ヨーグルトを使う料理はこんなにある!お肉や野菜などのおかずレシピを紹介
更新日:2023.04.05
投稿日:2022.09.27
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ヨーグルト料理は世界各国で愛されており、おかずとしてもおいしく食べられます。また、ヨーグルトを料理に使うと、以下のようなメリットもあります。
- お肉や魚をやわらかくしてくれる
- 食材の臭みを取ってくれる
- 乾物の栄養を効率良く摂取できる
- 腸内環境を整えてくれる
- ヘルシーにアレンジができる
- 料理にアクセントやコクをプラスできる
- 卵料理・パン・お菓子など幅広く使える
しかし、日本でヨーグルトといえば朝食やスイーツのイメージが強く、料理に取り入れるというよりもそのまま食べるものとして定着している食べ物です。メリットがあることはわかっても、どのように使えばいいのか、何に合うのかがわからない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ヨーグルトが料理をおいしくする秘密やおすすめのレシピをご紹介します。ヨーグルト発祥の地・消費量世界一でヨーグルト料理が豊富なトルコのレシピ、世界のヨーグルト料理のレシピもご紹介します。今日から賢くヨーグルトを活用して、おいしくてヘルシーなヨーグルト料理を楽しみましょう。
ヨーグルト料理はメリット盛りだくさん!
ヨーグルト料理には、先述した通りたくさんのメリットがあります。ここからは、ヨーグルトを料理に使うメリットを味と健康の面から解説するとともに、おすすめのレシピも紹介します。
お肉や魚がしっとりやわらかに
お肉や魚は加熱をすると水分が失われてパサつくことがあります。味付けは上手にできたのに、パサパサしていてがっかりした、という経験をしたことはないでしょうか。だからといって加熱を十分にしないと、衛生面や安全面が心配です。
そこで、お肉や魚はヨーグルトに漬けてから調理をするのがおすすめです。ヨーグルトに漬けてから調理をすれば水分が流出しづらくなり、繊維もほぐれるため加熱をしてもパサつかず、しっとりやわらかな仕上がりになります。
しょうが焼き
しょうがのさわやかな風味が食欲をそそるしょうが焼きを、ヨーグルトの力でジューシーな仕上がりにして、よりおいしくいただきましょう。
【材料4人分】
- 〇プレーンヨーグルト(無糖):120g
- 〇しょうがのしぼり汁:大さじ2
- 〇塩:小さじ2/3
- 〇砂糖:大さじ1
- 〇しょうゆ:大さじ1
- 〇みりん:大さじ1
- しょうが焼き用豚ロース肉:4枚
- 玉ねぎ:2/1個
- ピーマン:2個
- サラダ油:大さじ2
- ボウルに〇印の調味料を入れて混ぜ、保存袋の中に混ぜた調味料と豚ロース肉を入れてよく揉んでから冷蔵庫で一晩寝かせる。
- 玉ねぎとピーマンを細切りにしておき、フライパンに大さじ1の油をひいて炒めたら一旦取り出す。
- 再度フライパンに大さじ1の油をひき、余分な調味料を落とした豚ロース肉を焼く。
- 炒めておいた野菜をフライパンに加えて、豚ロース肉と合わせたら完成。
豚ロース肉はフォークで数か所穴をあけておくか、筋切りをしておくと、より食べやすくなります。保存袋に入れる際は、味がよく染み込むようになるべく空気を抜いてから封をするのもポイントです。千切りキャベツなどの野菜を添えると、さっぱり食べられる上にボリュームもアップします。
唐揚げ
唐揚げをジューシーに仕上げたいなら鶏もも肉を使うというイメージがありますが、ヨーグルトを使えば鶏むね肉でもやわらかくしっとりとした唐揚げを作れます。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ4
- 〇塩:小さじ2/1
- 〇しょうゆ:大さじ1と3/1
- 〇おろししょうが:小さじ1と3/1
- 鶏むね肉:400g
- 片栗粉:適量
- 揚げ油:適量
- 鶏むね肉は食べやすい大きさにカットしておく。
- ヨーグルトをボウルに入れてスプーンなどでサッと混ぜ、なめらかになったら〇印の調味料を加えて混ぜ合わせる。
- 鶏むね肉を加えてまんべんなく絡めたら、冷蔵庫に入れて馴染ませる。(1時間から一晩程度)
- キッチンペーパーなどで鶏むね肉についたヨーグルトを軽くふき取り、片栗粉をまぶしてから170度の油で揚げれば完成。
冷蔵庫で馴染ませるのは、時間が限られている場合は1時間でも問題ありませんが、一晩馴染ませるとよりやわらかさがアップします。盛り付けをする際は、サラダ菜や千切りキャベツなど葉野菜の上に唐揚げを乗せると見栄えが良くなり、野菜も一緒に摂れます。お好みでレモン汁をかけてお召し上がりください。
ローストビーフ
普段の食事にはもちろん、お客様を自宅に招いたときやちょっとしたお祝いにもぴったりなローストビーフですが、作り方が難しそうだからと諦めている方もいるのではないでしょうか。そんなあなたに朗報です。ヨーグルトと炊飯器でお店の味にも負けないしっとりとしたローストビーフが作れます。
【材料4人分】
- 〇プレーンヨーグルト:100g
- 〇塩:10g
- 〇黒こしょう:少々
- 〇ハーブミックス:小さじ2
- 〇おろしにんにく:小さじ1
- ローストビーフ用牛ブロック肉:500g
- サラダ油:小さじ2
- ボウルに〇印の調味料を入れて混ぜておく。
- 保存袋に混ぜ合わせた調味料と牛ブロック肉を入れ、冷蔵庫で一晩寝かせる。
- 翌日調理前に常温で30分程度置いておき、キッチンペーパーなどで調味料をふき取ったら、フライパンにサラダ油をひいて表面を焼く。
- 加熱した牛ブロック肉を二重にした耐熱性のある保存袋などに空気が入らないように入れて炊飯器に入れる。
- 90度のお湯を入れて保温に設定し、50分程度保温する。
- 時間になったら袋を取り出し、そのまま冷水に入れて冷ませば完成。
フライパンで表面を焼くのは、片面数分程度で問題ありません。炊飯器に入れる際、袋の中に空気が入っていると加熱されにくくなるので、空気はなるべくしっかり抜きましょう。
臭みを取ってくれる
ヨーグルトには食材の気になる臭みを取り除く効果も期待できるため、お肉や魚の臭みが苦手という方や子どもでも食べやすくなります。ヨーグルトが臭みを取ってくれる理由は、ヨーグルトにはたんぱく質や脂肪球が含まれているからです。これらの成分が食材の臭みの成分を吸着して臭いを消してくれます。魚の場合は魚に含まれるアルカリ性の物質が生臭さのもとになるのですが、ヨーグルトの酸性と中和することで生臭さが抑えられます。
ここからは、ヨーグルトを使って食材の臭みを気にならなくするレシピを紹介しましょう。
さわらの味噌焼き
そのまま焼き魚にすると臭みが気になったり、冷めるとパサパサになったりする魚は、ヨーグルトと白味噌で調理して、ふっくらおいしくいただきましょう。
【材料4人分】
- 〇水切りしたプレーンヨーグルト:150g
- 〇白味噌:150g
- 〇砂糖:大さじ1
- 〇酒:大さじ2
- 〇みりん:大さじ3
- さわら:4切れ
- 塩:少々
- さわらの表面に塩少々をふりかけて30分程度置き、出てきた水分をふき取ったらガーゼで包む。
- 〇印の調味料を混ぜ合わせてバットなどに半分の量を平らにしき、その上にさわらを乗せ、さらに残りの調味料を乗せてさわらを調味料で包み、2日間冷蔵庫で漬けておく。
- 調味料からさわらを取り出し、オーブンや魚焼きグリルなどで加熱して完成。
- オーブンや魚焼きグリルをあらかじめ温めておいたり、鉄板や網に油を塗っておいたりするとくっつきにくくなります。魚は銀ダラやサバ、サケなどを使用してもおいしくいただけます。
レバーの下処理
レバーの下処理といえば牛乳が有名ですが、ヨーグルトでも簡単にできます。手順は、レバーを流水で洗い流すか水を張ったボウルで洗ったあと、ヨーグルトに漬けて30分から1時間程度冷蔵庫に入れておくだけです。ヨーグルトの量は、レバー100gに対してヨーグルト大さじ2が目安です。
レバーをボウルで洗う場合は、水が濁らなくなるまで何度か水を入れ替えながら洗いましょう。下処理が済んだら流水で洗い、水気を切ってから下味をつけて調理を始めます。
ラムチョップのグリル
