キプロス生まれ「ハルミチーズ」は焼いても溶けない!?不思議な食感で人気上昇中
更新日:2023.02.27
投稿日:2022.08.15
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「ハルミチーズ」をご存知でしょうか。日本ではまだあまりメジャーではないので、チーズ好きな方でも、「ハルミチーズは知らない」という方もめずらしくありません。
チーズは、そのまま食べたり、焼いて溶かして食べたりと、いろいろな楽しみ方ができますよね。ハルミチーズは焼いても溶けず、おいしく食べられるのが特徴の、少し変わったチーズです。
今回は、ハルミチーズがどのようなチーズなのか、そしてハルミチーズのおすすめレシピや、ハルミチーズを食べられるお店などについて紹介していきます。
Contents
ハルミチーズとは
ハルミチーズは、発祥の地キプロスでは「国宝」といわれるほど大切にされてきたチーズです。トルコでもかなり古くから国民に親しまれており、今ではトルコ産も有名です。冬場は家畜の乳が採れなくなるため、貴重なタンパク源としてチーズを作り、寒い季節の間でも食べられるようにしたのが始まりとされています。
そんなハルミチーズは主に羊や山羊の乳から作られますが、現在のトルコでは牛乳から作られるハルミチーズも多いようです。製法の特徴としては、以下の点が挙げられます。
- 乳酸菌を加えない
- 熱湯で加熱する
- 40日間塩水に漬ける
これらの製法上の特徴により、ハルミチーズの食感や味わいに独自性が生まれます。
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ハルミチーズの味
ハルミチーズの一番の特徴は、その食感にあります。指で押してみると、弾力がありながらもしっかりとした硬めの感触があり、噛むとキシキシとして噛み応えがあります。酸味が少なく、少し強めの塩気とやわらかいミルキーな味わいが特徴です。
これらの食感、味覚の特徴はハルミチーズの製法によるものです。ハルミチーズは製造の過程で乳酸菌を加えないため、酸味が少なくなります。また、約90度で30分~1時間ほど加熱することによって、独特の食感が生まれるのです。強めの塩気は、塩に漬けることによって生み出されます。実は、ハルミチーズの「ハルミ」とはギリシャ語の「アルミ」に由来しており、「海の塩」という意味です。作り方を名前にしたチーズなのですね。
カロリーと栄養
チーズがたいていそうであるように、ハルミチーズもカロリーは高め。例えば、バフチュヴァンというトルコのメーカーの製品は、100gあたり321kcalで、タンパク質は24g、脂質24g、炭水化物2.3gで食塩相当量は3.6gです。ゴーダチーズやプロセスチーズと似たような栄養価といえます。
【冷蔵】バフチュヴァン ハルーミチーズ 225gg – カルディコーヒーファーム オンラインストア
カロリーが高いと聞くと、体型などを気にしている方からは敬遠されそうですが、「チーズは内臓脂肪の減少に役立つ」という研究結果があるのをご存じでしょうか。2006年に雪印が行ったラットを使った実験で、チーズを摂取したラットは中性脂肪と総コレステロール濃度が低下し、内臓脂肪が減少したそうです。
もし、そうだとしたら、チーズ好きな方にはうれしい事実ですね。
出典:『チーズの経口摂取によるラットの肝臓における脂質代謝改善効果』
妊娠中でも食べられるものが多い
妊娠中はナチュラルチーズを控えるべきとされていますが、その理由は生乳を用いたナチュラルチーズにリステリア菌などが潜んでいる可能性があるから。ですが、ハルミチーズのように塩分濃度が高いと、細菌の生存リスクが低くなります。製造過程で生乳を低温殺菌していれば、さらに感染リスクは低くなるでしょう。
参考:Foods to avoid in pregnancy – NHS
自家製で作ったハルミチーズなどの場合は注意が必要かもしれませんが、一般に流通していてスーパーなどで買える製品であれば、たいてい低温殺菌されています。
ハルミチーズのおいしい食べ方
ハルミチーズは、その独特の食感や塩気のある味わいから、いろいろな調理方法やレシピで楽しめるチーズです。中でもおすすめの食べ方やレシピを紹介します。
調理の前に塩抜き必須
ハルミチーズは製造過程で塩漬けにしているため、そのままではかなり塩気が強いチーズです。一般的に、塩抜きしてから食べることが推奨されています。
