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あのオリエント急行に乗れる?!復活した豪華列車の魅力と歴史

更新日:2023.04.03

投稿日:2022.03.07

Views: 12428

オリエント急行

栄華を極め、映画や小説、音楽などのテーマにもなった「オリエント急行」。美しい内装や贅を尽くした食事と共に列車の旅を楽しめるかつてのオリエント急行は、世界中のセレブがこぞって乗りたがった高級列車でした。

このオリエント急行の終着駅であったトルコのイスタンブールには、当時の華やかな歴史を感じられる観光スポットが今でも残っています。

オリエント急行は交通機関の発達と共に利用客が減り一時は廃止されていましたが、現在は復活。今回は、再び注目を集めているオリエント急行の魅力を徹底解説します。

オリエント急行とは

オリエント急行

かつてのオリエント急行は、フランス・パリとトルコ・イスタンブールをつなぐ寝台列車でした。1883年に開通し、豪華な客室や一流のサービスが受けられる「憧れの豪華列車」として大変高い人気を呼びました。

第二次世界大戦後は黄金期の面影が薄れていたものの、各国の鉄道会社や旅行会社が車両を復元。ノスタルジー・イスタンブール・オリエント急行(NIOE)やプルマン・オリエント急行(POE)などが観光列車として蘇り、世界各地を走っていました。

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現在のオリエント急行|ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(VSOE)

オリエント急行 ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス VSOE

現在、黄金期のオリエント急行を再現した観光列車として、高い人気と注目を集めているのが「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(VSOE)」。クルーズ船やホテル、豪華列車などを運営するベルモンド社が、世界各国に散っていた旧オリエント急行の車両を買い取り、当時の姿を復元しました。

VSOEは全長401m、全17車両。11車両がクラシックな内装の客車、3車両を一流の料理が楽しめる食堂車で構成されています。イギリスのロンドンとイタリアのベニス(ヴェネツィア)を結ぶオリエント急行の旅は、約1,750kmもの距離を1泊2日で走行し、30時間もの贅沢な時間を味わうことができ、その人気は衰えることがありません。

VSOEのルート|イギリス〜イタリア間を結ぶ

オリエント急行 ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス VSOE

VSOEは1日半ほどかけてロンドンとベニスを行き来しています。往路・復路それぞれのルートについて見てみましょう。

ベニス発・パリ経由・ロンドン行き(北行き)

ベニス発・ロンドン着の北行きルートは「水の都」として有名なベニスからはじまります。アルプス山脈の麓にあるオーストリアのインスブルックを通過してパリ東駅へ。

歴史が色濃く残る街並みのカレー・ヴィルからはドーバー海峡(ユーロトンネル)を通る車両運搬列車「ル・シャトル」に乗り込み、イギリスのフォークストンに向かいます。

フォークストン到着後は「ベルモンド・ブリティッシュ・プルマン」に乗り換え、優雅な英国式アフタヌーンティーを楽しみながらロンドンへの到着を待ちます。

オリエント急行 ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス ルート

ロンドン発・パリ経由・ベニス行き(南行き)

ロンドン発・ベニス着の南行きルートのスタートは荘厳な外観のヴィクトリア駅。「ベルモンド・ブリティッシュ・プルマン」に乗ると、ブランチとカクテルが提供されます。

次駅のフォークストンからは、車両運搬列車「ル・シャトル」に乗り、ドーバー海峡(ユーロトンネル)を横断。カレー・ヴィルを経てパリ東駅に到着後は、いよいよ「ベニス・シンプロン オリエント・エクスプレス」に乗り込み、車中泊を挟みつつベニスを目指します。

オリエント急行の魅力

「動く宮殿」「ヨーロッパの走る社交場」とも評されるベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(VSOE)は、ラグジュアリーな客車とハイクオリティなサービスが魅力です。

客車には一つひとつにAudrey(オードリー)、Perseus(ペルセウス)といった名前が付けられています。それぞれが由緒ある歴史を持つ車両で、中には王室御用達であったものも。寄木細工や真鍮製の家具が美しいアールデコ調の内装が特徴で、車両ごとに異なるインテリアが楽しめます。

オリエント急行 ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス VSOE

伝統を感じさせるクラシックな雰囲気の客室には、冷水・温水完備の洗面台やアメニティなどが完備。上質なリネンが使用されたソファーベッドは抜群の寝心地で、快適に過ごせる設備が整っています。

