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アダムとイブの物語を簡単に解説!天地創造から人類はこうして誕生した

更新日:2023.05.14

投稿日:2022.08.11

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アダムとイブ

アダムとイブ(エバ)は旧約聖書の創世記に登場する、すべての人類の祖先です。二人は神によって創られ、幸せに暮らしていましたが、禁断の果実を食べたことで楽園を追放されました。

聖書というと堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、実は創世記には読み物として楽しめる部分もたくさんあります。この記事では、アダムとイブがどんな存在なのか、そして彼らの子孫が何をしたのかを初心者向けに解説します。

アダムとイブが登場する聖書の基礎知識

聖書 キリスト教

聖書は神と人間との出会いや関わりを描いた壮大な物語です。ユダヤ教とキリスト教の聖典であるだけでなく、イスラム教にも大きな影響を与えました。

聖書は大きく「旧約聖書」と「新約聖書」の2つに分けられます。旧約聖書は古代イスラエルで使われていたヘブライ語で書かれ(一部はアラム語)、新約聖書は1世紀にローマ帝国内で広く使われたギリシャ語で書かれました。旧約聖書と新約聖書は同じ神ヤハウェについてつづられた、連続した書物です。

まず旧約聖書と新約聖書の違いを押さえておきましょう。旧約聖書とは、五大預言者の一人・アブラハムの子孫であるイスラエル(ユダヤ)の人々と、神との間の交流を描いたものです。一方新約聖書はイエス・キリストの言行録である「福音書」、彼の弟子たちの活動記録、使徒たちの書簡から構成され、最後に預言書である「ヨハネの黙示録」が収められています。

ここでポイントとなるのは、新約・旧約の「約」が、「神と人間との契約」を意味していることです。「旧約」とは神とイスラエルの人々との契約を指し、「新約」とはイエスによって更新された新しい契約のことを指します。なお、旧約聖書と新約聖書の両方を聖典とするのはキリスト教固有の考えです。ユダヤ教で聖書といえば旧約聖書のみを指し、新約聖書の部分は含まれません。

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さて、この記事の主役であるアダムとイブが登場するのは、旧約聖書の冒頭に収められた「創世記」の部分です。詳しく見ていきましょう。

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アダムとイブの物語が書かれている「創世記」とは?

アダムの創造 ミケランジェロ

アダムとイブの物語が書かれている「創世記」は、旧約聖書の最初のパートである「律法(トーラー)」の冒頭にあります。創世記にはアダムとイブ、ノアの方舟など広く知られた物語が入っているので、読み物としても楽しめますよ。

律法は「モーセ五書」とも呼ばれ、ユダヤ教では聖書の中でも特に重要な部分だとされています。ちなみに、モーセも五大預言者の一人で、神ヤハウェから与えられた10の戒律「モーセの十戒」で知られています。

さて、創世記は下のように、大きく3つに分かれています。

  • 「天地創造と人類の始まり」:天地創造とアダムとイブ、ノアの方舟、バベルの塔などの物語
  • 「イスラエル民族の祖先たち」:イスラエル人の祖となるアブラハムとその子イサク、孫のヤコブの物語
  • 「ヨセフ物語」:奴隷からエジプトの宰相にまで登りつめ、イスラエル人を大飢饉から救ったヨセフの物語

冒頭の天地創造では、神ヤハウェが天地を創る様子が描かれています。天地創造は6日かけて行われ、すべてのものを創り終えた神は、7日目に安息をとりました。つまり、7日目の安息日をもって天地創造は完成したのです。このことがユダヤ教やキリスト教の安息日の始まりであり、七曜制の起源となっています。

1日目 神は天と地を創造した。暗闇の中、神は光を創り、昼と夜が創られた。
2日目 神は空を創った。
3日目 神は大地を創り、海が生まれ、地に植物を芽生えさせた。
4日目 神は太陽と月と星を創った。
5日目 神は動物や鳥を創った。
6日目 神は獣と家畜を創り、人を創った。
7日目 神は仕事を離れて安息した。

天地を創り終えた後、神ヤハウェは最初の人間であるアダムとイブを創造します。

なおヤハウェとは、ユダヤ教の唯一絶対神であり、世界の創造主です。キリスト教も同じくヤハウェを神としていますが、捉え方には違いがあります。キリスト教においても神は唯一のものですが、同時に神は三位一体(父、子、精霊)であるとされているからです。ちなみに三位一体の「子」に当たるのが、人間を救うため人として現れたイエス・キリストです。キリストが「神であり人である」とされているのはこの所以なのです。

