イズミル(イズミール)はエーゲ海の真珠!観光スポットやグルメなど徹底解説!
更新日:2023.04.05
投稿日:2022.08.29
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トルコ西部に位置するイズミル(イズミール)は、エーゲ海を行き交うクルーズ船やヨットも停泊するトルコ西部の港町として重要な役割を持っています。リゾート地としても人気があり、イスタンブール、アンカラに次ぐ人口約400万人のトルコ第3の大都市です。
トルコ語で「Izmir」と表記されるイズミルは、古来よりその美しさから「エーゲ海の真珠」と称えられています。周辺には、エフェソス、ベルガマ(ペルガモン)などの古代遺跡もあり観光の拠点になっています。
この記事では、イズミルの歴史や気候、おすすめ観光スポットやグルメ情報などを紹介します。
Contents
イズミルの気候とベストシーズン
エーゲ海沿岸部にあるイズミルは年間を通して温暖なリゾート地で、冬でもあまり寒くなることはありません。5月下旬から9月上旬頃までは、半袖に半ズボンのような日本の夏の服装で問題ありません。その他の季節は日本の春や秋の服装がおすすめです。観光のベストシーズンは3月や11月頃ですが、温暖な気候ですので年間を通して観光を楽しむことができます。リゾート地で休暇を過ごすには6月~8月がおすすめです。
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イズミルへのアクセスと主要観光スポットへの行き方
イズミルはエーゲ海の観光拠点となる街として人気です。イズミルへのアクセス方法とイズミル空港からトルコの人気観光スポットのエフェソス遺跡やベルガマ遺跡、クシャダスへの行き方について紹介します。
イズミルへのアクセス方法
日本からイズミルへの直行便はないため、イスタンブールでトルコ国内線に乗り継いで行きます。イスタンブールからの飛行時間は約1時間です。ターキッシュエアラインズやペガサス航空等では1~2時間に1便の頻度で運航しています。なお、長距離バスなら約9時間程度かかります。Metro Turizm等のバス会社から2~3時間に1便運航中です。エフェソス遺跡やベルガマ遺跡へ行く際の最寄りの空港もイズミルとなっています。
イズミル空港から主要観光スポットへの行き方
トルコを訪れたら必ず行きたい人気の観光スポットの情報と、行き方について紹介します。
イズミル空港からエフェソス遺跡
エフェソス遺跡は紀元前11世紀にイオニア人が建設した都市国家の遺跡で、2015年にユネスコ世界文化遺産にも登録されていることで有名です。エフェソス遺跡には、大劇場や体育館、神殿や図書館などがあり、数多くの芸術や文化が生まれていました。現在、エフェソス遺跡地域の発掘品はエフェソス考古学博物館に保管・展示されています。最も有名な発掘品として、アルテミス神殿で発見されたアルテミス像が有名です。なお、詳しい観光情報は後ほど紹介します。
イズミル空港からエフェソス遺跡までは、車で約1時間程度となっています。その他、空港シャトルバス(HAVAŞ)や空港トランスファー会社のミニバスでの移動も可能です。
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イズミル空港からペルガモン遺跡
ペルガモン遺跡は、トラヤヌス神殿や円形劇場、図書館やゼウスの祭壇など、ヘレニズム・ローマ・ビザンチン時代の歴史や文化に触れられる観光スポットとして人気です。なお、詳しい観光情報は後ほど紹介します。
イズミル空港からペルガモン遺跡までは車で2時間程度となっています。また、イズミル空港のバスターミナルからバスが運行しているため、バスでのアクセスも可能です
イズミル空港からクシャダス
クシャダスは、トルコのエーゲ海に隣接し、ヨットハーバーや多くのレストラン、美しい砂浜などがあるリゾート地です。美しい景観は、観光客だけでなくトルコの人々にも名高い観光スポットとして人気があります。イズミル空港からクシャダスまでは、車で1時間30分程度です。イズミル空港からは空港シャトルバス(HAVAŞ)や空港トランスファー会社のミニバスで移動できます。