ラムチョップとは、骨ごとカットされている生後12か月未満の子羊肉のことです。独特のクセがあるラム肉も、下処理をきちんと行えばおいしく食べられます。パーティーなどの特別な日にテーブルに並べたいラムチョップのグリルも、ヨーグルトを使って本格的な味わいに仕上げましょう。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:150g
- 〇おろしにんにく:ひとかけ分
- 〇塩こしょう;少々
- 〇ハーブミックス:適量
- オリーブオイル:適量
- 塩:少々
- ラムもも肉:400g
- お好みの野菜:適量
- ラムチョップを食べやすい大きさに切り分け、ヨーグルトに漬けて一晩冷蔵庫で寝かせる。
- 表面のヨーグルトをふき取り、〇印の調味料をにんにく、塩こしょう、ハーブミックスの順番で全体にまぶしていく。
- お好みの野菜を食べやすい大きさにカットして表面にオリーブオイルと塩をまぶしたら、ラム肉と交互に金串に刺し、温めておいたグリルで加熱すれば完成。
お好みのソースをつけていただきましょう。ローズマリーを使ったり、ガーリックやハーブを加えたパン粉をまぶして焼いたり、アレンジも可能です。
冷凍のラム肉を使用する場合は、冷蔵庫で時間をかけて解凍するとうまみや水分の流出を防げます。
乾物の栄養を余すことなく摂取
高野豆腐や煎り大豆、煮干し、切り干し大根などの乾物は、水に浸して戻すのが一般的です。これをちょっと工夫して、水の代わりにヨーグルトに浸け込んで戻すと、水に流れ出てしまいやすいビタミン類やカリウムなどの栄養価も余すことなく摂取できます。
ヨーグルトで戻す方法は、保存袋や保存容器などに乾物とヨーグルトを入れて、よく混ぜたら冷蔵庫に8時間程度おくだけです。オートミールをヨーグルトに入れて食べやすくしたり、ドライフルーツを入れてそのままドライフルーツヨーグルトとして朝食にしたりするのもおすすめです。
乳酸菌が腸内環境を整えてくれる
人間の腸内には、1000種類・100兆個もの腸内細菌が存在しているといわれています。腸内細菌は悪玉菌、善玉菌、中間の菌の3種類ありバランスを取っているのですが、食生活やストレスなどでバランスが崩れると健康に影響を及ぼす可能性があります。
ヨーグルトは腸内細菌の善玉菌を増やして悪玉菌を減少させる生きた乳酸菌が含まれており、腸内環境を整えてくれるとされる食べ物です。腸内細菌は食物繊維をエサとして増えるため、食物繊維を含む食材と一緒に調理するとより効果的です。
加熱しても乳酸菌の効果が期待できる
ヨーグルトを使った料理は加熱するものが多いため、乳酸菌の効果がなくなってしまうのではないかと心配になるかもしれません。しかし、乳酸菌が活性化する温度は25~40度とされており、ある程度であれば加熱しても影響はないとされています。ただし、60度を超えると死滅してしまうため、生きた乳酸菌は摂取できません。とはいえ、死滅した乳酸菌でも腸内細菌のエサになったり不要なものを排出したりしてくれるため、腸内環境を整える効果は期待できます。
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ヘルシーにアレンジできる
ヨーグルトは料理をおいしくするだけでなく、ヘルシーにアレンジできます。たとえば、生クリームやマヨネーズなどカロリー・塩分が気になる食材を使用するレシピも、ヨーグルトに置きかえればカロリーや塩分を抑えた料理が作れます。
さらに、ヨーグルトの持つ適度な酸味で、調味料をたくさん使用しなくても満足できる味わいに仕上がることもポイントです。生クリームやマヨネーズの全量を置き替えてもいいですし、半分だけ置き替えてもいいでしょう。
マカロニサラダ
マカロニサラダに使うマヨネーズをヨーグルトに替えると、さっぱりと食べやすいマカロニサラダが作れます。
【材料4人分】
- 水切りしたプレーンヨーグルト:140g
- 塩こしょう:少々
- オリーブオイル:小さじ2
- レモン汁:小さじ2
- マカロニ:80g
- ハム:4枚
- きゅうり:1本
- 玉ねぎ:1/3個
- にんじん:1/3本
- 沸かしたお湯に対して1%の塩を入れ、マカロニを茹でて湯切りしたら塩こしょう、オリーブオイル、レモン汁をふりかけて全体にいきわたるように混ぜておく。
- ハムは食べやすい大きさにカットしておく。
- 玉ねぎは薄切り、きゅうりは輪切りにして、それぞれ塩水に漬け、しんなりしたら水気を絞る。
- いちょう切りにしたにんじんを耐熱容器に入れてラップをしたら、600wの電子レンジで30秒加熱する。
- 冷ましたマカロニとハム、野菜、水切りヨーグルト、塩こしょうを混ぜて味見をしながら味を調えれば完成。
きゅうりはやや厚めにカットすると歯ごたえを楽しめます。ほかにお好みの野菜を加えてアレンジするのもおすすめです。
ヨーグルトマヨネーズ
ヨーグルトとマヨネーズを組み合わせたさっぱりヘルシーなヨーグルトマヨネーズなら、罪悪感なくマヨネーズを楽しめます。レタスやきゅうりなどお好みの野菜と和えれば、簡単にサラダも作れます。いつも同じドレッシングばかり使っていて飽きてしまった、最後までさっぱりいただきたい、という方にもおすすめです。
【材料4人分のサラダを作る場合】
- ヨーグルト:大さじ6
- マヨネーズ:大さじ6
- 酢:大さじ2
- 塩こしょう:少々
材料を混ぜればできあがりです。マヨネーズソースで和えた野菜サラダを作ったら、最後に味見をしながら塩こしょうで味を調えましょう。さっぱりした味が好きな場合はヨーグルトを多めに、マヨネーズ感を強く出したいときはマヨネーズを多めになど、アレンジも自由自在です。
また、ヨーグルトとマヨネーズだけを混ぜ合わせて、卵サラダやポテトサラダ、ツナサラダなどパンに挟めるサラダを作ってサンドイッチでいただくのもよいでしょう。
ヨーグルトタルタルソース
ヨーグルトをタルタルソースとしてアレンジすることも可能です。濃厚なタルタルソースもいいですが、ヨーグルトのタルタルソースはさっぱりしていて、揚げ物など重たくなりがちな料理とも相性抜群です。
【材料4人分】
- 水切りしたヨーグルト:240g
- 塩こしょう:少々
- 玉ねぎ:80g
- ピクルス:80g
- 茹で卵:2個
- みじん切りのパセリ:適量
- 玉ねぎをみじん切りにしてしばらく水にさらし、水気を切って絞っておく。
- ピクルスと卵の白身をみじん切りに、黄身はボウルに入れてつぶしておく。
- パセリ以外の材料をすべてボウルに入れて混ぜたら塩こしょうで味を整え、最後にパセリを加えて混ぜれば完成。
あっさりとしたタルタルソースなので、最後まで飽きずに食べられます。お肉にも魚にも野菜にも合うタルタルソースは、カロリーや健康を意識している方にもぴったりです。
アクセントやコクをプラスできる
ヨーグルトを料理に使うと酸味がアクセントになったり、コクがアップしたりします。酸味は料理の脂っぽさを和らげる効果も期待できるため、油をたくさん使用する料理も食べやすくなるでしょう。
カレーや味噌汁、パスタなど幅広い料理に入れると、コクがアップします。料理に加える際は、ボウルなどでなめらかになるまで混ぜてから入れるとダマになりません。また、ヨーグルトは調理の途中で加えるのではなく、加熱しすぎないように仕上げに加えるのがポイントです。
さけのムニエルのヨーグルトソースかけ
バターの香りがたまらないさけのムニエルを、ヨーグルトソースでいただいてみましょう。少ない材料と工程であっという間においしいムニエルができあがります。
【材料4人分】
- 〇プレーンヨーグルト:200g
- 〇粒マスタード・万能ねぎ:大さじ2ずつ
- 小麦粉:適量
- 塩:少々
- こしょう:少々
- サラダ油:大さじ4
- バター:大さじ2
- さけ:4切れ
- さけに塩を振って5分程度おき、水分をふき取ってからこしょうを少々ふりかけ、小麦をまぶす。
- フライパンにサラダ油とバターを入れて加熱し、さけを並べて焼く。
- ひっくり返しながら両面を焼いてお皿に並べたら、〇印の調味料を混ぜてヨーグルトソースを作り、さけにかければ完成。
ヨーグルトソースにカレー粉、オリーブオイル、おろしにんにく、塩を加えてカレー風味にしたり、カレー風味のヨーグルトソースに顆粒スープの素を加えて、炒めた野菜などと混ぜてソテーにかけたり、アレンジもできます。