また、「コート・ダジュール」「エトワール・ドゥ・ノール」「ロ・オリエンタル」と名付けられた3つの食堂車では、車窓からの風景を眺めながら最高の料理を堪能できます。ドレスアップしてのぞむディナーは、映画や小説のような非日常感が味わえるひととき!食後はピアノの生演奏を聴きながらのバー・タイムが楽しめます。

オリエント急行の値段

ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(VSOE)での乗車料金は34万1,400円~(2022年2月時点)。南行き、北行きでサービス内容や料金が異なります。また、空室状況や現地レートになどによって料金は変動するので、事前に確認しておきましょう。

オリエント急行の歴史

19世紀末に生まれたオリエント急行は、時代と共にさまざまな変遷をたどってきました。ここからは、そんなオリエント急行の歴史をひもといてみましょう。

オリエント急行の由来

イスタンブール オリエント急行

オリエンタル、オリエンタリズムといった言葉でも知られる「オリエント」は東洋を指す言葉です。オリエント急行の開業当初は、ヨーロッパを横切りイスタンブール(当時はオスマン帝国の首都コンスタンティノープル)を終着駅としていたため、“東洋への玄関”という意味を込めて名付けられました。

コンスタンティノープルとは?世界最大のメトロポリスだったビザンツ帝国の首都を大紹介!

実際に、オリエント急行は当時のヨーロッパと中東の文化交流を促しています。神秘に包まれた中東世界への旅はヨーロッパの人々の憧れの的となり、映画や小説をはじめとする数々の作品を生みました。西洋人の観光客がオリエント急行を通じて多く行き来するようになったことから、中東地域の近代化も後押しされています。

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オリエント急行の開業〜廃止

オリエント急行 シルケジ駅 イスタンブール

オリエント急行はベルギーの国際寝台車会社によって開業した、ヨーロッパ諸国と中東をつなぐ初の国際列車です。創業者のジョルジュ・ナゲルマケールスは、アメリカで体験した寝台列車の旅に感銘を受けて事業を開始しました。オリエント急行は国際寝台車会社の看板列車として考案されています。

オリエント急行が開通したのは1883年10月4日。この日運行した開通記念列車は、パリ東駅(当時のストラスブール)から6日間かけてイスタンブール駅(当時のコンスタンティノープル)へ向かいます。各国政府関係者や鉄道関係者、記者などが招待された記念列車の運行に際しては、沿線各国で歓待イベントも用意されました。

本格的な運行開始は同年10月25日。当初のルートはパリを出発し、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、そして終点のイスタンブールまで、81時間余りかけて移動するというものでした。

オリエント急行

その後、1920~1930年代にかけてはシンプロン・オリエント急行やアールベルク・オリエント急行が登場し、多彩な経路が東西ヨーロッパを結ぶようになります。また、イギリスのプルマン社との協力により、ロンドン発の列車からの接続が実現するなど、オリエント急行を中心とした列車網が発達。運行数も増やされ、オリエント急行は黄金期を迎えました。

絶大な人気と知名度を誇ったオリエント急行でしたが、第二次世界大戦後は航空機の発達や自動車の普及によって利用客が減少。かつての豪華列車の面影は消え、簡素な寝台列車となります。

さらに、1962年の再編の際にはシンプロン・オリエント急行とアールベルク・オリエント急行がイスタンブールとアテネへの直通運転を廃止。列車名から「オリエント」の名が外されてしまいます。

そして、1977年5月を最後に、パリからイスタンブールへの直通運転を行うダイレクト・オリエント急行の運行も廃止されました。

オリエント急行の最盛期

オリエント急行

オリエント急行の最盛期は第一次大戦後の1930年代。乗客、運行数ともに増加したこの時期の運行ルートは以下の3つです。

列車名 ルート 運行頻度
シンプロン・オリエント急行 フランスのカレーやパリ〜トルコのイスタンブール〜ギリシャのアテネを通るルート 毎日の運行
オリエント急行 カレーやパリ(ストラスブールを経由)〜イスタンブール(セルビア共和国のベオグラードからはシンプロン・オリエント急行と併結)〜ルーマニアのブカレストを通るルート 週3回の運行
アーベルク・オリエント急行 カレーやパリ〜ブカレスト〜アテネを通るルート オリエント急行とは別の日の週3回の運行