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イズミルの歴史
イズミルはギリシャに近いエーゲ海に面する商業港です。古くから人が住んでいる地域で数多くの歴史の舞台となっていることでも知られています。ここでは、イズミルの歴史について解説します。
イズミルの古代ギリシャ名はスルミナ
イズミルの古代ギリシャ名はスミルナ(Smyrna)でした。しかし、町の名の語源はギリシャ語ではなくアナトリアの土地の方言から由来しているものとされており、イオニア方言でSmurne、アッティカ方言でSmrynaと書きます。古代ギリシャ人はSmirni(スミルニ)と発音していたそうです。
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紀元前3000年頃から遅くても紀元前1800年頃までにはスミルナの名は定着していたと考えられています。ギリシャ神話にも女神の一人としてスミルナ(ミューラー)の名前が登場します。ちなみに、イズミル地方で栽培された皮の薄い白イチジクでスミルナ種と呼ばれる種類があり、ドライフルーツの材料として人気があります。
紀元前10世紀頃~ヒッタイトに支配されたイズミル
イズミルは紀元前11世紀頃、アイオリス人によって建設され、その後イオニア人の手に渡り、文化的・商業的中心地として大きく発展しました。しかし、紀元前10世紀中ごろには、中央アナトリアに首都があるヒッタイトに支配されました。ヒッタイトとは、現在のトルコであるアナトリアに高度な文明を築いた古代民族です。
紀元前8世紀のものと推定される泥煉瓦製の城壁跡からわかるように、当時のイズミルには既に町の形態が出来ていたといわれています。 紀元前725年~紀元前700年頃に建てられたアテナ神殿は古代ギリシャ様式建築の最も代表的な例とされており、アテナ神殿で発見された中庭と5つの部屋を待つ二階建てのギリシャ式住宅は最古のものです。
スミルナには丸石を敷き詰めた古代ギリシャ時代の最古の舗装道路やヤマンラル山にあるタンタロス王の最古の円形墳墓も残っています。
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紀元前8世紀頃~イズミルの最盛期
当時スミルナと呼ばれていたイズミルは、イオニア連盟の主要都市の一つとして栄え、紀元前8世紀頃に最盛期となりました。ちなみに、トロイア戦争を描いた名高い叙事詩である『イリアス』や『オデッセイア』の生み親である吟遊詩人ホメロスの故郷としても知られています。
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しかし、紀元前8~7世紀にスルミナはフリギア人とリディア人に占領され、その時破壊された町はその後紀元前6世紀にペルシャ人により攻略され再び崩壊しました。その後 紀元前333年にはアレキサンダー大王の支配下に置かれたのです。
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紀元前288年頃には、町はペルガモン王の支配を受けるようになりました。また紀元前133年にはアッタロス王の遺言に従ってローマ皇帝に寄贈されたのです。
西暦7世紀頃、町はアラブ人の攻撃を受けましたが、9世紀までには造船所が建設されビザンチンの海軍基地となり、その後ニカエア帝(1204~1260)の時代には国際貿易港として重要な位置を占めるようになったのです。
1426年~オスマン帝国に統合される
ルーム・セルジューク朝の始祖により、11世紀末にこの地域は侵略され、その後1426年にはオスマン帝国に統合されました。海岸にある敵を防ぐための要塞は1472年のベネチア人の攻撃の後、征服王メフメットにより再建されました。
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ギリシャからの独立を求めて1919年にトルコ国民が反撃し、1922年の解放戦争では町の3分の1が炎上したといわれています。共和国宣言後の数年間、町の工業化や都市化に人々は尽力していましたが、結果的に環境破壊が進むことになりました。