たらのチリトマトヨーグルト煮
淡白なたらをスパイシーな味わいに仕上げたチリトマトヨーグルト煮は、ピリッとした刺激で食が進みます。
【材料4人分】
- 〇プレーンヨーグルト:200g
- 〇しょうゆ:小さじ2
- 〇こしょう:少々
- 〇塩:少々
- 〇チリパウダー:少々
- ★水:1カップ
- ★ホールトマト缶:200g
- ★固形コンソメ:1個
- 酒:大さじ2
- にんにくのみじん切り:1かけ分
- 油:小さじ2
- たら:4切れ
- たまねぎ:2個
- しめじ:2パック
- たらを食べやすい大きさにカットしたら塩をふりかけ冷蔵庫でしばらく冷やし、玉ねぎとしめじを食べやすい大きさにカットする。
- 鍋に油とにんにくを入れて香りが出るまで炒め、たまねぎと★の材料を加えて炒める(ホールトマトは潰して入れる)。
- しめじも加えてひと煮立ちさせたら水洗いし、水気をふき取ったたらと酒を加えて、たらに火を通す。
- 最後に〇印の調味料をすべて加えて味を整えたら完成。
たら以外にも、平目やスズキなどほかの白身魚を使ってもおいしく仕上がります。
ほうれん草の白和え
食卓に彩りを添える、ほうれん草の白和えもヨーグルトで作れます。和と洋が融合している副菜はどのような料理とも合いますが、あっさりしているので特に濃厚なおかずと組み合わせて箸休めにするのにぴったりです。
【材料4人分】
- 水切りしたプレーンヨーグルト:300g
- 砂糖:小さじ4
- しょうゆ:小さじ1と2/3
- 豆腐:140g
- 炒りごま:大さじ2
- ほうれん草:100g
- 豆腐は一旦茹でてから冷まし、布巾などで水分をよく切っておく。
- サッと茹でたほうれん草を冷水で冷やし、絞ったら食べやすい長さにカットする。
- すり鉢でごまをすったら豆腐を加えて混ぜ、ヨーグルトと調味料をすべて加えて和えれば完成。
味付けしたひじきを加えたり、豆腐の代わりにおからを使ったりするのもおすすめです。おからを使う場合はヨーグルトとおからを混ぜ合わせておき、おからヨーグルトにしてからほうれん草や調味料と和えましょう。おからパウダーなら水切りをしていないヨーグルトをそのまま使えるため、時短にもなります。
ヨーグルトの漬物
意外に感じるかもしれませんが、一般的には塩や浅漬けの素などで作る漬物をヨーグルトで作るのもおすすめです。初めて作る方でも簡単に作れるので、いつも食べている漬物と食べ比べをしてみるのもいいかもしれません。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:400g
- 塩:20g
- お好みの野菜:きゅうりやにんじん、大根、アボカドなど
- ヨーグルトと塩を混ぜ、タッパー保存容器など野菜を漬ける容器に入れる。
- 野菜に塩をまぶし(分量外)、ヨーグルトの中にしっかり浸かるように入れて冷蔵庫で寝かせれば完成。
一晩寝かせれば浅漬けに、2~3日寝かせておけばしっかりとした漬物になります。タイムやオレガノといったハーブを加える、プレーンヨーグルトと味噌をそれぞれ大さじ4杯ずつ混ぜ合わせた味噌ヨーグルトで漬けるなどバリエーションも豊富です。いずれの場合も、食べる前に一度ヨーグルトを洗い流してから食べやすい大きさにカットします。
塩ヨーグルト
先ほどご紹介した漬物のレシピでも使用している塩とヨーグルトを混ぜ合わせた塩ヨーグルトは、漬物以外にも使える万能調味料です。野菜のほかに鶏肉や魚を漬けてから調理すると、ふっくらとした食感を楽しめます。パサつきやすい鶏むね肉やささみ肉もやわらかく仕上がります。
また、塩ヨーグルトにほかの調味料などを混ぜて、さまざまなアレンジも可能です。たとえば、にんにくと合わせれば料理の風味がアップしますし、ケチャップを加えれば子どもも喜ぶオーロラ風のソースの完成です。おつまみとも相性のいいソースを作りたい場合は、ピリッと刺激のあるコチュジャンやわさび、チリパウダーを加えてもよいでしょう。
塩ヨーグルトは作ってすぐに使うだけでなく、一晩水切りするとクリームチーズのような濃厚な食感に生まれ変わります。お好みの具材と一緒にクラッカーに乗せて食べたり、サラダに加えたり、アレンジの幅がグッと広がります。
卵がふわふわに
卵をふわふわに焼く方法として、牛乳やマヨネーズを加える裏ワザが有名ですが、実はヨーグルトを加えてもふわふわに焼き上がります。その理由は、ヨーグルトが卵液をまとまりやすくしてくれるためです。使用するヨーグルトの量は少しでいいので、毎日の朝食などに取り入れてみてはいかがでしょうか。微妙な量のヨーグルトが余ってしまったときにも、簡単に作れるオムレツやスクランブルエッグに加えておいしく食べ切れます。
オムレツ
手軽に作れるオムレツは朝食の一品としても人気ですが、いつも固くなってしまうという方もいるのではないでしょうか。シンプルなオムレツにヨーグルトを加えてふわふわのオムツを作りましょう。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ4
- 卵:6個
- バター:20g
- 塩:小さじ2/5
- こしょう:少々
- ヨーグルトをボウルに入れて、なめらかになるまで混ぜたら卵を加えて混ぜ合わせる。
- 塩こしょうを加えたらフライパンにバターを入れ、火をつけてバターが溶けたら卵液を入れる。
- かき混ぜながら加熱をして、卵が固まってきたらまとめて形を整えれば完成。
オムレツの形を整えるのが苦手な方は、菜箸ではなくゴムベラを使うとまとめやすくなります。ケチャップをかけて食べるのもおいしいですが、強火で煮詰めた赤ワインにケチャップを加えて加熱するだけで本格的な味わいのソースができます。ひき肉や野菜、チーズなどお好みの具材を入れてアレンジするのもよいでしょう。
スクランブルエッグ
スクランブルエッグも、加熱をしすぎるとパサついた食感になってしまいます。ヨーグルトを加えて、プロが作ったようなふわふわの仕上がりを目指しましょう。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:100g
- 卵:4個
- バター:20g
- 塩:少々
- ボウルにヨーグルトと卵、塩を入れてよく混ぜ合わせる。
- フライパンにバターを入れて火をつけ、バターが溶けたら卵液を流し入れる。
- 下のほうが固まってきたらヘラで混ぜながらゆっくりスクランブルエッグを作っていけば完成。
スクランブルエッグを作る際のポイントは、卵をしっかり攪拌することです。黄味と白身が均一になるまで攪拌することで、食感はもちろん見栄えもアップします。
なお、急いでいると中火や強火で素早く固めてしまいがちですが、ふわふわのスクランブルエッグを作りたい場合は火加減も重要です。中火や強火で加熱すると固くなってしまうため要注意。弱火でじっくり加熱するとやわらかい仕上がりになります。
パンやお菓子づくりにも
パンやお菓子を作るときにヨーグルトを加えると、ベーキングパウダーや重曹と反応して生地がふんわりと膨らみます。特にパンは卵を使わなくてもふっくらと仕上がるため、卵アレルギーの方でもふっくらおいしいパンが食べられます。さらに、パンの生地にヨーグルトを加えると、ヨーグルトの酸性がイースト菌の発酵を促したり、乳酸菌の風味がプラスされて深みのある味わいになったり、生地が引き締まったり、メリットがたくさんあることもうれしいポイントです。蒸しパンやベイクドチーズケーキ、パンケーキなどにも使えます。
食パン
自宅で食パンを作るのは難しそうなイメージがありますが、ホームベーカリーがあれば簡単に作れます。材料をホームベーカリーに入れてスイッチを押すだけなので、寝る前にセットして毎朝できたての食パンを食べることも可能です。
【材料】
- プレーンヨーグルト:190g
- 強力粉:250g
- 無塩バター:20g
- 砂糖:25g
- 塩:4g
- ドライイースト:3g
ホームベーカリーのパンケースに材料を入れ、食パンを設定してスタートします。
よりリッチな食パンがお好みの方は、生クリームを入れるレシピもあります。
【材料】
- プレーンヨーグルト:75g
- 強力粉:250g
- 生クリーム:25ml
- 水:75ml
- 無塩バター:18g
- 砂糖:18g
- 塩:4g
- ドライイースト:2.7g