塩抜きの方法は簡単。
- ハルミチーズを食べやすい薄さにスライスします。食感を味わうためにも、1~1.5cm以上はあった方がいいでしょう。
- ボールなどに水を張り、そのなかにハルミチーズを入れます。たっぷりと浸かるぐらいの量の水に入れましょう。
- 30分程度水に漬ければ塩抜きの完了です。急いでいる場合は、途中で水を替えると早く塩が抜けます。
絶対に試してほしい「焼きハルミチーズ」
ハルミチーズの特徴を活かすならば、ぜひ焼いて味わってください。先にもお伝えした通り、ハルミチーズは焼いてもすぐにトロトロと溶けだしたりしません。
こんがりと焼き目を付けて柔らかくなったハルミチーズは、焼いた香ばしさとミルクの香りの素朴でやさしいおいしさです。噛めば噛むほど、塩気の向こう側に感じるミルキーさと食感を楽しめます。
ヘルシー志向なら「ハルミチーズのサラダ」
ハルミチーズは切ったりドレッシングをかけたりしても崩れにくいので、サラダのトッピングとしてもおすすめです。レタスやトマトだけだと少し物足りないときにも、ハルミチーズを加えることで食感や彩りが豊かになります。
ハルミチーズは、1~1.5cm角ほどの食べやすい大きさに切ってください。そして、お好みの葉野菜とトマトなどと一緒に合わせ、ドレッシングと和えましょう。チーズの塩気を考慮して、ドレッシングは塩分控え目にするのがおすすめです。オリーブオイルとレモンだけでも、十分おいしくいただけます。
ワインとのペアリングを楽しむなら「ハルミチーズと野菜のグリル」
ワイン好きの方ならば、サラダよりも少し濃厚なお供がほしいところですね。そのようなときには、ハルミチーズと野菜をグリルして楽しんでみてはいかがでしょうか。
ハルミチーズは、1~1.5cmほどの厚みでスライスしてください。一緒にグリルする野菜はパプリカやズッキーニ、ナスなどがおすすめです。フライパンで焼いてもいいですし、オーブンに入れれば、手間なしで素敵な1品になります。
仕上げにオリーブオイルを回しかけ、野菜には軽く塩をふればできあがりです。お好みでブラックペッパーを削ると見た目もおしゃれになり、香りも良い大人のおつまみになります。
実はトルコは世界有数のブドウ生産国、ワインの名産地でもあります。トルコのブドウは固有品種が多く、メジャーな品種から作られたワインとは一味違う風味が味わえます。
おつまみやパーティにぴったり「ハルミチーズのフライ」
加熱しても溶けないハルミチーズは、フライにするのもおすすめです。少し厚めにスライスしたハルミチーズを、半分の大きさに切ってスティック状にします。
切ったハルミチーズに小麦粉、卵、パン粉を付けて油で揚げます。または、天ぷら粉をつけて、天ぷらにしてもいいでしょう。
おいしく食べるコツは、とにかくアツアツのうちに食べることです。そうすると、外がカリカリ、サクサクとしていて、中がやわらかい食感を楽しめます。
簡単おしゃれ「ハルミチーズのピンチョス」
手軽にできるパーティフード、おもてなしフードとしてハルミチーズのイタリア風ピンチョスもおすすめです。材料はハルミチーズとバジル、そしてミニトマトです。彩りが美しく、一口で食べられるサラダとしてお客様にサーブできます。
オリーブオイル、レモン、はちみつと塩少々、あればオレガノも加えてドレッシングを作り、半分に切ったミニトマトに和えます。ハルミチーズはミニトマトと同じぐらいの大きさに切って、フライパンで焼きましょう。
そして、下から順にハルミチーズ、ミニトマト、バジルの葉を乗せ、ピックで刺します。ハルミチーズが温かいうちに、召し上がってください。
また、同じ色合いでトマトの代わりにスイカを、バジルの代わりにミントを使い、ドレッシングにはオリーブオイルとレモンだけをかけるのも、本場の雰囲気を楽しめるレシピとしておすすめです。
朝食にぴったり「ハルミチーズのサンドイッチ」
サンドイッチの具材としても、ハルミチーズはおすすめです。食パンにはさんでも、バゲットなどの硬めのパンにはさんでもおいしく食べられます。
もしホットサンドメーカーを持っていたら、ぜひホットサンドにもトライしてみてください。食パンにマヨネーズを塗り、ハムまたはベーコンとスライスしたハルミチーズをはさみます。そして、ホットサンドメーカーにはさんで焼くだけ。温めたハルミチーズの弾力感のある柔らかさと、ミルキーな味わいがおいしいサンドイッチになります。
