたてる独特の形状をした奇岩が多く見られますが、三姉妹の岩はとりわけユニークな存在感を放っており、古くからさまざまな伝説が語られてきました。

三姉妹の岩が観光客に人気の理由

カッパドキアには、火山の噴火によって堆積した凝灰岩が自然の侵食にされることで形成された奇岩が林立する圧巻の光景で知られています。中でも、岩の下層がより早く侵食され、硬い上層が部分的に多く残ってキノコのような形になった奇岩は、「妖精の煙突」と呼ばれ、カッパドキアの象徴的な風景の一つとなっています。

このようにしてできたキノコ岩の中でも、三姉妹の岩は特にユニークな形状をしており、頭にベレー帽をちょこんと乗せたような可愛らしい見た目が魅力です。

三姉妹の岩自体の特徴的な外観だけでなく、この周辺はカッパドキアでも特に美しい景色を眺められることでも人気。雄大なエルチェス山をバックにしてたたずむ三姉妹の岩は、カッパドキアのアイコンといえる存在です。ここは有数のサンセットビューポイントとしても知られており、日没時には絶景を楽しむことができます。

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三姉妹の岩の場所・アクセス

三姉妹の岩は、ユルギュップの中心部から5キロとアクセスしやすい場所にあります。カッパドキア観光の拠点となるギョレメからは、車で15分ほどです。三姉妹の岩がよく見える展望台への入場料は無料なので、気軽に立ち寄れます。

三姉妹の岩にまつわる伝説

三姉妹の岩はさまざまなイマジネーションを想起させ、多くの伝説が語られてきました。ここでは、有名な物語を2つ紹介します。

王女と羊飼いの悲しき恋物語

三姉妹の岩にまつわる言い伝えとして最もポピュラーなのは、美しい王女と羊飼いの物語です。カッパドキアのとある王女は、羊飼いと恋に落ちましたが、父である王はその関係を断固として認めませんでした。父を説得できないことを悟った王女は、ある夜、愛する羊飼いと駆け落ちし、子供をもうけます。

子供が生まれたことで父の気が変わると期待した王女でしたが、その事実を知った王はさらに怒り狂い、娘と羊飼いに兵士を差し向けます。追い詰められ、もはや逃げ場はないと悟った王女は神に祈り、家族が一緒にいられるよう願いました。王女の願いは叶い、家族3人は岩になったのです。3つ並んだ岩のうち、一番手前が羊飼い、真ん中が子供、奥が王女とされています。

この伝説をもとに、三姉妹の岩のすぐ横の斜面を7回上り下りすることで子宝に恵まれる、という言い伝えもあるそうです。

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カッパドキアの妖精の伝説

他にも、妖精と人間の友情と儚い恋の物語が知られています。かつてカッパドキアに住んでいた邪悪な巨人たちは、火を噴いて山々や家々を燃やして人々を怖がらせていました。

三姉妹の岩のあたりを通りかかった妖精の王は、この状況を見て人々を助けたいと考え、妖精たちは何日もかけて山の上から運んできた氷と雪で炎を消しました。巨人が地下に入った後、妖精たちは妖精の煙突に住み、人間と友好的に暮らし始めました。

しばらくして、カッパドキアの王の息子と妖精王の娘が恋に落ちますが、人々はこの恋に反対しました。争いを嫌った妖精王はカッパドキアを去りましたが、カッパドキアの人々は妖精がいなくなると巨人には対処できないと考え、すべての妖精にハトになって一緒にいるようにいいます。

妖精王の娘も白い鳩に変身し、毎日恋人である王の息子の窓辺にとどまりました。しかし、何も知らない王の息子は恋人に捨てられたと思い、白い鳩に恋人への愛情を注いで可愛がりながら、王女をずっと待ち続けたそうです。

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