ヨーグルトの深い味わいと生クリームの風味がプラスされた贅沢な食パンになるので、ぜひ焼かずにそのままいただきましょう。
なお、予約で食パンを作る場合は、パンケースにヨーグルトや生クリームなどの材料を最初に入れて、その上に強力粉を重ねて最後にドライイーストを乗せるのがポイントです。液体やバター、塩にドライイーストが触れると発酵に影響をあたえるので、材料を入れる順番に気を付けましょう。
ちぎりパン
ホームベーカリーやパンを焼けるオーブンがない場合でも、スキレットで作れるちぎりパンがあります。朝食やおやつ、キャンプなどのアウトドアシーンで、みんなで楽しみながら食べられるパンです。
【材料(スキレットのサイズが直径20cmの場合)】
- プレーンヨーグルト:80g
- 強力粉:230g
- 無塩バター:18g
- 砂糖:14g
- 塩:4g
- ドライイースト:2.5g
- お湯:75g
- オーブンシートをスキレットのサイズに合わせてカットし、強力粉はふるっておく。
- 強力粉とは違うボウルにヨーグルトを入れてなめらかになるまでかき混ぜたら、お湯を加えて混ぜる。
- ボウルに入っている強力粉の真ん中を少しくぼませて、2とすべての材料を入れて全体を混ぜ合わせこねていく。
- 生地を伸ばしてもすぐにちぎれないくらいまでこねたら、ボウルに入れてラップをかけ、発酵させる。
- 生地が倍の大きさに膨らんだら伸ばし、16等分にしてオーブンシートを敷いたスキレットの上に一つずつ丸めながら並べていく。
- ラップをかけてしばらく置き、生地が膨らんできたら弱火で加熱をする。
- ひっくり返して両面焼けたら粗熱を取って完成。
工程4の発酵は、発酵機能のあるオーブンがあると簡単にできます。
蒸しパン
蒸しパンにヨーグルトを加えると、もっちりとした食感に仕上がります。基本の蒸しパンは卵を使用しますが、卵なしでも作れるレシピや蒸し器を使わず電子レンジで手軽に作れる蒸しパンのレシピもご紹介します。
【材料】
- プレーンヨーグルト:160g
- ホットケーキミックス:200g
- 〇卵:1個
- 〇はちみつ:大さじ2
- 〇砂糖:40g
- 〇サラダ油:大さじ2
- 蒸し器を使える状態にセットしておく。
- ヨーグルトをボウルに入れて、なめらかになるまでかき混ぜてから〇印の材料を加えて混ぜる。
- 2にホットケーキミックスを加えて混ぜたら、カップに入れて蒸し器で蒸す。
電子レンジで調理する場合はレンジ対応のマグカップなどに生地を入れ、600wの電子レンジで1分30秒程度加熱します。加熱する時間は容器の種類や電子レンジの機種によっても異なるため、様子を見ながら調整しましょう。
卵なしで作る場合は、こちらのレシピをご覧ください。
【材料】
- プレーンヨーグルト:110g
- 薄力粉:100g
- ベーキングパウダー:小さじ1
- 砂糖:50g
- 塩:ひとつまみ
薄力粉とベーキングパウダーを一緒にふるっておき、そこにほかの材料を加えて混ぜ合わせて蒸しましょう。
ベイクドチーズケーキ
すでに水切りされていて濃縮な味わいになっているギリシャヨーグルトは、クリームチーズを使うお菓子作りに向いています。たとえば、クリームチーズの代わりにギリシャヨーグルトを使ったベイクドチーズケーキはいかがでしょうか。
ギリシャヨーグルトはスーパーでも置いているところがありますが、もしも手に入らなければ日本で一般的に売られているヨーグルトを水切りして使うことも可能です。
レシピはクリームチーズをヨーグルトに置き換える以外、通常のベイクドチーズケーキと変わりません。普段作っているベイクドチーズケーキに使うクリームチーズを、同量(水切り後)の水切りしたヨーグルトに置き換えて、いつもと同じように作れます。
クリームチーズで作るときよりもあっさりするため、より濃厚なチーズケーキにしたい場合は、水切りしたヨーグルト200gに生クリーム100gをプラスしてクリームチーズの代わりにする、クリームチーズの半量をヨーグルトに置き換えるなど、アレンジも可能です。
なお、お菓子を作るときは、加糖ヨーグルトを使っても問題ありませんが、加糖ヨーグルトを使う場合は、通常よりも砂糖を少し減らすことをおすすめします。
パンケーキ
朝食や子どものおやつとしても人気のあるパンケーキにもヨーグルトを加えて、しっとりふわふわの食感に仕上げましょう。
【材料4枚分】
- プレーンヨーグルト:100g
- ホットケーキミックス:200g
- 卵:1個
- 牛乳:100cc
- 卵をボウルに割入れて、ほぐしたらヨーグルトと牛乳も入れて混ぜ合わせる。
- ボウルにホットケーキミックスを加えて軽く混ぜたら、コンロの横に濡れ布巾を置いてフライパンを温める。
- フライパンが熱くなったら一度濡れ布巾の上に乗せて温度を下げる。
- 弱火にかけたフライパンに生地を流し入れ、生地がフツフツとしてきたらひっくり返してさらに2分程度焼けば完成。
パンケーキをふんわり焼くためには、生地を混ぜすぎないことや濡れ布巾でフライパンの温度を調整することがポイントです。生地を混ぜすぎたり、フライパンの温度が上がり過ぎたりすると、生地がうまく膨らみません。
そのほか、生地を混ぜたら長時間放置せずフライパンを温めて焼きはじめる、フライパンに生地を入れるときは高めの位置から落とすなどを意識すると、よりきれいなパンケーキが作れます。
ヨーグルトのタイプ
ヨーグルトには大きく分けて3つのタイプがあります。
一つ目はプレーンタイプで、私たちが普段ヨーグルトと聞いて思い浮かべる固形のヨーグルトです。混ぜるとなめらかな質感になり、ほどよい酸味とまろやかなコクが特徴です。置き換え用や食材と混ぜて使うのに向いています。
二つ目は飲むヨーグルトタイプです。その名の通り、ヨーグルトを攪拌してドリンク状にしたタイプで、砂糖・甘味料が入っていないものや果汁・香料などを加えて飲みやすくしたものがあります。砂糖や香料などが入っていない飲むヨーグルトであれば、ヨーグルト漬けや料理の仕上げに使うのに向いています。
三つめは水切りヨーグルトです。すでに水切りしてあるため、置き換えで水切りヨーグルトを使うレシピで活躍します。プレーンタイプよりもクリーミーな食感が特徴です。
いろんな料理に活用できる!基本の水切りヨーグルトの作り方
ご紹介してきたレシピにもたびたび登場する水切りヨーグルトは、通常のプレーンヨーグルトを使って作れます。用意するものはプレーンヨーグルト、ザル、キッチンペーパー、ラップです。
作り方は簡単で、キッチンペーパーをし敷いたザルの上にプレーンヨーグルトを入れて、ラップをかけてから冷蔵庫で30分以上寝かせるだけです。下からヨーグルトの成分が含まれる水(ホエー)が落ちてくるので、ボウルなどの器を重ねておきましょう。ホエーも栄養満点で、料理に加えたりドリンクを作ったりして活用できます。
プレーンヨーグルトを使った水切りヨーグルトは、トルコやギリシャのヨーグルトと近い仕上がりになります。水切りヨーグルトを作ったら、トルコのヨーグルト料理にも挑戦してみましょう。
トルコの簡単おすすめヨーグルト料理レシピ
日本で知っている方は少ないかもしれませんが、実はトルコはヨーグルト発祥の地です。ヨーグルトという言葉も、攪拌するという意味のトルコ語「Yoğurt(ヨーウルトゥ)」が語源になっています。
トルコヨーグルトは料理や美容健康におすすめ!歴史からレシピまで魅力を徹底紹介
また、トルコは年間の1人当たりヨーグルト消費量が約35kgで、世界一です。実際に世界三大料理の一つ、トルコ料理にはヨーグルトを使ったものが多く、肉料理や魚料理、野菜料理、スープにソースなど幅広く使われています。トルコではヨーグルトが万能調味料として愛されており、欠かせない食材です。
トルコ料理は世界三大料理!ケバブなど定番有名メニューを徹底紹介
ここからは、トルコで一般的に食べられているヨーグルト料理を紹介します。
ヨーグルトの下準備
日本でヨーグルトの原料というと牛乳が一般的ですが、トルコのヨーグルトは4種類あり、牛乳のほか山羊や羊、水牛のミルクから作られています。特においしいといわれているのが水牛のミルクから作ったヨーグルトで、4種類の中で最もコクがあります。
市販されているヨーグルトの種類も豊富です。クリームチーズのようなこってりタイプ、牛乳を温めてできた膜が入っているタイプ、低脂肪タイプ、乳糖が入っていないタイプなどから、用途や好みに合ったヨーグルトを選べます。