現在でも町の中を訪れてみると古いモスクやユダヤ教会など、当時の面影を見ることができるでしょう。
イズミルのおすすめ観光スポット
イズミルはトルコ第3の都市ということもあり、観光スポットが多くあります。そこで、イズミルでぜひ訪れて欲しいおすすめの観光スポットを紹介します。
古代アゴラ遺跡
アゴラ遺跡はイズミルの中心地にあるローマ時代の3階建て市場の遺跡です。紀元前4世紀アレキサンダー大王の統治時代に建てられましたが、地震により倒壊してしまいました。その後、178年にローマ五賢帝の一人とされるマルク・アウレリウス・アントニヌスによって再建されました。
「アゴラ」とは、ギリシャ語で「広場」や「市場」を意味し、古代ギリシャの人々が集まる場所であったといわれています。現在も発掘は継続されており、アゴラ全体のうち、北側と西側部分のみが発掘されています。
北側にあるバシリカ(聖堂)は奥行き160mで2列の列柱に区切られた3つの柱廊からなり、柱は傾斜式の屋根を支えていたそうです。遺跡から発掘された彫刻などはイズミル考古学博物館に展示されています。
名称 | 古代アゴラ遺跡 (Agora Örenyeri) |
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所在地 | Namazgah Mah, Tarık Sarı Sk. No:29 Konak İZMİR |
開館時間 | 夏季(4/1~10/31) 8:00~19:00 冬季(11/1~3/31) 8:30~17:30 ※最終入場時間は閉館時間の30分前 ※砂糖祭り及び犠牲祭りの初日は13:00より開館 |
定休日 | なし |
入場料 | 18 TL |
イズミル考古学博物館
イズミル考古学博物館にはイズミルやエフェソス、ベルガマ、ミトレス、ボドルム等から出土されたものが展示されています。展示物は全て紀元前1000年からオスマン時代までの時代別に分類され、年代順に並んでいるのが特徴です。
約1万点を超える出土品を所蔵しており、アゴラ遺跡から出土されたデメテルとゼウスの像、幾何学模様の陶器、ヨルタン型の壷、シダマラの石棺や柱頭など、多くの見どころがあります。海沿いのコナック広場の近くにあり、敷地内には民族博物館もあります。
名称 | イズミル考古学博物館 (İzmir Arkeoloji Müzesi) |
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所在地 | Halil Rifat Paşa Cad. No: 4 Bahribaba Parkı içi Konak İZMİR |
開館時間 | 夏季(4/1~10/31) 8:30~19:00 冬季(11/1~3/31) 8:30~17:30 ※最終入場時間は閉館時間の30分前 ※砂糖祭り及び犠牲祭りの初日は13:00より開館 |
定休日 | 月曜日 |
入場料 | 14TL |
聖ポリカルプ教会
聖ポリカルプ教会は、トルコのイズミル近代都市であるスミルナのキリスト教司教聖であるポリカルプに捧げるため、彼の弟子が2世紀に建立したものです。数ある世界中の教会の中でも最古の教会に属します。また、ヨハネの黙示録に記載されている7つの教会の内の一つです。
現在ある建物は1690年に再建されたものとなっています。フランス人建築家によって、教会内の壁画が修復されました。現在の聖ポリカルプ教会はカトリック派の日常の礼拝や信者の巡礼地として使用されています。
名称 | 聖ポリカルプ教会(St.Polycarp Kilisesi) |
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住所 | Akdeniz, Necati Bey Blv. no:2/A, 35210 Konak/İzmir |
開館時間 | 平日 8:30~12:00/15:00~18:00 |
定休日 | 日曜 (日曜礼拝のため) |
入場料 | 無料 |
※宗教施設のため露出が多い服装での入場は不可能です。入口でショールを借りられますが、女性はスカーフやショールをご持参しておくことをおすすめします。
歴史的エレベーター・アサンソル