とてもシンプルですが、シンプルだからこそハルミチーズのおいしさを余すことなく感じられるレシピです。
ハルミチーズを買える場所
ハルミチーズについて紹介してきましたが、「どこで買えるの?」と思われている方もいるでしょう。続いては、ハルミチーズを買えるお店や通販サイトについて紹介します。
※掲載している情報は執筆時点のものです。
カルディ
KALDIにハルミチーズが本当にあった♪ヴァイオリン職人修行時代、キプロスにいた時に毎日頂いてた我が人生暫定1位チーズ🧀
オススメの食べ方は油ひかずにフライパンで焦げ目つけて蜂蜜かけて…✨キュッキュッっとした食感と塩気があって癖も無いので食べやすいかと😊 pic.twitter.com/Jtlfd0j1GA— ハーディングフェーレ&ヴァイオリン工房K 原圭佑 (@Kevinohr) March 19, 2022
さまざまな国の輸入食材が豊富に揃っているお店として人気のカルディではハルミチーズが買えます。カルディの冷蔵品コーナーに、ほかのチーズと一緒に並んでいます。輸入チーズといえばお値段が張るイメージですが、カルディのハルミチーズは比較的安価に手に入れられる点も魅力です。
カルディ公式サイトでは、ハルミチーズの食べ方も紹介されています。おすすめは、オリーブオイルやレモン汁をかけ、はちみつやナッツをトッピングする、というもの。せっかくなので、ギリシャ産のオリーブオイルやシチリア産のレモンも一緒に入手すれば、より地中海料理の雰囲気を味わえるでしょう。
コストコ
倉庫型スーパーのコストコでも、ハルミチーズが販売されていたことがあるようです。ただし、フレッシュチーズではなく、冷凍食品コーナーにあるGLORIOUS FOODIESというブランドから発売されている「HALLOUMI FRIES」という素揚げの商品です。
ハルミチーズのフライは、食卓の副菜としても、お酒のおつまみとしてもぴったりです。アツアツのうちに、さっぱりとしたディップなどを付けて食べるのもおすすめですよ。
ミートガイ
お肉の通販サイトであるミートガイではさまざまなチーズも取り扱っており、そのなかにハルミチーズもラインナップされています。カルディと同じくバフチュバンのハルミチーズで、牛乳から作られたトルコ産のものです。
ミートガイでバーベキュー用のお肉とともにハルミチーズを買い、アウトドアで楽しむのもおすすめです。
ARTE-VITA(アルテ・ヴィータ)
アルテ・ヴィータはキプロス食品の通販サイトです。こちらで買えるハルミチーズは、もちろんキプロス産のもの。山羊や羊、牛の混合乳を用いています。また、ミントを混ぜ込んで作っているので、ミルクの風味とミントの香りが楽しめるぜいたくな味わいが特徴です。
アルテ・ヴィータのサイトではハルミチーズを使ったさまざまなレシピも紹介されており、チリソースとともに食べるレシピや、削ってオムレツに入れる食べ方なども掲載されています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
楽天市場やAmazon
上記のお店や通販サイトのほか、楽天市場やAmazonでもハルミチーズは買えます。トルコ産のバフチュバンのものや、キプロス産のSutas、Papouisのものなどが入手可能。Papouisのハルミチーズは、ハルミチーズ国際賞の受賞歴もあります。
さまざまなハルミチーズを見比べて、気になるものをチョイスしてみてはいかがでしょうか。
ハルミチーズは日持ちする?おすすめの保存方法
もともと保存食として用いられていたチーズですから、未開封であれば1年程、開封後も塩水を入れた容器に入れておけば2週間ほど日持ちします。塩水を入れない保存容器やラップでくるんで保存しても、1週間は保存できるでしょう。
また、ハルミチーズは冷凍保存も可能で、解凍後も品質の劣化を感じません。冷凍してしまえば3か月程度保存可能となるので、安く手に入れられるときにたくさん買って冷凍保存しておくのもいいですね。
冷凍後に食べるときは自然解凍がおすすめです。1~2日かけて完全に解凍してから調理しないと食感が変わってしまうので、注意しましょう。
ハルミチーズが食べられる場所
ハルミチーズを家で楽しむのも良いですが、一度はプロの味にもトライしてみたいものです。続いては、ハルミチーズを食べられる場所を紹介します。
南トルコの家庭料理「トプカプ」(東京・丸の内)