トルコのヨーグルトは基本的に乳脂肪分が多く、日本のヨーグルトのような水っぽさがありません。どれもクリームのようになめらかで、こってり濃厚な味わいです。日本で手に入りやすい一般的なヨーグルトをトルコのヨーグルトに近づけるには、水切りが必要。せっかくトルコのヨーグルト料理を作るのであれば、本場のヨーグルトに近い状態にしてから作るのがおすすめです。
肉・卵を使ったヨーグルト料理レシピ
先述した通り、ヨーグルトにはお肉をやわらかくしたり卵料理をふわふわにしたりする効果があります。まずは、お肉や卵を使ったトルコのヨーグルト料理からご紹介します。
イスケンデルケバブ
イスケンデルケバブ(İskender Kebap)とは、19世紀末に考案されたトルコ北西部に位置するブルサの名物料理です。食べやすい大きさにカットした薄焼きのパンに、ドネルケバブとヨーグルトソースを乗せた食べ応えのある料理で、とても人気があります。ドネルケバブとは、日本でもお祭りの屋台などで見かける巨大なお肉の塊を回転させて切り分けるケバブのことです。
今回は、自宅でも簡単に作れるドネルケバブと、ケバブに添えるヨーグルトソースのレシピを紹介します。ぜひイスケンデルケバブにしてお楽しみください。
【ドルネケバブの材料4人分】
ステーキ用
- 〇ヨーグルト:大さじ1.5
- 〇タイム:小さじ2.5
- 〇オールスパイス:1.5
- 〇チリペッパー:1.5
- 〇オリーブオイル:大さじ5
- 牛薄切り肉:150g
ひき肉用
- 塩:小さじ1.5
- 粗びきこしょう:小さじ1.5
- 牛ひき肉:250g
- 牛脂もしくはバター:60g
- 〇印の材料を混ぜ合わせたところに牛肉を入れ、揉み込んだら冷蔵庫で寝かせておく。
- ボウルにひき肉用の材料をすべて入れて混ぜ合わせたら、ラップの上に冷蔵庫で寝かせておいた牛肉をしき、その上にひき肉を重ねる。
- 牛肉とひき肉を交互に重ねていき、細長い棒のような形にしていく。
- ラップでしっかり包み冷蔵庫に入れて数時間寝かせる。
- よく寝かせたらしばらく常温の中において、食べやすい大きさにカットし、牛脂やバターをしいたフライパンに乗せて強火で両面焼いて完成。
【ヨーグルトソースの材料】
- プレーンヨーグルト:100g
- 塩:少々
- こしょう:少々
- レモン汁:少々
- おろしにんにく:1/2かけ分
ヨーグルトソースは、材料をすべて混ぜ合わせたら完成です。こしょうやレモン汁はお好みで調整してみてください。トルティーヤなどの薄焼きのパンにケバブを載せ、ヨーグルトソースを掛けたらイスケンデルケバブの完成です。本場では、ピデと呼ばれるトルコのパンが使われています。
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マントゥ
マントゥ(Mantı)は牛ひき肉や羊のひき肉で作るミニサイズの水餃子です。遊牧民だったテュルク民族から広まったとされており、15世紀半ば頃のオスマン帝国のレシピにも残っています。ヨーグルトソースや溶かしバター、チリパウダーなどを乗せて食べるのが一般的です。一口サイズで食べやすいマントゥも自宅で手作りできます。
【材料】
生地
- 小麦粉:400g
- 水:100ml
- 塩:小さじ1/2
- 卵:2個
具材
- 牛ひき肉:400g
- 玉ねぎのすりおろし:1個分
- パセリのみじん切り:適量
- クミン:小さじ1
- 塩:小さじ1
- こしょう:少々
ヨーグルトソース
- ヨーグルト:500g
- すりおろしたにんにく:2かけ分
- ボウルにすべての材料を入れてこね、全体がまとまったらラップに包み30分ほど冷蔵庫に入れて寝かせる。
- 寝かせている間に具材やヨーグルトソースの材料をそれぞれ混ぜ合わせておく。
- 生地を薄く(1~2mm程度)伸ばしたら包丁で3cm四方に切り、具材を少しずつ乗せて包み込むように閉じる。
- 鍋いっぱいにお湯を沸かし、塩を入れて茹でれば完成。
濃厚な味わいが好みの場合は溶かしバターを、ピリ辛が好みの場合はチリパウダーをかけていただきましょう。ドライミントをふりかけて食べると、より本格的な味わいになります。
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アリ・ナジック
アリ・ナジック(Ali Nazik)はガジアンテプというトルコの南東部に位置する町に伝わる郷土料理で、牛肉や羊肉をヨーグルトソースとナスのペーストに乗せて一緒に食べる料理です。日本でも簡単に手に入る材料で作れるので、挑戦してみましょう。
【材料4人分】
トッピングのお肉
- 牛肉または羊肉:500g
- 塩:小さじ1
- 水:大さじ3
- 粉唐辛子:大さじ1
- トマトペースト:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ2
- バター:大さじ2
- 玉ねぎのみじん切り:1個分
ヨーグルトとナスのペースト
- プレーンヨーグルト:400g
- ナス:4本
- 塩:小さじ1
- 粗びきこしょう:小さじ1/2
- すりおろしたにんにく:3かけ分
- オリーブオイル:大さじ1
- 深めの鍋にバターを入れて溶かし、お肉と玉ねぎを加えたら炒める。残りの材料もすべて入れて数分煮込む。
- その間にナスを焼き、火が通ったら皮を剥いて包丁などで細かく刻んでみじん切りにする。
- ボウルにヨーグルトと調味料をすべて入れて混ぜ、さらにナスを加えて混ぜ合わせる。
- お皿にヨーグルトとナスのペーストをしき、その上にお肉を乗せて完成。
トッピングのお肉にみじん切りのピーマンを加えたり、トマトペーストをフレッシュなトマトにしたり、アレンジも可能です。
チュルブル
チュルブルとは(Çılbır)、にんにく風味のヨーグルトソースとピリ辛のソースを添えたポーチドエッグのことです。彩りがよく簡単に作れるので、食卓に色味を添えたいときにもおすすめです。
【材料4人分】
ポーチドエッグ
- 卵:4個
- 酢:大さじ2
ヨーグルトソース
- プレーンヨーグルト:300g
- バター:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ2
- 唐辛子:2本
- にんにく:2かけ
- ディルかパセリ:少々
- ポーチドエッグを作る。鍋いっぱいに酢を加えたお湯を沸かして沸騰したら火を止め、おたまなどの上に割った卵を乗せてお湯の中にそっと入れる。白身がしっかり固まったらお湯から出しておく。
- 鷹の爪とハーブはみじん切りに、ヨーグルトはボウルの中でにんにくと混ぜ合わせておく。
- バターとオリーブオイル、鷹の爪をフライパンで熱する。
- お皿にヨーグルトを広げて、その上にポーチドエッグを置き、さらに辛味をつけたバターとハーブをかけて完成。
ヨーグルトソースに塩やこしょうを加えてもおいしく食べられます。卵を割って黄味とヨーグルトソースと混ぜながら、アツアツのうちにお召し上がりください。パンを添えて朝食にするのもよいでしょう。
野菜を使ったヨーグルト料理レシピ
続いて、副菜にもぴったりな野菜のヨーグルト料理のレシピを2つ紹介します。どちらも日本で手に入る野菜を使ったレシピです。
ドルマ
ドルマ(Dolma)は野菜の中に具材を詰めて調理する料理のことで、昔のトルコ語で「満たされる」という意味を持つ言葉でした。野菜の中に詰めるのはひき肉やお米などです。基本的にひき肉のドルマは温かく、お米のドルマはスパイスをきかせた冷たい料理です。アラビア料理が元となったといわれています。今回は、ひき肉とお米を使った温かいドルマをご紹介します。
【材料】
- お好みの野菜:ピーマン、パプリカ、ナスなど
- 〇牛ひき肉:150g
- 〇お米:1/2カップ
- 〇塩:小さじ1
- 〇こしょう:小さじ1/2
- 〇オールスパイス:小さじ1/2
- 〇トマトペースト:大さじ1/2
- 〇オリーブオイル:大さじ1
- 〇玉ねぎ:2個
- 〇パセリ:適量
- ★バター:大さじ1/2
- ★にんにく:2かけ
- ★トマトペースト:大さじ1/2
- ★お湯:50ml
ヨーグルトソース
- プレーンヨーグルト:1カップ
- 塩:小さじ1/2