「アサンソル」はトルコ語で「エレベーター」を意味します。イズミルは坂が多い町のため、急な坂道を楽に行き来できるよう1907年にユダヤ人実業家の男性ネスィム・レヴィにより建てられました。岸にあるミトゥハトパシャ通りと高台の上のシェヒット・ニハットベイ通りを結んでいます。完成当時は蒸気で動いていたそうですが、現在は市が経営し電動で動かされ市民の足となっています。最上部はイズミルを一望できる絶景スポットです。
所在地 | Turgut Reis, Şht. Nihatbey Cd. 76/A, 35000 Konak/İzmir |
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開館時間 | 8:00~24:00 |
定休日 | なし |
入場料 | 無料 |
カディフェカレ城塞跡
カディフェカレ城は、町の中心部から少し離れた小高い丘の上にあるビザンチン時代の要塞です。現在、城壁内は公園になっていて、城壁や貯水槽の一部が残るのみですが、イズミル市街を一望できる展望台として人気のスポットです。
所在地:Laleli, 35370 Buca/İzmir, Turkey
イズミル国際見本市
イズミルはトルコの見本市・展示会の発祥の地です。イズミル国際見本市は、トルコで最も古い国際見本市で基本的に毎年行われています。1923年の経済会議で提議された国際見本市の計画は、1936年アタテュルクの支援を得て初めて実現しました。イズミルのキュルテュル公園内で開催されています。
所在地:Kültürpark, İzmir
クズルチュッル水道橋
ローマ皇帝アウグストゥスの時代の紀元前1世紀頃にローマ人によって造られたものとされており、ニフ山のアクとカラプナル鉱泉から町に水を引くために建てられた後期ローマ式の水道橋群です。
時折、修復しながらもビザンツ、セルジューク、オスマン帝国時代と17世紀まで実際に使われていたといわれています。橋の材質は主に石と煉瓦ですが、卵白を接着剤として使用していることで強度に優れ、2000年以上が経過した現在でもメレス川の上に架かっています。
所在地: İnkilap, 35380 Buca/İzmir
コナック広場
海辺に広がるコナック広場にはイズミルのランドマークの時計塔があり、広場の隅にはコナックモスクという小さな可愛らしいモスクがあります。広場周辺には様々な雑貨を取り扱う土産物店が集まっているケメルアルトゥと呼ばれる一角やお洒落なレストランやカフェが並んでいる海沿いの通りがあります。イズミル観光の拠点として観光客や買い物や食事を楽しむ地元の人々でいつも賑わっています。
所在地:Konak, İzmir Valiliği İç yolu No:4, 35250 Konak/İzmir
時計塔
時計塔はイズミルの中心地コナック広場にあり、町のシンボルになっています。時計塔は1901年にオスマン帝国第34代皇帝アブドゥルハミト2世の即位25年を記念して、イズミル出身のフランス人建築家Raymond Charles Pereによって建設されました。高さは25mで、塔の時計はドイツ皇帝ウィルヘルム2世から贈られたものです。この時計は1974年のイズミル地震で塔が破損してから修復されるまでの2年間は地震が発生した時間の2:04で止まったままでしたが、その後はずっと時を刻み続けています。
所在地:Konak Meydanı, İzmir
イズミルにあるモスク
イズミルはギリシャに支配されている時期もありましたが、トルコ人が支配した後も重要な都市とされていたため、複数のモスクが残されています。イズミルにあるモスクを5つ紹介します。
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ヒサールモスク
ヒサールモスクは、イズミルで最大かつ最古のモスクとして有名です。イズミルの中心部に位置し、連日多くの観光客が訪れます。16世紀に建てられましたが、19世紀に修復され現在の姿になりました。建物内は細かな内装が随所に施されていて、厳かな中にも華やかな雰囲気です。特に見応えがあるのがミムベールと呼ばれる演壇やミヒラブと呼ばれる祭壇で、細かく作りこまれた美しさは一見の価値があります。
所在地:Konak, 904. Sk. No:52, 35250 Konak/İzmir