当時のオリエント急行の値段

オリエント急行

当時、オリエント急行の乗車料は大変高額なことで知られていました。豪華な内装の客室では一流ホテルに劣らないクオリティのもてなしが行われ、提供される食事は極上のフランス料理。贅を尽くした高級列車を利用できたのは、王侯貴族や高級官吏、富豪などのごく限られた人々です。

このような背景から、さまざまな国の乗客が集うオリエント急行は上流社会の社交場でもあり、歴史的な外交の舞台でもありました。

オリエント急行の復活

オリエント急行

一時は運行廃止となったオリエント急行ですが、かつての華やかな姿を求めてさまざまな企業が復活への取り組みを行っています。

1976年にはスイスの旅行会社を営むアルバート・グラッツが、観光列車ノスタルジー・イスタンブール・オリエント急行(NIOE)を開通。ただし、名称をめぐってはさまざまな問題があり、2008年以降は「GRAND-EXPRESS-EUROPEAN Train de Luxe」と改名しています。

また、1982年5月にはベルモンド社がオリエント急行の客車を買い取り、当時の姿そのままにベニス・シンプロン・エクスプレス(VSOE)として復元。“現代版オリエント急行”として注目を集めました。

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日本を走行したオリエント急行

ヨーロッパ大陸を横切るオリエント急行ですが、かつて日本でも期間限定で運行し、当時の人々の熱視線を浴びたことがあります。ここからは日本を走行したオリエント急行をご紹介します。

オリエント・エクスプレス ’88

1998年にフジテレビの開局30周年を記念して開催された列車イベント「オリエント・エクスプレス’88」。このイベントで、オリエント急行はフランスからヨーロッパ、ロシア(当時のソ連)、中国を横断し、香港から海路にて日本に上陸しました。“フランス発日本行き”という、世界最長の運行距離でも注目を集めています。

山口県にて整備を行ったオリエント急行は、その後東京駅へ。完成直後の青函トンネルや関門トンネル、瀬戸大橋など、3か月にわたり日本各地を走りました。

オリエント・エクスプレス '88 オリエント急行 日本

spaceaero2, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

日本国内でオリエント急行ツアーが実施

日本に到着したオリエント急行の運行に際しては、各旅行会社によって乗車ツアーが数多く企画されました。2泊3日のプランで16万~、日本を一周する9泊10日では88万~と、いずれのツアーも国内旅行としては高額であったにもかかわらず大変な人気を博します。なかには定員の20倍以上もの予約が殺到したツアーもあり、いかに注目を集めたのかがうかがえますね。

日本国内でオリエント急行が走った主な場所

日本上陸後、整備を終えたオリエント急行はまず東京駅へ。東京駅到着後は招待客を乗せて山手線を一周する試乗会を開催しています。

その後、国内での本格的な運行を開始。北海道、東北地方から関西、四国、九州まで日本を縦断しました。

沿線や到着駅には、憧れのオリエント急行を一目見ようと見物客が集まり、記念撮影が行われて賑わいを見せました。

オリエント急行殺人事件

オリエント急行

オリエント急行の名前を世界に一躍広めた小説「オリエント急行殺人事件」。豪奢な寝台列車の中で起きた不可思議な事件は、映画やドラマなどさまざまなメディアミックスで人々を魅了しています。

ここからは「オリエント急行殺人事件」を中心に、オリエント急行をモチーフにした作品をご紹介しましょう。

アガサ・クリスティの小説

オリエント急行殺人事件 アガサクリスティ ペラ・パレス・ホテル

「オリエント急行殺人事件(Murder on the Orient Express)」はイギリスのミステリー作家、アガサ・クリスティの小説です。1934年に執筆された本作は、実際にアメリカで起きた凶悪犯罪「リンドバーグ愛児誘拐事件」に加え、アガサ・クリスティが乗車したオリエント急行が立ち往生したという経験から着想を得ています。

“ミステリーの女王”と称されるアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」と並ぶ代表作として、長きにわたり愛されるミステリー小説です。

ミステリーの女王!アガサ・クリスティの生涯とおすすめ作品一覧

オリエント急行殺人事件のあらすじ

オリエント急行殺人事件 アガサクリスティ

アガサ・クリスティの作品にはミス・マープルやハーリ・クィンなどさまざまな探偵が登場し、いくつかのキャラクターは人気シリーズとしてさまざまな事件を解決しています。

エルキュール・ポアロもその一人。「オリエント急行殺人事件」は、名探偵ポアロシリーズの8作目として発表されました。

物語の季節は冬。シリアからの帰りにオリエント急行に乗り込んだポアロは、大雪による列車の立ち往生に見舞われます。このとき、乗客の一人だったサミュエル・ラチェットが刺殺される事件が発生。ポアロは事件の調査に乗り出します。