- おろしにんにく:小さじ1/2
- みじん切りのパセリ:適量
- お米は洗って常温に浸す。ピーマンやパプリカはヘタを切り落として中身をくり抜き、ナスは半分に切り中の種をくり抜いておく。
- ボウルに〇印材料をすべて入れて混ぜ合わせ、野菜の中に少量の塩を振り、8分目まで中身を詰める。
- 鍋に野菜を入れて野菜が半分浸るくらいの水を入れる。さらに★印の材料を加えて蓋をしたら火をつける(最初は強火、沸騰したら弱火)。
- お皿に盛り付け、ヨーグルトソースの材料をすべて混ぜ合わせてかけたら完成。
具材をキャベツで包んだり、くり抜いたトマトの中に入れたりするのもおすすめです。
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パトゥルジャン・サラタス
パトゥルジャン・サラタス(Patlıcan Salatası)はナスのサラダのことです。トルコ語でパトゥルジャンはナスを意味し、サラタスはサラダを意味します。サラダといってもナスをそのまま使うのではなく、ペースト状にしたサラダで、パンに乗せて食べてもおいしくいただけます。
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【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ4
- 塩:小さじ1
- 酢:大さじ1
- にんにく:ひとかけ
- 粉唐辛子:大さじ2
- オリーブオイル:お好みで
- クルミ:お好みで
- ナスは加熱して皮を剥いたらみじん切りに、にんにくもみじん切りにしておく。
- ナスとにんにく、ヨーグルト、調味料をボウルに入れて混ぜ合わせる。
- 深めのお皿に入れたら粉唐辛子をふりかけ、お好みでオリーブオイルとクルミをトッピングして完成。
辛いものが苦手な場合は粉唐辛子をふりかけなくても作れます。ローストしてみじん切りにしたパプリカを入れると、華やかさがアップします。そのまま食べるのはもちろん、ホームパーティーなどでクラッカーに乗せたりするもおしゃれです。
ヨーグルトのディップ・ペーストレシピ
そのまま食べる、ほかの食材にかけて食べるなど、さまざまな食べ方を楽しめるディップ・ペーストのレシピは、覚えておくと便利です。いつもと違った味に挑戦したいときにもサッと作れるので挑戦してみましょう。
ウスパナック・タラマ
ウスパナック・タラマは、ヨーグルトとほうれん草を使ったペーストです。家にあることも多い身近な材料で作れます。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ4
- 塩:少々
- にんにく:1かけ
- オリーブオイル:大さじ3
- ほうれん草:2束
- 玉ねぎ:1個
- よく洗ったほうれん草、にんにく、玉ねぎをみじん切りにしておく。
- フライパンにオリーブオイル、にんにく、玉ねぎを入れて加熱し、玉ねぎがしんなりしたらみじん切りにしたほうれん草を乗せて蓋をする。
- ほうれん草がしんなりしたらかき混ぜて、スプーンやフォークで押して水分を取り除きながらボウルに移し替える。
- ボウルに入れた3にヨーグルトと塩を混ぜ合わせてお皿に盛りつければ完成。
にんにくの風味が好きな方は、ヨーグルトと混ぜ合わせるときにすりおろしたにんにくを加えるのもおすすめです。塩は味見をしながら好みの加減になるように調整しましょう。盛りつけたときに粉唐辛子をふりかけると彩りがよくなります。
さわやかなヨーグルトの風味ににんにくのパンチがきいた、食欲のそそるペーストです。サラダ感覚でそのまま食べてもいいですし、パンに乗せたりお肉や魚料理に添えたり、パスタに乗せたり、幅広い食べ方ができます。
ハウチュ・タラマ
ハウチュ・タラマとは、ヨーグルトとにんじんを使ったペーストのことです。味もさることながら、にんじんの鮮やかなオレンジ色も魅力で、パーティーシーンにも向いています。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ4
- 塩:少々
- すりおろしにんにく:1かけ分
- オリーブオイル:大さじ3
- にんじん:3本
- クルミ:お好みで
- にんじんはお好みで千切りにしたり、すりおろしたりしてからオリーブオイルとにんにくを入れたフライパンで加熱する。
- にんじんがやわらかくなったら火からおろして一旦冷ます。
- ボウルにヨーグルトと塩を混ぜておき、冷めたにんじんを加えてよく和える。
- お皿に盛り付けて完成。
クルミはボウルでヨーグルトとにんじんを混ぜ合わせるときに一緒に入れてもいいですし、お皿に盛り付けたあとで飾りのように上に乗せても問題ありません。一緒に混ぜ合わせる場合は少し砕いてから入れると風味がアップします。
最後にオリーブオイルや粉唐辛子をふりかけたりミントやディルを添えたりすると、より華やかな仕上がりになります。にんじんを千切りにする際は、ピーラーなどで薄く削いでから千切りにすると、より食べやすいでしょう。
ハイダリ
ハイダリは、ヨーグルトとミントを使ったペーストです。お酒のおつまみやケバブ、ピタパンに添えて提供されることの多い、人気の料理の一つです。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:400g
- 塩:少々
- 乾燥ミント:少々
- バター:15g
- にんにく:ひとかけ
- 小さい鍋にバターとにんにくを入れて香りが出るまで加熱し、さらに塩と乾燥ミントを加えてサッと火を通す。
- ボウルにヨーグルトを入れ、先ほど調理したにんにくや乾燥ミントを加えてよく混ぜたら、冷蔵庫に入れて半日以上寝かせる。
- お皿に盛りつけてお好みでオリーブオイルをかければ完成。
今回ご紹介したレシピは基本的なレシピで、ハイダリはバリエーション豊かです。たとえば、なめらかな状態にしたクリームチーズを一緒に混ぜる、ローストしたクルミを混ぜるなどして楽しめます。また、仕上げにパプリカパウダーや刻んだディルをふりかけるのもおしゃれです。
本場ではケバブなどに添えられていますが、ケバブ以外のお肉料理に添えてもよいでしょう。
ディップ・ペーストレシピはどれも手軽に作れて、それぞれ違った味わいがあるので、今回ご紹介したレシピをいくつかチョイスして、食べ比べてみるのもおすすめです。
ヨーグルトのスープレシピ
トルコでは、スープにヨーグルトを使うレシピも少なくありません。日本のスープとはひと味違ったトルコのスープにも挑戦してみましょう。
ヨーウルトゥル・ウスパナク・チョルバス
ヨーウルトゥル・ウスパナク・チョルバスは、ヨーグルトとほうれん草のスープです。温かいスープでも、冷静スープでもいただけます。ほうれん草のクリームスープの生クリームや牛乳をヨーグルトに替えて作るイメージです。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ5
- 塩:少々
- にんにく:1かけ
- オリーブオイル:大さじ2
- 〇レモン汁:1~2滴
- 〇卵黄:1個分
- 〇小麦粉:大さじ1
- 水:4カップ
- ほうれん草:100g
- 玉ねぎ:1個
- ほうれん草、玉ねぎ、にんにくをみじん切りにし、鍋にオリーブオリーブオイル、玉ねぎ、にんにくを入れて加熱する。
- 玉ねぎがしんなりしたら、ほうれん草と水を加えて加熱する。
- お湯が沸騰するまでの間、ボウルにヨーグルトと〇印の材料を入れてよく混ぜ合わせておく。
- 鍋に3を加えてかき混ぜながら加熱し、仕上げに塩を入れて味を調整すれば完成。
ごはんを入れて食べたり、パンと一緒に食べたりするのにぴったりです。
冷静スープにする場合は、小麦粉と卵黄は必要ありません。ほうれん草を加熱する2の行程まで進んだら、ボウルにヨーグルト、塩、レモン汁、水を入れて混ぜ合わせてほうれん草を加えます。器に入れたら仕上げにオリーブオイルをかけて完成です。水の量はお好みのゆるさになるように調整しましょう。
ジェヴィズリ・ヨーウルト・チョルバス
ジェヴィズリ・ヨーウルト・チョルバスは、ヨーグルトとクルミを使ったスープです。すっきりとした風味のヨーグルトと香ばしいクルミが絶妙にマッチします。日本ではあまり見ない組み合わせのスープに挑戦してみましょう。
