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ケルスス図書館とは?世界遺産エフェソスに残る古代最大級の図書館

更新日:2023.10.25

投稿日:2023.10.25

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エフェソス遺跡 トルコ エフェス

ケルスス図書館(セルシウス図書館)は、トルコのエーゲ海地方に残る古代都市遺跡・エフェソスにあったローマ時代の歴史的建造物。世界遺産に登録されている人気の観光名所であるエフェソス遺跡の中でも、特に有名かつ重要な建築といえる必見のスポットです。

アレクサンドリアとペルガモンにあったものに次いで、当時の世界で3番目に大きな図書館であったとされ、約12,000冊もの蔵書(巻物)が所蔵されていたと考えられています。

ケルスス図書館の場所・アクセス

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ケルスス図書館を擁する古代都市遺跡・エフェソスは、現トルコ西部のイズミル県セルチュク近郊に位置しています。イズミル空港からセルチュクまではバスで約1時間、セルチュクからエフェソス遺跡までは車で5分ほどでアクセスできます。

ケルスス図書館は、エフェソスの都市中心部、アゴラのすぐ左に建っています。

名称 ケルスス図書館(Celsus Kütüphanesi)
名称 Acarlar, Meryem Ana Yolu No:15, 35920 Selçuk/İzmir, トルコ
営業時間 8:00~19:00(チケット売り場は18:00まで)
定休日 なし
入場料 700TL(エフェソス遺跡)
公式サイト https://muze.gov.tr/muze-detay?SectionId=EFS01&DistId=EFS

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ケルスス図書館の歴史

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アナトリア(現在のトルコ)にあったエフェソスは、かつて古代ギリシャ~古代ローマ時代の重要な港湾都市でした。古代には女神アルテミスの崇拝で知られ、エフェソスにあったアルテミス神殿は、古代世界七不思議の一つとしても有名です。

紀元前129年には、エフェソスはペルガモンに代わってローマのアジア州の首都となり、多くの人々が暮らす大都市として行政上も重要な役割を果たしました。

ケルスス図書館は、ローマ帝国アジア属州の執政官を務めた後、エフェソスの代議員となったティベリウス・ユリウス・ケルスス・ポレマエアヌスの葬儀記念碑として建てられたものです。同じくローマ帝国の執政官であった息子のティベリウス・ユリウス・アクイラ・ポレマエアヌスが建築を依頼し、彼の死後しばらくしてローマ皇帝ハドリアヌスの治世の117年に完成しました。

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建物に残る碑文には、アクイラが図書館の保存と書籍購入のために25,000デナリという多額の遺産を寄贈したと記されています。古代ローマ時代の富裕層や特権階級には、私財を地域社会に還元する文化があり、図書館は知識の共有や識字率向上に寄与する重要な機能を担っていたのです。

残念ながら、図書館の内部は紀元262年に発生した地震、あるいはゴート族の侵攻による火災で破壊され、10~11世紀には地震によってファサードも崩壊してしまいました。その後長らく廃墟となっていましたが、1970年代に考古学者による発掘およびファサードの再建作業が行われました。

ケルスス図書館のあるエフェソス遺跡は、エーゲ海最大級の貴重な古代都市遺跡として、2015年にユネスコ世界遺産に登録されています。

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ケルスス図書館の観光の見どころ

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ケルスス図書館は、現代に唯一その姿を残す古代ローマ帝国時代の大図書館であり、当時のギリシャ・ローマの技術を駆使した偉大な建築の一例です。建物の大部分は崩壊してしまっていますが、当時の姿を残す壮麗でバランスの取れた印象的なファサードは、かつてのエフェソスの卓越した文化と繁栄を今に伝えています。

ケルスス図書館は基壇の上に建てられており、9段の階段を登った先に3つの正面玄関があります。これらの入り口を挟むように鎮座している4体の女神像はそれぞれ、ソフィア(知恵)、エピステーメー(知識)、エンノイア(知性)、アレテー(卓越性)という美徳を擬人化したものです。これら4つの美徳は、当地に埋葬されたケルススの人間性を象徴しています。なお、現在見られる4体の女神像はレプリカで、実物はウィーンに運ばれました。

図書館の内部は約180平方メートルもの広さを誇り、内部に施されたニッチ(壁龕)には1万点以上のパピルスの巻物が収められていたといわれています。

後陣の床下には、装飾された大理石の石棺に納められたケルススが埋葬されていました。図書館内部に置かれていたケルススの像は、現在イスタンブール考古学博物館に所蔵されています。

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