バシュドゥラックモスク
バシュドゥラックモスクの碑文には、ハジュ・フセインによって建てられたものであると書かれています。また、7世紀に訪れた旅行者エブリヤ・チェレビによると、このモスクは1652年に建設されたとされています。モスクは四角い土台の上に建っており、巨大なドームが上部にあるのが特徴です。現在は商店街ケメルアルトゥの中にあります。
所在地:Konak, 873. Sk. No:113, 35250 Konak/İzmir
ケスタネパザルモスク
「栗市場のモスク」を意味する歴史的なモスクで1668年に建てられたとされています。その後、エミンザデアフメットアガによって拡張されて現在の姿になったそうです。ケスタネパザルモスクはアナファルタラル商店街にあります。
所在地:Ahmetağa Mah. 872. Sk. No:52, 35250 Konak/İzmir
チョラックカピモスク
バスマネ地区のバスマネ駅の向かいにあるモスクで、建設の日付は確かではないともいわれていますが、1747年頃に建てられたという説があります。モスクの前方には中庭があり、西側と南側には墓地があります。
所在地:Etiler, Anafartalar Cd. No:894 D:1, 35240 Konak/İzmir
コナックモスク
コナック広場の市庁舎前にある1754年に建てられたモスクです。知事公邸と時計塔に隣接している、小さくて可愛らしいデザインです。八角形のタイル細工となっており、イズミルのランドマークの一つともされています。モスクでは珍しく入口は1つしかないことが特徴です。また、内部はウムラン・バラダンによるシャンデリアで装飾されています。
所在地:Konak, İzmir Valiliği İç yolu No:4, 35250 Konak/İzmir
イズミルのショッピングスポット~ケメルアルトゥ
ケメルアルトゥはコナック広場からアゴラ遺跡方面へ広がる古き良き活気ある下町の雰囲気が味わえる巨大なバザールです。17世紀から始まったこのバザールは、観光客はもちろん、地元の人々も行き交う活気ある場所です。雑貨や宝石などのお土産品から衣類などの日用品、ナッツやドライフルーツにトルコ菓子、野菜や肉、魚など生鮮食品のお店も多く並んでいます。
名称 | ケメルアルトゥ(KEMERALTI) |
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住所 | Konak, Anafartalar Cd., 35250 Konak/İzmir, トルコ |
営業時間 | 8:00~20:00 |
定休日 | なし |
入場料 | 無料 |
公式サイト | http://www.kemeralti.com.tr/ |
イズミル名物のトルコ料理
世界三大料理の一つに数えられるトルコ料理ですが、地域ごとに名物料理が数多くあります。ここではイズミルでぜひ食べて頂きたい名物トルコ料理をご紹介致します。
イズミル・キョフテ~トルコ風ミニハンバーグ
町の名前が冠されている通り、イズミル名物のキョフテは人気の料理です。キョフテは通常焼いたものが多いですが、イズミル・キョフテは最初に揚げ焼きにした後、ジャガイモ、トマト、玉ねぎ、青唐辛子と一緒にトマトソースをかけてオーブンで焼きます。キョフテの肉汁と野菜のエキスが混ざり合った旨味のある家庭料理です。現在はイズミルだけでなくトルコ全土で家庭料理として作られています。
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ミディエ・ドルマ(ムール貝のピラフ詰め)
ミディエ・ドルマは、トルコのB級ストリートフードとしてまず挙げられる料理の一つです。イスタンブールでも海の近くなら食べられる料理ですが、実はイズミルが名産地です。特にカラブルヌという港町でムール貝がよく取れ、大粒で中身がプリプリのムール貝と香辛料たっぷりのピラフが詰まったミディエ・ドルマは絶品でついつい何個も食べてしまいます。イズミルの町中や海の近くであればどこでも見つけることができますし、とてもリーズナブルですのでぜひ本場のミディエ・ドルマを試してみて下さい。
シャンバリ(ストリートデザート)