【材料】
- プレーンヨーグルト:500g
- クルミ:50g
- 玉ねぎ:1/2個
- チキンブイヨン:4個
- 〇塩:少々
- 〇こしょう:少々
- 〇粉唐辛子:お好みで
- 〇バジル:お好みで
- 〇クミン:お好みで
- 薄力粉:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ2と1/2
- 水:600cc
- クルミは細かく砕き、玉ねぎはみじん切りにしておく。ヨーグルト、水、チキンブイヨンをボウルで混ぜ合わせておく。
- フライパンにオリーブオイルをひいたら玉ねぎを入れて加熱し、クルミと小麦粉も加えてさらに炒める。
- 〇印の調味料を加えて味を調整したら、水やチキンブイヨンと混ぜ合わせておいたヨーグルトを加えて再び加熱し、煮立ったら完成。
砕いたクルミのツブツブ感風味がスープのうまみを引き立てます。クルミは袋に入れてめん棒で叩くと簡単に砕けます。お好みでにんにくをプラスしたり、鶏肉をプラスしてボリュームアップさせたりしてもおいしく食べられるでしょう。
ヤイラ・チョルバス
ヤイラ・チョルバスはトルコ語で高原スープを意味し、ヨーグルトやハーブ、お米などが入っています。トルコの北部の高原や牧草地にちなんで名づけられたスープで、ヨーグルトの酸味とハーブの風味がさわやかです。お腹に優しく栄養もあるため、トルコでは体調が悪いときに食べることもあります。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:250g
- 〇砂糖:小さじ1/2
- 〇塩:小さじ1
- 〇鶏がらスープの素:小さじ1/4
- 〇水:4カップ
- 〇お米:30g
- オリーブオイル:小さじ2
- 薄力粉:大さじ1/2
- 卵:1個
- バター:20g
- ミント:適量
- みじん切りにんにく:ひとかけ
- 鍋にオリーブオイル、みじん切りにした玉ねぎとにんにく入れて炒め、火が通ったら〇印の材料を加えてお米に火が通るまで煮込む。
- その間にヨーグルト、小麦粉、溶いた卵をボウルで混ぜ合わせておき、鍋に入れてかき混ぜながら加熱する。
- クリーム状になったら味見をして、足りなければ塩こしょうで味をととのえてからお皿に盛りつける。
- 刻んだミントを乗せ、溶かしバターをふりかければ完成。
お好みで粉唐辛子をふりかけたり、ワインビネガーを足したり、ミントではなくバジルを使ったりしてアレンジできます。お米を入れると軽食としても食べられますが、サラッと飲めるスープとしてお米を加えずに作るレシピもあります。
ジャジュク
ジャジュクはヨーグルト、きゅうり、にんにくなどを使った冷製スープで、トルコでは多くのレストランで提供されている定番の料理です。ケバブなど食べ応えのあるメニューとの相性も良く、ヨーグルトときゅうりの組み合わせであっさり食べられるため、食欲が落ちてしまいがちな暑い夏にもおすすめのスープです。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:500g
- 塩:少々
- こしょう:少々
- 水:1カップ(お好みの固さになるまで随時足していく)
- みじん切りにんにく:2~3かけ
- きゅうり:2~3本
- オリーブオイル:お好みで
- ドライミント:お好みで
- きゅうりを刻み、ボウルに入れたらヨーグルト、にんにくと混ぜ合わせる。
- 水を加えてお好みの固さまでのばしたら、塩こしょうをふりかけて味を整える。
- 冷蔵庫に入れて数時間冷やし、食べる直前に盛り付けてオリーブオイルとミントをトッピングする。
乾燥オレガノや粉唐辛子を加えてもよく合います。きゅうりは細かく刻んでもいいですし、少し大きめにカットすれば食感を楽しめます。ヨーグルトに水を加えたら、ヨーグルトがなめらかになるまで丁寧に混ぜ合わせて、喉越しを良くしましょう。
スープの隠し味に
ヨーグルトや卵黄が入ることの多いトルコのスープは、日本のサラッとしたスープのイメージとは少し異なり、トロトロしているのが特徴です。スープはトルコ人にとって食べ物の一つであり、和食でいう汁物のようなイメージではありません。ヨーグルトを加えることで食べ応えが増し、朝食変わりにもなります。
世界のヨーグルト料理レシピ
ヨーグルトはトルコ料理だけでなく、世界中の料理に取り入れられています。トルコ料理と同様に日本ではあまり見ない組み合わせもあり、ヨーグルトの新たな魅力を発見できるはずです。ここからは、世界のヨーグルト料理をご紹介します。
タンドリーチキン(インド)
カレー風味のタンドリーチキンはおかずにもおつまみにもなり、子どもから大人まで幅広く人気を集めるインドの定番お肉料理です。鶏肉は加熱しすぎるとパサついたり固くなったりしてしまうため、お店のようなやわらかいタンドリーチキンは難しいと諦めている方もいるのではないでしょうか。
そんなときに試してもらいたいのが、ヨーグルトに漬けてから調理するレシピ。ヨーグルトに含まれる乳酸がお肉をやわらかくしてくれます。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:200g
- カレー粉:大さじ1
- しょうゆ:大さじ1
- 塩:小さじ1
- ケチャップ:大さじ2
- 鶏むね肉:4枚
- ターメリック:あれば小さじ1と1/2
- ガラムマサラ:あれば小さじ1
- チリパウダー:お好みで小さじ1
- 鶏むね肉は食べやすい大きさにカットし、調味料が染み込みやすくなるようにフォークで穴をあけておく。
- 鶏むね肉以外の材料をすべて保存袋に入れ、混ぜ合わせたところに鶏むね肉を入れてよく揉み込む。空気を抜きながら袋を閉じ、冷蔵庫に入れて一晩寝かせる。
- 耐熱皿の上に鶏むね肉と調味料を乗せて広げたら180度のオーブンで15分程度加熱し、火が通ったら完成。
ガラムマサラやチリパウダーを加えると、よりスパイシーなタンドリーチキンに仕上がります。お肉の火の通り具合を確認する際は、竹串を一度お肉に刺して抜き取りキッチンペーパーに肉汁をつけてみてください。肉汁が透明になっていれば、中まで火が通っていると判断できます。
フィッシュティッカ(インド)
フィッシュティッカは、プレーンヨーグルトと魚を使ったインド料理です。今回は、かじきを使ったフィッシュティッカのレシピをご紹介します。魚が苦手な方も、スパイシーなフィッシュティッカならおいしく食べられるかもしれません。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:大さじ山盛り4
- すりおろしにんにく:小さじ1
- すりおろししょうが:小さじ2
- トマトケチャップ:大さじ1と1/3
- 塩:少々
- かじき:4切れ
- かじきに骨がある場合は取り除き、一口大にカットしておく。お皿の上にかじきを置いて両面に軽く塩をふりかけてから、冷蔵庫に10分ほど入れておく。
- ヨーグルトと調味料をボウルで混ぜ合わせる。かじきは冷蔵庫から取り出しキッチンペーパーで水気を取り除き、ヨーグルトに加えて混ぜ合わせる。
- 冷蔵庫で1時間以上置いたら250度のオーブンで15分程度加熱して完成。
ヨーグルトに漬けるだけでも魚の臭みを取る効果がありますが、魚に塩をふりかけて水気を取るひと手間を加えると、より魚の臭みが気にならなくなります。オーブンがない場合はフライパンでも調理可能です。フライパンを使用する場合は、サラダ油をひいてから焼いてください。フライパン用のホイルを使って焼くと焦げ付きにくくなります。
ラッシー(インド)
日本でラッシーというとヨーグルトと牛乳を混ぜるイメージが強いかもしれませんが、本場インドでは牛乳は使いません。ヨーグルトと水、砂糖もしくは塩のみで作ります。塩を入れたラッシーは、トルコの定番ドリンク「アイラン」と似ています。
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【本格的なラッシー:材料1人分】
- プレーンヨーグルト:200g
- 牛乳または水:大さじ4
- 砂糖:大さじ2
これらの材料をボウルに材料を入れて泡立て器でよくかき混ぜれば完成です。お好みで牛乳と水を大さじ2ずつにしてもよいでしょう。砂糖を入れずに塩を少々加えて、本場の塩味ラッシーを楽しむのもおすすめです。塩味のラッシーに黒こしょうをふりかけると、いっそう本格的になります。