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さて、天地創造の6日目、神はどのようにアダムとイブを創ったのでしょうか。

アダムとイブとは?歴史やエピソード

誕生の経緯

イヴの創造

神はまず土(アダマ)の塵で人間(アダム)をこしらえ、その鼻に命の息を吹き入れました。アダムとは最初の人間に与えられた名前ですが、ヘブライ語で「人間」を意味する一般的な名詞でもあります。

続いて神はエデンの園を創り、そこにたくさんの木々を茂らせて、中央に「知恵の樹」と「生命の樹」を生やしました。神はエデンの園にアダムを置き、「人が独りでいるのは良くない」として、獣や鳥を創りました。しかし獣や鳥はアダムの「助け手」とはなりません。

神はアダムに見合う助け手を創るために彼を深く眠らせ、そのあばら骨の一部を抜き取って女をこしらえました。このとき創られたのがイブ(エバ)です。イブとは神がつけた名前で、「命」の意味を持ちます。イブはアダムの良き伴侶・助け手となり、二人はエデンの園で幸せに暮らしました。

禁断の果実

アダムとイブ

アダムとイブは、エデンの園にあるさまざまな木の実を自由に取って食べることを神から許されていました。ただし、中央に生えている知恵の樹の実を食べることだけは「食べると必ず死んでしまう」として禁じられていました。

無垢なアダムとイブは神の言葉を守って暮らしていましたが、あるとき悪魔(サタン)の化身である蛇から誘惑されます。「その知恵の樹の果実を食べると目が開き、神のように善悪を知るものになるのだ」と蛇は言いました。

イブは蛇の誘惑に負けて、禁断の木の実を取って食べ、アダムにも手渡してしまいます。アダムもまた、イブを止めようとしなかったばかりか、イブに勧められると自分もその実を食べてしまうのでした。

知恵の樹の実を食べたアダムとイブの目は開け、急に裸でいることが恥ずかしくなりました。そこで二人はいちじくの葉をつづり合わせて、腰を隠しました。

キリスト教では、アダムとイブが神に背いて知恵の樹の実を食べたことを「原罪」の根拠としています。原罪とは人が生まれながらに負っている罪のことです。

キリスト教では、人はみな神に背いたアダムとイブの子孫であり、誰もが罪を負って生まれてくると考えられているのです。そして罪の報いとして、死や病気、出産、労働などの苦しみとともに人生を歩むことになったとされます。

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禁断の果実は実はりんごではない?!

アダムとイブ

アダムとイブが食べた禁断の果実とは何だったのでしょうか。一般的に、りんごは原罪のシンボルだとされています。

また英語で男性の「のどぼとけ」のことを「Adam’s apple」といいますが、これはアダムが知恵の樹の果実を喉に詰まらせたことに由来しているといわれます。クリスマスツリーに飾るりんごのオーナメントも、アダムとイブが食べた禁断の木の実を象徴しています。

しかし実は、知恵の樹の果実が何であるかということは、旧約聖書にはっきりと書かれていません。そしてエデンの園があったと考えられるのは暑い地域。通常りんごは育たないと考えられます。知恵の樹の実=りんごとされたのは、聖書をギリシャ語やラテン語に翻訳するときに間違って訳されたからだという説もあります。

知恵の樹の実はイチジクであったとも、バナナであったともいわれ、真相は未だ謎に包まれています。

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楽園(エデン)からの追放

アダムとイブ 楽園追放

知恵の樹の実を食べたアダムとイブは、神の顔を避け、木々の間に身を隠しました。しかし神が二人の罪を見逃すはずがありません。神が問うと、アダムは「イブから手渡されたから食べた」と言い、イブは「蛇に勧められたから食べた」と言いました。二人とも責任転嫁しようとしたのです。

そこで神はアダム(男)には食べ物を得るために生涯働く苦しみを、イブ(女)には出産の苦しみを与え、蛇は地を這いまわって塵を食べるものとしました。

また神は、一度約束を破ったアダムとイブが「生命の樹」の実をも食べることを心配しました。生命の樹の実を食べた者は、永遠の生を手にしてしまうからです。こうしてアダムとイブは楽園を追放されます。