イズミルの街角でよく見かけるストリートデザートです。セモリナ粉でできたカステラのようなケーキにたっぷりのシュガーシロップをかけ、上にピーナッツが少し乗った甘いトルコのお菓子です。特にケメルアルトゥ商店街のものが有名です。
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トルコワイン
美味しい料理にはやっぱり美味しいお酒を合わせたいですよね!トルコは世界的なブドウの生産国であり、ワイン発祥の地の一つとしてワイン作りも盛んです。トルコ各地でワインが作られていますが、イズミルの西方にあるウルラも名産地の一つです。「ウスジャ ワイナリー」は、ウルラ市内から車で10分程の場所にあるレストラン併設のワイナリーです。ワインテイスティングのサービスがあり、気に入った銘柄をその場で購入したり、レストランで食事と合わせたりすることもできます。
イズミルの名産品
新鮮なシーフードが有名なイズミルですが、その他にも名産品が多数あります。ここでは代表的なものを紹介します。
オリーブオイル
トルコはエーゲ海と地中海に面しているため、気候がオリーブ作りに適しています。世界有数のオリーブ産地とされていますが、中でもイズミルはオリーブの主要産地です。オリーブ製品は、イズミルのどこでも見つけることができますが、中心地コナックのKonak Pierショッピングセンター内に、エーゲ海地方のオリーブ生産農家協同組合のメーカー「タリシュ」の「ターゼ」というブランドのお店が入っています。ここでは、ナチュラルで色々な種類のオリーブオイルやオリーブオイル製品が手に入ります。
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ドライイチジク
最近は日本でもトルコ産のドライイチジクが多く売られるようになってきましたが、トルコのイチジクでも特に良質で有名なものがイズミルのイチジクです。栄養豊富で美容や健康にも良いためお土産としても喜ばれています。中心地アルサンジャクにあるトルコ語でイチジクの家という意味の「インジル・エヴィ」という乾燥イチジク専門店は、地元の人々にも有名で人気のあるお店です。
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シリンジェ フルーツワイン
エーゲ海地方は果物の産地でもあります。エフェソス遺跡近くのシリンジェ村では地元の果物を使ったフルーツワインが作られています。サワーチェリーや桃やメロンなど10種類以上のテイストがあり、ワインが苦手だけど果実酒なら飲めるという方にもおすすめです。
イズミルのおすすめホテル
観光を楽しむには疲れをゆっくり癒すことができ、リラックスできるホテル選びも重要です。ここでは、イズミルのおすすめホテルを紹介します。
スイスホテル ビュユック エフェス イズミル
イズミルの商業地区中心地、アルサンジャクにあるコルドンと港が眺められる5つ星のデラックスホテルです。贅沢な客室は全部で402部屋あり、アメニティーやスパ、レストランなどのサービスも充実しています。明るくて開放的なギャラリーには、800品以上のアートを展示しており、名高い画家や彫刻家の作品を楽しめます。
所在地 | Alsancak, Gazi Osman Paşa Blv. No:1, 35210 Konak/İzmir |
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ウェブサイト | https://www.swissotel.jp/hotels/izmir/ |
モーベンピック ホテル イズミル
市内中心地のコルドンにあり、立地が絶好の5つ星ホテルです。スタイリッシュな雰囲気のホテルで最高級の料理を楽しめます。ショッピングやロケーションを楽しみたい方におすすめのホテルです。
所在地 | Cumhuriyet Blv, Pasaport – Alsancak No:138, 35210 İzmir |
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ウェブサイト | https://www.movenpick.com/en/europe/turkey/izmir/ |