トプカプは、トルコの中でも特に食文化やスパイス文化の豊かな地域である南トルコ出身の創業者が開いた、トルコ料理とトルコワインを楽しめるお店です。創業者であるユナールさんの「母の味」を再現した料理の数々は、どこか家庭的な温かみのある品々ばかり。
トプカプはトルコ料理店の走りともいえるお店で、1993年に開業。30年近い歴史を誇る老舗トルコ料理店です。
トプカプでは、ハルミチーズのグリルを楽しめます。メニューには「ヘリムチーズのソテー」と書かれています。グリルされたハルミチーズと、ミニトマト、そしてパセリが添えられたシンプルな一皿で、ハルミチーズのミルキーな味わいを楽しめるでしょう。
店名 | トプカプ 丸の内店 |
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住所 | 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル B1F KUNIGIWA |
公式ページ | http://topkapi-dining.jp/ |
大使館御用達のギリシャ料理「Spyro’s(スピローズ)」(東京・蒲田)
スピローズは、ギリシャ・サントリーニ島を思わせる白い壁と青い装飾の店内で、絶品ギリシャ料理を楽しめるお店です。ギリシャ大使館員も御用達で、そのおいしさはお墨付き。
ギリシャ料理は、実は世界無形文化遺産にも指定されているほどポピュラーな料理です。日本ではギリシャ料理の店は数が少ないですが、欧米では1つの町にいくつものギリシャ料理店があったりします。
こちらのスピローズでは、「ハルミチーズのサガナキ」が看板メニューです。サガナキというのは、チーズのフライパン焼きのこと。オリーブオイルをかけ、レモンが添えられた一品で、「もちもちとした食感が癖になる」と、お店が太鼓判を押す絶品メニューです。
店名 | Spyro’s(スピローズ) |
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住所 | 東京都大田区蒲田5-7-6 CCMビル3F |
公式ページ | http://www.spyros.tokyo/index.html |
1953年創業の本場ギリシャ料理「SPARTA(スパルタ)」(神奈川・関内)
スパルタは、ギリシャ・スパルタ出身の船乗りが1953年にオープンしたレストランです。今は、創業者の元で修行を積んだ三代目がシェフとして腕を振るっています。シェフを支えるマダムがソムリエとして料理に合うギリシャワインを教えてくれるお店です。
こちらでも、「ハルミチーズのグリル」が提供されています。ハルミチーズの発祥の地といわれている、キプロス産のものを使用し、グリルしたハルミチーズとプチトマト、そしてオリーブの実が添えられた一品です。
ランチやディナーのコースでも、ハルミチーズが含まれているものがあるので、ギリシャ料理を堪能したい方にはおすすめです。
また、こちらのお店ではハーブが香るギリシャのお酒「ウゾ」やギリシャビール、「メタクサ」というギリシャのブランデーにもトライできます。食事や飲みたい気分のお酒のイメージをソムリエに伝えて、料理とお酒のマリアージュを楽しんでみてはいかがでしょうか。
店名 | スパルタ |
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住所 | 神奈川県横浜市中区吉田町3-7 |
公式ページ | https://www.sparta.jp/ |
地中海料理「Alla Pace(アッラパーチェ)」(大阪・福島)
アッラパーチェは、ギリシャ料理とイタリア料理を中心に地中海料理を提供する、和やかで家庭的な雰囲気のお店です。
オーナーは本場の味を再現した料理をふるまうことにこだわりをもっていて、よくある「日本人の舌に合うようにアレンジ」したりはしない主義だそう。本場の味へのこだわりのため、料理の味の決め手となる塩はイタリア産の海塩を、オイルはギリシャ産のエクストラヴァージンオリーブオイルを使っているそうです。
店名 | アッラパーチェ |
---|---|
住所 | 大阪市福島区福島3-8-9 |
公式ページ | http://www.allapace.com/ |
アッラパーチェでは、キプロス産のハルミチーズを使ってサガナキ(チーズのグリル)を提供しています。店内に飾られたギリシャの品々に囲まれて、地中海の雰囲気を味わいながら食事を楽しめるお店です。
ハルミチーズ好きにおすすめしたいチーズ