日本風にアレンジしたヨーグルトと牛乳で作るラッシーも、さまざまなアレンジができる優秀ドリンクです。
【基本の材料1人分】
- プレーンヨーグルト:100g
- 牛乳:100g
- 砂糖:大さじ1
- レモン汁:大さじ1
材料をボウルやミキサーで攪拌すれば完成です。お好みでいちごやキウイなど季節のフルーツを加えたり、冷凍マンゴーを加えたりしてアレンジしてみましょう。また、たとえば100%のマンゴージュースなどにヨーグルトに加えるだけでも簡単にラッシーが作れます。
カレーのお供にはもちろん、飲みごたえがあるので小腹が空いたときのおやつにもぴったりです。
ライタ(インド)
ライタはヨーグルトと野菜を混ぜ合わせたヨーグルトサラダです。お好みの野菜やフルーツを入れて、クミンパウダーやブラックペッパー、塩などを混ぜるだけで簡単に作れます。料理の付け合わせにしたり、ご飯にかけたり、カレーのご飯と混ぜたり、材料や食べ方のバリエーションも豊富です。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:500g
- クミンパウダー:小さじ1
- 塩:小さじ1/2
- 黒こしょう:お好みで
- きゅうり:2本
きゅうりを食べやすい大きさにカットしたら、ボウルに材料をすべて入れて混ぜ合わせれば完成です。きゅうりの大きさは、5mm程度の細かいものでも、ひと口程度の輪切りや乱切りでもかまいません。
具材にトマトやパプリカ、ピーマンを加えたり、りんごやバナナなどのフルーツを加えたりして自由にアレンジしてみましょう。フルーツのみで作るとデザート感覚でおやつにもなります。
また、茹でたビーツをすりおろしてから加えると、鮮やかな色合いになりパーティーシーンにもよく合います。ヨーグルトにレモン汁や豆乳を少々加えるなど、工夫次第でバリエーションが広がる料理です。ピリ辛がお好みの方は、チリパウダーを加えてお召し上がりください。
ケシク(エジプト)
ケシクは朝食としてポピュラーな、ヨーグルトとお米を使ったスープのような料理です。そのまま食べることも、鶏肉にかけたりパンと一緒にいただいたりすることもあります。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:400g
- 小麦粉:大さじ3
- お米:大さじ2
- チキンスープ:2カップ
- 玉ねぎ:1個
- オリーブオイル:大さじ4
- 塩:少々
- こしょう:少々
- チキンスープにお米を入れてご飯ができるまで鍋で煮る。その間に玉ねぎはみじん切りにしてあめ色になるまで炒めておく。
- 鍋にオリーブオイルと小麦粉を入れて少し炒め、少しずつヨーグルトを加えて塩こしょうで味を整える。
- お皿にお米と炒めた玉ねぎを盛り付け、その上にヨーグルトをかけたら完成。
お好みで玉ねぎと一緒にみじん切りにしたにんにくを炒めたり、オリーブや揚げた玉ねぎをトッピングしたりしてもよいでしょう。チキンスープは、固形スープの素を水で溶かしたものを使っても問題ありません。
ヨーグルト400gをヨーグルト200g+牛乳200gに換えて作ることもできます。自分流にアレンジをしてみるのもおすすめです。
ケサダ・デ・ヨグルト(スペイン)
ケサダ・デ・ヨグルトは、チーズケーキのようなスペイン風のヨーグルトケーキです。ヨーグルトとレモンの皮やシナモンを使うためくどくなく、普段スイーツをあまり食べない方でも食べやすいでしょう。
【材料18cmの型で作る場合】
- プレーンヨーグルト:150g
- 牛乳:500ml
- 薄力粉:150g
- 〇卵:2個
- 〇砂糖:200g
- 〇バター:100g
- 〇すりおろしたレモンの皮:少々
- 〇シナモン:少々
- バターは常温に戻し、オーブンは150度に温めておく。
- ボウルに〇印の材料を入れて泡立て器でよく混ぜ合わせ、薄力粉を少しずつ加えていく。さらに牛乳を加えながら混ぜ合わせる。
- 型にバターを塗り、生地を流し入れて150度のオーブンで50分程度焼けば完成。
ヨーグルトを使ったケーキはポーランドにもあります。バブカという名前で、作り方や材料はケサダ・デ・ヨグルトとよく似ていますが、バブカは牛乳を使わない点やベーキングパウダー・バニラシュガー、もしくはバニラエッセンスを加える点が異なります。
ケサダ・デ・ヨグルトはよりしっとりとした食感であっさり食べられるケーキ、バブカは生地がふんわり膨らむシンプルなスポンジケーキのようなケーキです。
どちらも簡単に作れるので、食べ比べて違いを楽しんでみましょう。
チョコレートヨーグルト(スペイン)
スペインには酸味のあるプレーンヨーグルトと、甘いチョコレートを使ったスイーツヨーグルトがあります。日本の一般的なスイーツではあまり聞かない意外な組み合わせですが、新しい感覚のヨーグルトをぜひ味わってみてください。
- 常温に戻したプレーンヨーグルト:70g
- チョコレート:200g
- ココアパウダー:お好みで
- 砂糖:大さじ4
- 牛乳:600ml
- チョコレートを湯煎や電子レンジで溶かす。電子レンジで溶かす場合は、あらかじめ細かく刻んでから加熱すると溶けやすくなる。
- 牛乳を鍋に入れて加熱して膜が出てくる前に火を止め(80度くらいになったら)、ボウルでチョコレートと混ぜ合わせる。
- 混ぜ合わせて少し温度が下がったらヨーグルトを加えて混ぜ合わせ、少しずつ砂糖を加えて味を調整する。
- 容器とタオルをオーブンに入れて40度設定で温め、ヨーグルトチョコレートを容器に入れたらタオルでしっかり包み、温めておいたオーブンに入れて半日以上おく。
- 様子を見て、固まっていたら冷蔵庫に入れて冷やせば完成。
砂糖の量はお好みで調節可能です。冷やすと温かい段階で砂糖を入れたときほど甘みは感じないので、冷やして食べることを考慮して調節してみてください。また、牛乳が熱いうちにヨーグルトを加えると固まらない可能性があるため注意が必要です。
仕上げに刻んだチョコレートやココアパウダー、マーマレードジャムなどをトッピングしていただきましょう。
ソーダブレッド(イギリス)
一般的なパンはイースト菌を使って作りますが、イギリスの伝統的なソーダブレッドは重曹を使って作るクイックブレッドです。パン屋さんで購入するパンというよりは、スコーンのようなイメージです。シンプルで専門的な技術が必要のないパンなので、初めてパンを作る方も挑戦しやすいでしょう。
【材料4人分】
- プレーンヨーグルト:220g
- 卵:1個
- 〇砂糖:大さじ1
- 〇塩:小さじ1
- 〇薄力粉:300g
- 〇重曹:大さじ1/2
- ボウルの中に〇印の材料をふるいにかけながら入れる。ヨーグルトと卵を混ぜ合わせてボウルの中に少しずつ加えてよく混ぜ合わせる。
- 生地を二等分し、打ち粉をした台の上で丸めて上に十字型の切り込みを入れる。
- 180度のオーブンで30~40分程度焼いて完成。
素朴で甘さ控えめのパンなので、朝食にサラダやスープと一緒にいただくのにもぴったりです。生地を作るときに炒めた玉ねぎを加えたり、薄くスライスしたパンにサーモンやクリームチーズなどのトッピングをしたりして楽しめます。焼く前に十字型の切り込みを入れることで、中までしっかり火が通ります。
おいしくてメリット盛りだくさんのヨーグルト料理を楽しんで
乳酸菌が含まれているヨーグルト料理には、以下のようなさまざまなメリットがあります。
- お肉や魚をやわらかくしてくれる
- 食材の臭みを取ってくれる
- 乾物の栄養を効率良く摂取できる
- 腸内環境を整えてくれる
- ヘルシーにアレンジができる
- アクセントやコクをプラスできる
- 卵料理・パン・お菓子など幅広く使える
日本ではヨーグルトは朝食のおともやおやつのイメージがありますが、普段の料理にちょっとだけ加えたり置き換えたり.手軽に取り入れられるレシピが豊富です。日本では見ないトルコや世界のヨーグルト料理もおいしいものがたくさんあるので、ぜひ挑戦してみてください。
身近にある食材・ヨーグルトを使った世界各国のヨーグルト料理を、日々の献立に取り入れて楽しみましょう。
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