列車が止まった雪深い場所は、逃げるあてもない事実上の密室。果たして犯人は乗客の中にいるのか――意外な結末が読者を驚かせる作品です。

映画「オリエント急行殺人事件」(1974年公開)

「オリエント急行殺人事件」の初の映画化は1974年。「十二人の怒れる男」や「夜への長い旅路」「丘」などで知られるシドニー・ルメットがメガホンを取り、イギリスの名優アルバート・フィニーが主演をつとめるなど豪華な製作陣が話題となりました。

本作はイングリッド・バーグマンがアカデミー助演女優賞を受賞したほか、多くの部門でノミネートを果たしています。

映画「オリエント急行殺人事件」(2017年公開)

2017年に公開された映画「オリエント急行殺人事件」。公開終了後もAmazon配信などで高い人気を得ています。設定や配役をひとひねりしており、1974年版とは違った楽しみ方ができると話題です。

監督・主演を担当するのは、映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」でギルデロイ・ロックハートを演じたケネス・ブラナー。マーベルコミックの映画化作品「マイティ・ソー」や実写映画「シンデレラ」の監督をつとめたことでも有名です。

また、被害者のラチェットを演じるのは大人気俳優のジョニー・デップ。ほかにもペネロペ・クルスやミシェル・マリー・ファイファーなど、個性あふれる豪華な配役が魅力の作品です。

ドラマ「オリエント急行殺人事件」(三谷幸喜氏脚本)

「オリエント急行殺人事件」の映像化作品は、日本でも製作されています。

人気脚本家の三谷幸喜さんによるドラマ「オリエント急行殺人事件」は2015年に公開された2部構成のドラマ。舞台を昭和の日本に移してはいるものの、原作に忠実な展開の1部と乗客の視点から描かれる2部という、ユニークな構成も話題になりました。

名探偵ポアロに変わる主役・勝呂武尊を野村萬斎さんが担当。乗客らを松嶋菜々子さんや杏さん、二宮和也さん、玉木宏さんなどが演じています。

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オリエント急行をモチーフにした作品

小説や映画、ドラマ以外にも、オリエント急行をモチーフにした作品は数多く存在します。特に有名な作品を以下でご紹介します。

吹奏楽曲「オリエント急行」

イギリスの作曲家、P・スパークによる吹奏楽曲「オリエント急行」は日本国内でも演奏される機会の多い人気曲。快活な金管楽器のサウンドや列車の走る音を模したリズムが印象的な作品です。

冒頭では汽車の出発を告げるホイッスルが鳴り、徐々に加速する汽車の軋みが目に見えるような描写が高揚感を誘います。終盤では汽車が減速するようにテンポが遅くなり、再び鳴り響くホイッスルと共に演奏終了。「オリエント急行」の旅に出かけたような気分が味わえる一曲です。

脱出ゲーム「オリエント急行からの脱出」

PCやスマホで遊ぶ「脱出ゲーム」は、暗号を解いたりアイテムを活用したりして密室内からの脱出を目指す人気コンテンツ。近年では、ゲームのような脱出劇を現実で楽しめる「リアル脱出ゲーム」も注目を浴びています。

「オリエント急行からの脱出」は、2014年に開催されたリアル脱出ゲームの一つ。名探偵コナンとのコラボ企画としても話題となり、全国各地で人気を博しました。

参加者は、制限時間までにオリエント急行に仕掛けられた爆弾を解除しなければなりません。列車には名探偵コナンもその場に乗り合わせたという設定から、物語に入り込んだような感覚で遊べることで好評を博しました。

トルコのイスタンブールはオリエント急行と縁深い街

かつてのオリエント急行の終点「シルケジ駅」

イスタンブール シルケジ駅

往年のオリエント急行の終着駅であったシルケジ駅はイスタンブールの旧市街に現存しており、内部にあるイスタンブール鉄道博物館では、当時のオリエント急行の写真や資料を見ることができます。

また、かつてオリエント急行が停車していた1番線ホームに作られた老舗レストラン「Orient Express Restaurant」では、往時の雰囲気を感じながらトルコ料理を堪能できます。