続いて、ハルミチーズと似ているチーズや同じような調理方法で食べるのにおすすめのチーズを紹介します。
ハルミチーズに似ている「フェタチーズ」
ギリシャのチーズといえば「フェタチーズ」。ギリシャで紀元前から作られており、伝統的で国民から親しまれているチーズです。
昔ながらの製法が守られているフェタチーズは、羊乳から作られ、かつできあがってから塩漬けにされます。塩漬けにするのは、昔はフェタチーズを保存用の食料としていたためです。そのため、フェタチーズもハルミチーズと同様、塩分の濃いチーズとして知られています。
ギリシャの焼きチーズ料理「サガナキ」に使われる「ケファログラヴィエラ」
ケファログラヴィエラも、ハルミチーズと同様に焼いても溶けて崩れることのないチーズのため、サガナキに使われます。軽く小麦粉を付けて、オリーブオイルをひいたフライパンで焼くとおいしくいただけます。よく冷やしたスパークリングワインや、すっきりとした味わいの白ワインなどと相性抜群です。
ケファログラヴィエラはフェタチーズのようなフレッシュチーズで、手でほぐすこともできる硬さ。細かくちぎってサラダに入れるのもおすすめです。
フィンランドの焼きチーズ「レイパユースト」
キュキュッとした食感があり、ハルミチーズと似ているといわれるフィンランドの国民的なチーズです。円盤状に形成したチーズを、300度もの高温で焼き目を付けて作ります。
牛乳で作るチーズで、食べるとミルクの風味が口いっぱいに広がります。ハルミチーズと比べるとジューシーで、塩気は優しいチーズです。
もし手に入れば、クラウドベリーという北極圏で主に採れる貴重なベリーのジャムとともにレイパユーストを食べるのがおすすめ。甘い味わいになるため、フィンランドではデザートとしてコーヒーとともに楽しむこともしばしばです。
焼いても弾力が残る「カチョカヴァロ」
近年、焼いて食べるチーズとしてその名を知られはじめているカチョカヴァロ。ひょうたんのような形と、つい口にしたくなるような名前が特徴的です。
カチョカヴァロとは、イタリア語で「カチョ」がチーズの意味で、「カヴァロ」が馬の意味です。とはいえ、カチョカヴァロは馬の乳から作ったチーズではなく、牛乳を使用しています。馬の名がついているのは、その製法によるところだそうです。
カチョカヴァロは、焼くと外側がカリカリになりますが、中はハルミチーズよりも柔らかくとろけます。焼いて「カリ・トロ」を味わうのもおすすめですが、カチョカヴァロは焼かずに食べるのもおいしいチーズです。特に燻製したカチョカヴァロであるアッフミカータは、ワインやビールなどとよく合います。
溶かした部分を削って食べる「ラクレット」
ラクレットチーズは、スイス発祥のチーズです。牛乳を用いて作られるチーズで、香りやクセが少なく、食べやすいのが特徴。ラクレットを焼いて、溶けた表面をじゃがいもやグリルしたチキンなどに乗せて食べる料理が有名です。
ラクレットはスイス全土とフランスのスイス寄りにあるサヴォア地方で主に作られており、その地方の伝統料理として親しまれています。
こんがり焼いて食べる「スカモルツァ」
カチョカヴァロとよく似ており、同じくイタリア発祥のスカモルツァは主に牛乳で作られているチーズです。
モッツアレラチーズやカチョカヴァロと同じくパスタフィラータという製法で作られており、お湯のなかで練り上げて作る特徴的な製法により、独特の弾力とさけやすい繊維質なチーズができあがります。
スカモルツァは、パスタフィラータ製法で作られたほかのチーズと同様に熱を加えても溶けないので、加熱して食べるのに向いているチーズです。焼くと、お餅のようによくのびます。
カチョカヴァロと同様に、プレーンな味を楽しむビアンカと、燻製されたアッフミカータの2タイプがあるので、お好みに合わせてトライしてみてください。
話題の焼きチーズ「ハルミチーズ」をぜひ食べてみて
ハルミチーズは、日本の食卓にもなじみやすい食材で、なおかつ一風変わった食感が新鮮さも感じられるチーズです。やさしくミルキーな味わいは、老若男女問わず楽しめるでしょう。ぜひ、お近くのお店や通販などで購入し、焼いて食べてみてください。
そして、キプロスやトルコを訪れた際には、ぜひ現地の雰囲気とともにハルミチーズを楽しんでください。日本で食べるのとは、また違った味わいを感じられるはずです。
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