追放の際、神は裸を恥ずかしく感じるようになった二人に、皮でできた服を与えました。そして生命の樹を守るために、エデンの園の東に智天使ケルビムと回転する炎の剣を置きました。

楽園から追放されたあと、アダムとイブの間には二人の男の子が生まれます。長男がカイン、次男がアベルと名付けられました。

アダムとイブの絵画

多くの画家によって描かれている

アダムとイブを描いた作家は数多くいます。ここでは代表的な作家を紹介します。

アルブレヒト・デューラー

アダムとイブ 絵画 デューラー

アルブレヒト・デューラーは、ドイツ・ルネサンス期の画家であり版画家です。「アダムとイヴ」は1507年に描かれたもので、現在はスペインのマドリードにあるプラド美術館に所蔵されています。

アダムとイブは等身大で、別々に描かれていますが、2枚で一つの作品だと解釈されています。知恵の樹の実はまだ食べられていませんが背景は暗く、その後に起こる楽園追放を予感させるような作品です。

ルーカス・クラナッハ(父)

アダムとイブ 絵画 クラナッハ

ドイツ・ルネサンス期の画家で、同じ名前の息子がいることから「ルーカス・クラナッハ(父)」と表記されます。アルブレヒト・デューラーらと競いながら祭壇画を描き、アダムとイブをモチーフとした多くの作品を残しました。1526年に描かれた「アダムとイヴ」は、イギリスはロンドンのコートールド美術研究所に所蔵されています。

ピーテル・パウル・ルーベンス

アダムとイブ ルーベンス 絵画

ピーテル・パウル・ルーベンスは、バロック期におけるフランドル地方(地域)の画家です。16世紀末〜17世紀初頭にかけてヨーロッパに広まった、美術や文化の様式であるバロックは西洋美術史を語る上ではかかせないもので、ルーベンスは代表人物と言えます。

ルーベンスは外交官としてスペインに滞在した際、ヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノ・ヴェチェッリオの作品を多く模写しました。1628~1629年に制作された「アダムとイヴ」も模写のうちの一つです。原作にさまざまな変更を加えることで、より優れた作品になっています。現在はマドリードのプラド美術館に所蔵されています。

ほかにもアダムとイブの絵画は、多くの画家によって描かれました。ミケランジェロやゴーギャンといった著名な画家の作品にも、アダムとイブを描いたものがあります。

モチーフは「原罪」「楽園の追放」など

アダムとイブの絵画の多くには「原罪」「楽園追放」のシーンが描かれています。原罪のシーンとは、アダムとイブが知恵の樹の実を取って食べる場面のことです。楽園追放のシーンでは、エデンの園を後にするアダムとイブが描かれています。知恵の樹の実を食べたことで「恥」を知った二人が両手で体を隠していたり、悲しそうな表情をしていたりします。

アダムとイブの絵画には原罪と楽園の追放のシーンを描いたものが多いものの、それ以外の作品も少なくありません。とりわけ、ミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂の天井画「アダムの創造」は有名です。

さまざまなアトリビュート

アダムとイブ

アトリビュートとは西洋の美術用語で、絵画や彫刻において神や伝説上・歴史上の人物と関連づけられた持ち物のことを指します。つまり、描かれた人物が誰であるかを特定するアイテムがアトリビュートなのです。

例えば聖母マリアのアトリビュートは、ユリやトゲのないバラの花、幼子イエス、赤と青の衣服など。赤と青の服を着て、男の赤ちゃんを抱いた女性が描かれていれば、その女性は聖母マリアを意味するということです。

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画家によって異なるものの、アダムとイブの絵画ではアトリビュートとしてりんご、いちじくの葉、蛇などが描かれています。

りんご

りんごは、禁断の果実の象徴として描かれています。ただし知恵の樹の実が実際に何であったのか、聖書には書かれていません。

いちじくの葉

知恵の木の実を食べたアダムとイブは、裸でいることを恥ずかしいと感じ、いちじくの葉で腰回りを隠しました。このことから、絵画や彫刻で体の一部を隠すものとして、いちじくの葉が描かれるようになりました。

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絵画や彫刻において、蛇は知恵の象徴、悪魔や邪悪なものの象徴とされます。蛇と同じ意味で、トカゲが描かれた絵も少なくありません。知恵の実を手渡す蛇が天使のような顔をしている作品もあります。