名称 Orient Express Restaurant
住所 SİRKECİ GAR STATİON, NO:2 İSTANBUL
営業時間 レストラン:11:30~24:00
カフェ:7:30~11:00
公式サイト http://en.orientexpressrestaurant.net/

オリエント急行殺人事件が生まれた「ペラ・パレス・ホテル」

ペラ・パレス・ホテル オリエント急行殺人事件 アガサクリスティ

イスタンブール新市街のベイオール地区には、オリエント急行で当地を訪れた貴族や富裕層のために建てられた「ペラ・パレス・ホテル・ジュメイラ」があります。

2008年にリニューアルしましたが、当時の面影を感じられるクラシカルな雰囲気が残されており、現在も宿泊可能です。

ペラ・パレス・ホテルはアガサ・クリスティが『オリエント急行殺人事件』を執筆したことで知られており、実際に彼女が使った411号室は「アガサ・クリスティ・キングルーム」という名が付いています。

ほかにも、「アーネスト・ヘミングウェイ・スイート」や「グレタ・ガルボ・コーナールーム」など、ホテルゆかりの著名人にちなんだ部屋が用意されています。

なお、トルコ共和国初代大統領ムスタファ・ケマル・アタテュルクが職務執行に使った101号室は博物館として公開されており、宿泊客でなくても見学可能です。

トルコの初代大統領ムスタファ・ケマル・アタテュルクの生い立ちと偉業

ペラ・パレス・ホテル公式サイト:https://perapalace.com/en/

日本で楽しむオリエント急行

「ヨーロッパへの旅がなかなか難しい…」という人におすすめなのが、日本で楽しめるオリエント急行の展示やレストランです。最後に、オリエント急行のエッセンスが味わえる場所をご紹介します。

カフェ「LE TRAIN(ル・トラン)」【箱根ラリック美術館内】

フランスの名工芸家であるルネ・ラリックは、オリエント急行の内装も一部手掛けています。

ルネ・ラリックの作品を展示する箱根ラリック美術館内のカフェ「LE TRAIN(ル・トラン)」では、ラリックによる装飾がほどこされた本物の車両内でティータイムが楽しめます。当時使われていた内装をそのまま間近で見られるだけでなく、クルーによるオリエント急行内の装飾について解説が受けられるのもポイント。

当日予約・時間制なので、訪れる際には確認が必要です。

名称 LE TRAIN(ル・トラン)
営業時間 9:00~16:00(美術館入館は15:30まで)
定休日 第3木曜日休館(8月無休、展示替のため臨時休館あり)
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186番1
TEL 0460-84-2255
URL https://www.lalique-museum.com/letrain/

フレンチレストラン「A ta gueule(アタゴール)」【東京都江東区】

都内に店を構える「A ta gueule(アタゴール)」は、日本で唯一オリエント急行のシェフをつとめた曽村譲司さんによるフレンチレストランです。

敷地内に置かれているのは日本版オリエント急行として知られる高級列車「夢空間」。車両に沿うように作られた内装が旅情を誘います。

提供される本格フレンチは、伝統をふまえつつオリエント急行沿線の国々が感じられる独創性あふれる味わい。本物の列車の旅さながらの時間が味わえるよう、趣向が凝らされたレストランに、ぜひとも訪れて美味しいお料理も贅沢な時間も味わってみたいですね。

名称 A ta gueule(アタゴール)
営業時間 ランチ / 11:30~13:30(LO)
ディナー / 17:30~22:00
定休日 火曜日
所在地 東京都江東区木場3-19-8
※東京メトロ東西線「木場」駅(徒歩3分)
TEL 03-5809-9799
URL http://www.atagueule.com/

一度は乗ってみたいオリエント急行

本記事では、長い歴史を持つオリエント急行について解説しました。ヨーロッパと中東をつなぐ画期的な交通手段として生まれたオリエント急行は、美しい内装と上質なサービスや食事が楽しめる憧れの豪華列車。

現在でも高い人気を誇るオリエント急行は、列車の旅が好きなら一度は乗車してみたいですよね。

トルコのイスタンブールに行った際には、かつてのオリエント急行の終着駅であったシルケジ駅や、アガサ・クリスティが「オリエント急行殺人事件」を執筆したペラ・パレス・ホテルなど、オリエント急行の華やかな歴史を感じられるスポットをぜひ訪れてみてください。

今回紹介した内容を参考に、オリエント急行の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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