イズミル近郊の代表的な遺跡
イズミル近郊にはトルコを代表する遺跡が点在しており、観光の拠点ともなっています。ここでは、イズミル近郊の代表的な遺跡を紹介します。
エフェソス遺跡
エフェソス遺跡は紀元前12世紀に建設された都市国家跡のトルコ最大の遺跡で、2015年に世界遺産に登録されました。トルコ南西部のセルチュクという町の近くに位置し、イズミルからセルチュクまでは車で1時間程です。最盛期をローマ帝国時代に迎え、小アジア属州の首都でもありました。エフェソス遺跡は663ヘクタールという広大な土地に、都市の建造物跡や住居跡が点在しています。
世界七不思議の一つアルテミス神殿や聖母マリアの家、世界三大図書館に数えられるセルシウス(ケルスス)図書館など、ヘレニズム時代・ローマ帝国時代・初期キリスト教時代の貴重な遺跡を数多く見ることができます。ローマ帝国時代には、かの有名なアントニウスとクレオパトラも滞在し、古代ローマ帝国では貿易の要衝となりました。また、初期キリスト教時代の協会会議や公会議が幾度も行われるなど、歴史的にも重要な意義を持つエフェソス遺跡には世界中から多くの観光客が訪れます。
ペルガモン遺跡(ベルガマ遺跡)
イズミルから北へ約100㎞の場所にある2014年にユネスコ世界文化遺産に登録された遺跡です。イズミルから車で2時間と少し離れていますが、歴史・遺跡好きでなくても一見の価値がある見所たっぷりの遺跡で人気の観光スポットといえます。
ペルガモンは紀元前3~2世紀にアッタロス朝の首都として栄え、ペルガモン遺跡は標高335mの岩山に築かれた古代の城砦都市です。文化・芸術・学問の中心地であり、ゼウスの大祭壇やアテナ神殿・ギムナジウム・図書館など、現在でも多くの遺跡が残っています。都市部であった山の上にあるアクロポリスと医療機関であったアスクレピオンも見どころです。
世界遺産ペルガモン(ベルガマ)の古代遺跡とは?トルコの人気観光スポット紹介
半日から1日あればゆっくり見てまわれるのでイズミルから少し足を延ばして訪れてみて下さい。
イズミル周辺のおすすめビーチリゾート
年間を通して温暖な気候で絶好のリゾート地があるイズミルには海外からはもちろん、国内の人々も多く訪れます。そこでイズミル周辺のおすすめビーチリゾートを紹介します。
チェシメ
チェシメは、美しいエーゲ海に面した人気のリゾート地で、イズミル市内から西へ約87㎞、車で1時間程のところにあります。トルコ語で「噴水」を意味し、オスマン帝国時代の噴水が町中で見られます。美しい港や歴史的な建造物があり、賑やかな街の中心部にはレストランやお店が立ち並んでいます。チェシメからギリシャ領のキオスへはフェリーで20~30分程で行けるため、キオスにも訪れて楽しむのもおすすめです。
アラチャトゥ
アラチャトゥは、地中海沿岸にある「風の街」です。年間を通して安定した風が吹くことから、ウィンドサーフィンの聖地とされ、ウィンドサーフィンの選手権等の大会も開催されています。また、風を活かしてまわる風車も名物です。チェシメの一部で海岸より少し中に入った場所に位置し、ローマ時代にはギリシャ人が住んでおり、エーゲ海ギリシャ風の白壁と色鮮やかな窓枠が可愛らしい石造りの建物が並ぶ町です。子どもは利用できない有料ビーチも多くあります。ナイトライフを楽しめるバーやクラブもあり、真っ青な海で優雅な大人の時間を楽しむのにもおすすめです。
フォチャ
イズミル市内から北西へ約70㎞、車で約1時間のトルコ人にも人気のリゾート地です。古代ギリシャから歴史のある町で、イェニ・フォチャ(新フォチャ)とエスキ・フォチャ(旧フォチャ)とありますが、ビーチやホテル、飲食店が多くあるリゾート地はエスキ・フォチャです。
美しい街イズミルの観光スポットやグルメを満喫しよう
イズミルは魅力的な観光スポットが多数あり、ショッピングやグルメも楽しめます。遺跡やモスクを訪れて歴史に触れ、ケメルアルトゥでショッピング、イズミル周辺のビーチリゾートではマリンスポーツを楽しんでみてはいかがでしょうか。思いっ切り楽しんだ後は、素敵なホテルで美味しい食事をして心と身体をリフレッシュしましょう。
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