そのほかにも、アダムとイブの絵画にはさまざまなものが登場します。例えば神の言葉を告げる大天使ミカエルや、生命の樹を守る智天使ケルビム、悪徳と欲望を象徴するキツネ、善の象徴であるオウムなどです。

中にはイブの足元に狡猾さを象徴する猫、アダムの足元にねずみを配置することで、アダムがイブに従順であると暗示した作品もあります。

アダムとイブの子孫たち

カインとアベル

カインとアベル

カインとアベルはアダムとイブの息子です。二人は人類最初の殺人事件の加害者と被害者になりました。

兄カインは大地を耕す農夫、弟アベルは羊飼いでした。あるときそれぞれが神へ捧げ物をすることになり、カインは育てた作物を、アベルはまるまると太った羊の初子を捧げました。

しかし神はカインの捧げ物には目もくれません。神が目を留めたのは、アベルの捧げ物だけでした。カインは怒りと妬みから、アベルを野原に誘い出して殺してしまいます。

神に弟の所在をたずねられると、カインは「知りません。私は弟の番人でしょうか」と答えます。しかし神は真実を知っていました。神はカインが呪われたこと、今後は土を耕しても作物は収穫できないことを告げ、「お前は地上をさまよい、さすらう者になる」と彼を追放したのです。

カインは自分の犯した罪の大きさを自覚して恐れおののき、誰かに殺されるかもしれないという恐怖に怯えました。そこで神は「おまえを殺す者は、誰であっても7倍の復讐を受ける」と告げ、カインが誰からも殺されることのないよう、彼にしるしをつけました。

カインは神の前から立ち去り、さすらいの地(ノド)に移り住みます。そしてそこで妻を娶り、エノクという子をもうけました。

また、神はアベルを失ったアダムとイブのために、第三子となるセトを授けました。セトを授かったとき、アダムは130歳だったとされています。ちなみにセトは、神に選ばれて「ノアの方舟」に乗り込んだノアの祖先です。

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「ノアの方舟」で知られる預言者ノア

ノアの方舟 ノアの箱舟 ノア

ノアはセトの子孫であり、アダムとイブから数えると10代目にあたります。この頃になると、地上に人間の数が増えたことで、悪がはびこるようになっていました。神は人間を創ったことを悔やみ、大洪水を起こして地上のあらゆるものを流してしまおうと決心します。

しかしノアは神への信仰心が特に強かったため、彼の一家だけは救われることとなりました。神はノアに洪水を起こすことを告げるとともに、方舟を造ってすべての動物のつがいとともに乗り込み、生き延びることを命じます。ノアは神の言葉に従い、巨大な方舟を造りました。

ついに大洪水が起こったのは、ノアが600歳の頃だったといわれています。ノアの夫婦と3人の息子夫婦の合計8人は、あらゆる動物のつがいとともに方舟に乗り込みました。大雨が40日間続き、方舟は水の上をさまよいました。船は現在のトルコにあるアララト山の上で止まりますが、それは洪水が起こってから150日後のことでした。

しばらく経ってから水が引いたため、ノアは船を下りて祭壇を築き、神への感謝を込めて捧げ物をしました。神は喜び、今後はもう二度と大地を呪わないと決めました。そして人間と動物それぞれとの間に契約を結び、契約のしるしとして空に虹をかけたのです。こうして世界は生まれ変わりました。ノアの3人の息子であるセム、ハム、ヤフェトはそれぞれ子孫をつくり、数多くの民族が生まれました。

なおイスラム教の経典コーランにも「ノアの方舟」に似た記述があり、「ヌーフの方舟」と呼ばれています。

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「五大預言者」の一人・アブラハム

アブラハム イサク

創世記では、ノアの方舟の物語のあと、「バベルの塔」の話を挟んでアブラハムの物語が記されています。アブラハムが生きたのは、紀元前19世紀頃、今から約4000年近く前のことだと考えられています。

ノアから数えて11代目にあたるアブラハムは、聖書に登場する中で最も有名な人物の一人であり、イスラエル人の先祖でもあります。またアブラハムは、ノアの洪水後の世界で最初に神の祝福を受けた預言者です。

アブラム(後のアブラハム)が生まれたのは、シュメール(現在のメソポタミア)にあった都市国家ウルでした。

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アブラムの父は家族を連れてカナン(現在のパレスチナ)を目指しましたが、途中のハランで亡くなってしまいます。アブラムはそのままハランで暮らしていましたが、あるとき神に「私が示す地に行きなさい」と命じられると、行き先もわからないまま神の言葉に従ったのです。

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アブラムと妻、甥のロトがカナンに入ったとき、神はアブラムに「あなたの子孫にこの土地を与える(創世記12-7)」と告げました。アブラムはそのまま旅を続け、エジプトに逗留しましたが、やがてカナンに定住することになります。アブラム自身は山地のヘブロンに暮らし、甥のロトにはヨルダンの低地一帯を譲りました。

その後アブラムは、再び神と契約を結びます。神はアブラムが多くの国民の父となることを告げ、「アブラハム(多くの民の父)」と名乗ることを命じました。さらにアブラムとその子孫にカナンの地を与えること、契約のしるしとして、すべての男子は生後8日目に割礼(陰茎の包皮を切り取る慣習)を受けることを命じました。加えて妻のサライをサラと改名するよう命じ、サラとアブラハムの間に子を授けることを告げたのです。

アブラハムとサラの間に生まれた子は、神の命じたとおり「イサク」と名付けられました。なお、アブラハムにはイサクのほかに、召使いであったハガルとの間にもうけた「イシュマエル」という子もいました。成長したイシュマエルはアラブ人の先祖になり、イサクの子ヤコブはイスラエル人の先祖になったとされています。

アブラハムは、いかなるときでも神の意志に従って行動する信仰心の強い人でした。そのためユダヤ教徒とキリスト教徒、そしてイスラム教徒は、アブラハムを「信仰の父」として尊敬しています。このことから、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は「アブラハムの宗教」とも呼ばれているのです。

なおイスラム教においては、アブラハムは「五大預言者」の一人に数えられます。イスラムの教えでは、アブラハムの出身地ウルはトルコ南東部の「ウルファ」だとされ、これを記念するモスクも建てられています。

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エデンの園はトルコにあった?

トルコ ヴァン湖

アダムとイブが生まれ、後に追放されたエデンの園はどこにあったのでしょうか。聖書には、「エデンから一つの川が流れ出ていた。園を潤し、そこで分かれて、4つの川になっていた。(創世記2-10)」という記述があります。この記述を手がかりに各研究者がさまざまな説を唱えていますが、はっきりした場所は解明されていません。

キリスト教学者の中では、エデンの園はイラク南部にあったとする説が有力です。ただし、アルメニアのエレバンにあったとする説や、トルコ南部の山岳地帯、特にヴァン湖周辺にあったとする説もあります。

ヴァン湖とは、トルコ最大の湖です。ヴァン湖のアクダマル島にある「聖十字大聖堂」には、アダムとイブを始め、聖書のさまざまなシーンを描いたレリーフが残されています。

またヴァン湖の北東には、ノアの方舟が止まったとされるアララト山があります。アララト山はトルコ東部にある標高5,137mの山で、トルコとアルメニア、イランの国境にそびえ立っています。

シャンルウルファ トルコ アブラハム

そして、楽園を追放されたアダムとイブが向かったとされる「ハラン平原」は、現在のトルコのハランに当たるのではないかとされています。古代のハラン(ハッラーン)はトルコとシリアの国境の近くでした。さらにハランは、シャンルウルファ(ウルファ)の街から南東へ44kmほどの位置にありました。

そのほか聖書に登場するトルコの地名といえば、南東部のシャンルウルファ県にあるハランが有名です。ハランはアブラハムがカナンに向かう前に住んでいた場所。アブラハムの父はハランで亡くなりますが、アブラハムは神の言葉に従ってまだ見ぬ地へと向かったのです。

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キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の関係性

ムハンマド ガブリエル

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教はそれぞれ別の宗教ですが、深いつながりがあります。

ユダヤ教はキリスト教の母体であり、さきがけです。ユダヤ教は唯一神ヤハウェを信仰するユダヤ人の宗教であり、旧約聖書を聖典としています。ユダヤ教徒はユダヤ人を神から選ばれた民族であると信じ、メシア(救世主)の誕生を待っています。

一方キリスト教は、ユダヤ教から旧約聖書を受け継ぎつつ、ユダヤ教を改革する形で生まれました。キリスト教徒はイエスを救世主として崇拝し、神とイエスとの間に結ばれた「新しい契約」を示したものが新約聖書だと考えます。対して旧約聖書は、神と人間との「古い契約」を記したものだと位置づけられているのです。

そしてイスラム教は、ユダヤ教やキリスト教よりずっと後の、7世紀頃になって生まれました。そのため、ユダヤ教やキリスト教からさまざまな影響を受けています。3つの宗教はどれも旧約聖書を聖典としているほか、イスラエルのエルサレムを聖地としている点でも共通しています。

共通点も多い3つの宗教ですが、それぞれの教義には多くの違いがあり、政治的な理由からも対立を繰り返してきました。

イスラム教とはどんな宗教?歴史・ルール・食事・服装など基本知識を徹底解説

聖書はイスラム教においても聖典

聖書

イスラム教の聖典は、唯一神アッラーが預言者ムハンマドに与えた啓示である「コーラン」です。ちなみにアッラーは、ユダヤ教・キリスト教の唯一神ヤハウェに対するアラビア語呼称の一つ。アッラーという言葉自体が「神」を意味しているのです。

イスラム教では、ユダヤ教の旧約聖書とキリスト教の新約聖書の一部を、同じ神から与えられた啓典とみなしていました。具体的には旧約聖書のモーセ五書と詩篇、新約聖書の福音書です。そのためイスラム世界では ユダヤ教徒とキリスト教徒を「啓典の民」と呼び、制限付きではあるものの、ある程度の信教の自由を認めていました。

またイスラム教では、旧約聖書に登場する預言者のほか、新約聖書のイエス・キリストもムハンマドに先行する預言者だと認めています。ノア、アブラハム、モーセ、イエス、ムハンマドは、イスラム教における「五大預言者」です。イスラム教では、神がモーセを介してユダヤ教徒に、イエスを介してキリスト教徒に言葉を与えたとしています。

預言者ムハンマドはイスラム教の創始者!生涯や宗教の成り立ちを徹底解説

しかしユダヤ人やキリスト教徒は啓典の民であるにもかかわらず、神の言葉に背き、過ちを犯しました。そこで神が、最後の預言者であるムハンマドに啓示を下したと考えられているのです。聖典であるコーランは、ムハンマドを通して最後にもたらされた、神の言葉そのものです。

「アダム」「イブ」はトルコでもポピュラーな名前

アダムとイブ

トルコでは、アラビア語に由来する名前や歴史上の有名人にちなんだ名前が多い傾向があります。例えば、トルコ共和国の初代大統領であるムスタファ・ケマルにちなんだ「ムスタファ」、イスラム教の最後の預言者にちなんだ「ムハンマド」などです。

ムハンマドはモハメド、メフメ(ッ)トなど複数の読み方があります。例えば、オスマン帝国第7代スルターンの名前もメフメットです。

アダムとイブもトルコで人気の名前の一つ。トルコ語ではアダムはアデム、イブはハヴァと表されます。

アデムという名はアスリートに多いようで、例えばトルコプロサッカー最上位リーグのチーム「スュペル・リグ・ベシクタシュJK」に所属する、アデム・リャイッチ選手がいます。また元トルコ代表で、ベシクタシュ、ガラタサライなどに所属した、アデムビュユク選手も有名です。

ハヴァという名前では、トルコのパラリンピック陸上選手、ハヴァ・エルマリ選手がいます。

トルコは太古の文明や宗教の歴史を感じられる魅力的な国

トルコは古来、ヨーロッパとアジアを結ぶ重要な地域として栄えてきました。ヒッタイト帝国、古代ギリシャ・ローマ帝国、オスマン帝国などが興亡した場所であるトルコには、現在でも多くの遺跡や文化が残っています。

またトルコは国民の多くがイスラム教徒ですが、実は初期キリスト教布教の地。ノアの方舟が漂着したアララト山、カッパドキアの岩窟群など、キリスト教にゆかりのある場所がたくさんあります。中でも東ローマ帝国時代に建てられたキリスト教の大聖堂で、後にモスクに改築された「アヤ・ソフィア」は、2つの宗教の共存を象徴する世界でも稀な建造物です。太古の文明や宗教の歴史を感じさせるトルコを、ぜひ訪れてみませんか?

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